漁色に耽った
日々に
思いを致し、
日は暮れてゆく。



俺が
舌の先で
乳首の先端を
舐めれば、
お前は
声を漏らす。
胸を震わす。
目を潤ます。
そう、
すべては ....
白いのかもしれない全部






ざらざらしている、
ソプラノ歌手の不安だ、工場の煙突から湧き出る、
砂を噛んだ黄色い音が、中空で消滅していく、
私の陰は深緑、ウ ....
電車の窓に映る姿
流れる瞳や鼻に心の形を委ねていた
地下鉄は暗いので
ガラスに特によく見て取れる

プシュっと、
扉が開く度に
人が出ていくヘッドフォン

つり革につかまる自分の前の ....
私はお洋服屋さん
お洋服をたたんでいるときがいちばんしあわせ

お洋服一枚一枚と
今日のできごとや
ファッションについてのこと
いろんなことを語り合えるから
お洋服をたたんでいるときがい ....
 
たかのり君
と呼んでしまった
生姜焼き定食のことを

もちろん
たかのり君が
生姜焼き定食であるはずはなく
けれども
一度そう呼んでしまえば
そのようにも思えてきて
こんがり ....
石鹸は 清潔感の象徴であるにもかかわらず


汚い手にその身をもみしだかれ その身を徐々に徐々に削り取られ


自らの一部が 汚らしさの象徴である下水道に 徐々に徐々に流れていくのを

 ....
真昼になると
饒舌になる空の色
僕は嫌いだ
昔から夜のほうがすき
もっと細やかに
動いている光の粒子を
眺めたい
窓越しにでも

ほら
手足がしびれても
誰が呼んでもふりむかない ....
 ほこりをかぶったA4の紙に
 メールの文章が綴られている。

 もう十年も前のもので
 「たーいへんそーう」
 と書かれている。

 同じ所を繰り返し
 何度も読んでいる。
 当時 ....
{引用=
吐き出したい、吐き出したい。
不安を全部、吐き出したい。
のに、あたしには口がない。
}
この口は、よく動く。
ほらね、
上下の唇が、くっついたり離れたりとせわしない。
よそ ....
雷に打たれて俺
鎖は手
地面にた俺
無視に食われ
醜い素形であるが
偏なところから
新しい目が芽吹き
光を目指し伸び
形こそ不完全だが
どうにか息ている
その不敢然さは
生き残り ....
凪と鉛
曇が地へ落とす火
色より広いまぶしさの
まなざしのふちを洗う雨


水を踏み
坂をのぼり
鈍を振る
頭は 音になる


空に浮かぶ火が薄まり
他の火を ....
 高校二年に進級した私の環境は正直言ってあまりよくなかった。一年生のときロールモデルにしたいと思った教師とは接点がなくなり、非常に相性の悪い若い男が担任になった。まあ人気のない教師ではあった。いま思え .... ムーミン谷に不眠症はない
眠れなくても誰も困らないから

ムーミンママは
もし眠れなかったら台所の整理
夜出てくるトロールたちに
小さなお菓子をこさえてくれたり
あたたかい飲み物をくれた ....
ぽつんと小石みたいなカスタネット
青と赤の二種類
人類
未達の末の、ふたつ
月の光の終着点

光は反射して
青いビームと赤いジュース

ねじれ そよぎ
分かり合えない、ゆかり
 ....
ご飯を食べられないから
せんべいと
ミネラルウォーターだけで
生きてみようと思う
というとあなたは苦笑して
もっとやせるよ
と言うんだった

冗談ではなくて
吐いてしまうのだと話すと ....
流れる水辺にあって、冬の光が
点っている。てらてらとここは
静か。見えないものに、触れた
ことのない。めくらの。薄く紅
挿す頬のあどけない。水掻きの
広く、長い指の掬えない。指間
指間から ....
以前、株の売買をしていて、現在は惨憺たる状態なのですが、そのことをお話ししたいと思います。
株をはじめたのは3年ほど前、株ブームが起こっていた頃です。その頃は、東証の一日の出来高が45億株を超え、バ ....
書いてしまって、また後悔するかもしれないんだけど。
まずはお礼から。
詩学社の破産、廃業の折は、「詩学社を救え!(http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=136 ....
その日オレは友人の家で例によってダラダラといつまでも呑んでいた。
翌日仕事のある友人が寝てしまったアトもだ。

