手紙があろうと電話があろうと

メールがあろうとSNSがあろうと

ひとは別れる

医学があろうと

ひとは死んでいくのとそれはおんなじだ


会わなければいいのさ

声を聞 ....
右手は仏様

左手はぼく

ぼくを仏様に添わして

合掌

それが下がっていく

合掌した手が下がっていく

行わないと身に付かないのに

果ばかり求めて下がっていく

 ....
近未来とかなんだ

まだまだ茶番が出来るほど

世界は未開で新鮮

うまくいかないVUCAな世界


VolatilityでUncertainty

ComplexityでAmb ....
ひきつりそうな溜め息のありかは

ぼくのなかに巣食う緊張だった

四ッ谷までを電車に揺られて

ほとんど覚えていない道程をたどる

焼きそばと皿わんたんとペリエを頼む

ここにも人 ....
そんなに貧富が気に食わないのか

得する者と得できない者だけが

ものさしか

みじめさや

許せないことはひとの心のなか

じぶんの心のなかにひとの心作る


俺たちはいっ ....
イチローのヒットを集めた動画を見ていると

誰も見ていないところでヒットを打つことが

イチローは誰も見ていないところでプレーしている訳ではないのだけれど

誰も見ていないところでヒットを ....
やられたらやり返す

やられそうならやり返す

それが正当防衛だと

ぼくらは言うけれど

やられそうならやり返す

やられたらやり返す


カーテンが揺れている

ひか ....
連行される女は

ピエロのような顔をして

やすらかだった

車のなか全てが

スローモーションだった

そんな事件記事


高層ビルでは都議会議員が名刺を配る

弁護士 ....
熊本が揺れる

熊がひとを襲い

銃がマイノリティを殺す

しかしそれは事象の全側面だろうか

見えないなにかが

チルチルミチルの青い鳥のような

見えないだけですぐそばにあ ....
水平線をはがしてみる

空き缶を鳴らすほどの

つまらん風が吹いている

あしたなんてもう

地図なしでもわかるさ

いったいなんのために

生きているのかななんて


 ....
今夜8時頃観葉植物の向こうで

キス

知ってる誰かと知らない誰かが

キス

座ってギターなんか弾いている


ダメ

お酒を運ぶひとが時間のようだ

待て

くだ ....
たとえば月が地球から離れていく

周回軌道が大きくなる

そこから逸脱していく

さよなら地球星、さよなら地球星


いろんな国の国旗を眺める

いろんな国の国歌を聴く

ラ ....
明日の味噌汁

発酵食品

腸内フローラなんだから

脳、心臓、

やる気

優しさ

脳、心臓、

明日の味噌汁

発酵食品

腸内フローラなんだから


 ....
泳がせる

泳がせる

どこまでも

泳がせる

俺の身に

危険が迫ろうと

もう好きなだけ

泳がせる


言わなくてもいいことは

明日言えばいい

吐 ....
舟が港につながれている

波がゆれている

生き物の呼吸のよう

あたしは森からそれを見る

ひっきりなしの鳥の鳴き声

それがあたしの胎教

何度も生まれて

一日に何度 ....
世界は何も変わらないけれど

身ひとつ傷つけていよう

そこにしかもう立てないから


開き直る生き物たちを

そのまま受け入れる

それはつらいことだ

我慢ならないことだ ....
小指がしびれる

心臓がとくんという

動悸がきこえる

死ぬのが怖くなる発作がおこる

急に死ぬことが怖いのか

ただ死ぬということが怖いのか


死は凄絶なる生の中途に訪 ....
くだらないプリンシプル

せつじつなプリンシプル

ただしいことなんて

こころざししだいだ

くだらないプリンシプル

せつじつなプリンシプル


ほっといてやる

か ....
鳩が羽ばたく

窓を横切る

その窓が開く

立ち去ろう

悲しくはない

仕方ないさ

朝が来ただけ


movin'on, movin'on,

さきにいこう
 ....
感じるままに生きてやる

言葉も追いつかない

あとあと

説明だらけの人生を

感じるままに生きてやる