その頃オレはガチンコの無職で、生きて行く事の大変さがちょこっと分かって来たような気 ....
吸いかけのタバコを灰皿に残したまま
別のタバコに火を点けてしまう
もう何杯目かは
忘れた
三半規管がサボりだして
その加速が止められないまま
もう上手く歩けるような気がしない

別に酔 ....
                  081008



ちょっとものたりないんだよね
くうかんのちからが
たりないんだよ
気短な君が
でんぐり返しをする旅に
僕たちの家計は
火の車 ....
私は昔、風でした
どこからが私で、どのような私か
わからないままに
木々を揺らし、髪を靡かせ
生きていました

高いところから低いところへ
汚いところも、美しいところも
青いところにも ....
好きな色の花を好きなだけ集めて花壇を埋め尽くすと
使わなかった色が急に気にかかってくる
流行なんてそんなもの
好きな色と思っていたものは
そのとき売り場で売られていた流行で
そのときの欠落と ....
 これまで稚拙な文章ながら、合唱曲に取り上げられている詩について紹介させて頂いていました。『合唱曲へのご招待』としながらも、曲想とかについて紹介ができていなくって、詩がどの様に音楽によって新しい動きを ....  
本家にはいつも
猫がいた
本家とよばれる所には
いつだって
猫がいるのだった

お盆とお正月に
本家に帰ると
やはり猫がいた
けれどもその猫は
おなじ猫ではなかった

お ....
ビューフォート風力階級というのは
煙突の煙がまっすぐ昇るなら風力0で
風向き程度にたなびくなら1
木の葉がそよそよしてるぐらいは風力2で
小枝までゆらゆらなら3
といったやつです

風に ....
この文章はおそらく君に読まれる事はないだろうから
だからこれはほとんどひとりごとのようなものだ

ぼくは君でオナった事をそろそろ忘れようと思っているんだ
それでも
君とジョナった事を忘れない ....
意味さえ知らず
触れては消える
水のなかへ
音のなかへ


一滴一滴
光は変わりつづけている
抄うともなく抄う指先
常に既に異なるふちどり


鉱の音が響い ....
あれから2週間が経ったっていうのに
なぜいまも頭が膨れ上がってるのか
理由は自分でもわかっていて
そのうちのひとつは、トーキョー 打ち上げの席でもと子さんが話してた電車話が
私の旅路にふりかか ....
私と一緒に生涯を共にする貴方よ
あなたを愛する欲望が寝る前に激動の猛りとなって私を震えたす
ちぎり、だ。
結婚式で神に誓う必要がない揺るがない愛でてを繋いで生きていこう
今も未来も貴方と共に変 ....
松岡宮さんのおすすめリスト(1294)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
漁色の日々に- 前澤 薫自由詩109-3-4
赤い砂漠- 手乗川文 ...自由詩6*09-3-4
プシュっと- K.SATO自由詩409-3-4
お洋服をたたんでいるとき- 壺内モモ ...自由詩409-3-3
とおい水- 小川 葉自由詩15+*09-3-3
悲劇のヒロイン- エルメス自由詩4*09-2-26
掃除機- アオゾラ ...自由詩5*09-2-25
メールについたほこり- 前澤 薫自由詩309-2-25
口がない。- 百瀬朝子自由詩5*09-2-23
すぐれた木々- ふるる自由詩3*09-1-22
- 木立 悟自由詩508-12-20
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トロールたちの眠れない夜- 小池房枝自由詩20*08-12-14
重ね手- m-rod自由詩3*08-12-11
さびしさを吐く- かんな自由詩31*08-11-25
雨音光、少女の運ぶ- 石田 圭 ...自由詩2908-11-21
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詩学社、そして寺西さん- 角田寿星散文(批評 ...54+*08-10-10
その日- BOOKEND散文(批評 ...508-10-10
泥酔する三半規管- 皆月 零 ...自由詩9*08-10-8
空間- あおば自由詩5*08-10-8
風を見ると懐かしい- 木屋 亞 ...自由詩5+*08-10-3
無いものねだりです- ちりめん ...自由詩108-9-26
詩で遊ぶ方法を考えてみる_〜合唱経験者の妄想〜- 北村 守 ...散文(批評 ...4+*08-9-26
毛を舐める猫- 小川 葉自由詩7*08-9-23
夜のビューフォート風力階級- 海里自由詩8*08-9-21
ラブレス- さわ田マ ...自由詩1308-9-9
すぎるあそび- 木立 悟自由詩408-8-4
トーキョー/10min.- 石畑由紀 ...自由詩30*08-7-29
ちぎりが絡まる身体の熱よ- くま出没自由詩108-7-25

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