説明しなきゃ分かってもらえないような生き方がいい

おれの人生お ....
風が額に香りをふくんだ音たてて

飼い主になでられる夢みせている

影のところおとなしくさせながら

みどりが葉裏をはためかせている

この季節が一年中つづくようなら

この国から ....
赤くこぼれている花

昨日の天気予報

今朝はもう違うことをいっている

あそこで咲こうか

たねがどこ吹く風にまかれている


ゆっくりと悲しくなろう

ゆっくりと酔っても ....
さんしんの音色

風もない日

無力のふりをしてしたたかに粛々と


不幸に慣れていく

不幸を忘れていく


ひめゆりの塔は

たましいに

うんこや虫や絶望をすりこ ....
互いにハシゴをはずしあった

ぼくらはあまりにキズつきすぎた

想像してあげることが愛ならば

愛はもうぼくらのからだにはキツすぎた


アスファルトを低く花びらが渡っていく

 ....
 途中雨が降ってきた。傘をさすのも買うのもめんどくさくてそのまま歩いた。
 昭和通りの路地に店を探した。
 愛する男を独り占めしたくて、痴情の果てに男の性器を切り落とした女は、六十を過ぎてなお妖艶 ....
 ぼくは師匠にうでを見込まれて、理髪店を一軒任されるようになった。へたくそが髪を切ると、髪が伸びるとそこだけ浮いたようになるのだが、師匠に教わったやり方だとそうはならなかった。
 髪の毛というのは伸 ....
 和夫くんはさすがだった。秋が深まるころにはいじめられなくなっていた。
 和夫くんのお父さんが無実になった訳ではなかった。
 小学生の頃から和夫くんを知っているひとなら、先生からもつねに一目置かれ ....
 中学にあがってはじめての夏休みが終わり二学期が始まると、ぼくは和夫くんと帰り道を一緒にしなくなった。喧嘩をしたわけではない。和夫くんが喧嘩をするはずがない。ぼくが和夫くんを嫌いになるはずもない。
 ....
 家に帰るとお母さんがおはぎをたくさんつくっていた。だからぼくは太るのだ。いじめられるのだ。それにしてもきょうは量が多い。ぼくがどうしたの聞くと和夫くんのお寺に持っていくのだという。
 今夜おおきな ....
 和夫くんは幼い頃から股関節を患っていた。
 学校の帰り道、ぼくは和夫くんと歩くようにしていた。
 和夫くんは高名な宗教家の息子さんで学校でも人望があった。和夫くんが松葉づえをつきながらすたすたと ....
吉岡ペペロ(4238)
タイトル カテゴリ Point 日付
別れ自由詩116/6/30 23:54
合掌自由詩216/6/30 23:45
VUCAな世界自由詩016/6/27 22:25
ここにもたくさん自由詩416/6/27 22:12
空っぽな自由詩216/6/27 20:20
人生の意味自由詩216/6/26 18:27
正当防衛自由詩116/6/26 18:01
そんな事件記事自由詩216/6/26 17:16
パラレルワールドではいま自由詩116/6/16 21:28
日めくり自由詩3+16/6/12 23:30
キス待てダメ自由詩116/6/12 22:15
遠くへ自由詩416/6/12 9:31
明日の味噌汁自由詩016/6/10 0:05
泳がせる自由詩016/6/7 12:02
舟の家自由詩516/6/5 16:54
開き直る生き物たちを自由詩316/6/4 10:50
生の中途に自由詩116/6/4 10:42
くだらないプリンシプル自由詩216/5/14 6:29
朝が来ただけ自由詩316/5/14 6:25
説明だらけの人生を自由詩816/5/9 19:46
風が額に自由詩316/5/4 19:57
島人のたね自由詩716/5/3 21:00
さんしんの音色自由詩316/5/2 23:55
ぼくらのからだ自由詩616/4/24 9:32
花畑(終)自由詩216/4/18 22:59
花畑(5)自由詩216/4/18 22:56
花畑(4)自由詩216/4/18 22:53
花畑(3)自由詩116/4/17 19:44
花畑(2)自由詩116/4/17 19:42
花畑(1)自由詩116/4/17 19:40

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