にわとりから卵をいただいている

雑草で稲を見たことがない

コンビニにこころは在りやなしや


愛するひとはもう遠い

肌の遠さが震源地、赤

信号ばかり続いている


 ....
まる

さんかく

原始

くるくる

かたんかたん

とんとん

ぐわんぐわん

しとしと

原始

さんかく

まる


木洩れ日

さえずり
 ....
ふたりで手をつないで

坂道をかけ降りた

そして小山のそこだけ緑まで競争した

大きな木の下で服を脱いだ

重なった

大きな木は影になり星をまとった


そんな大切なこと ....
モノクロの台所

電話から夫の死

芋虫みたいになって

チューブで生き永らえて

血を吐きながら

愛を探した

口をあけて

頬をだらしなくさせて


エンターテ ....
カーテンにくるまって

部屋のなかに飛び出せば

暗い廊下に佇むばかり

小学校のパイプと木の机

銀色に染めたら居眠り

ベッドで一回転、二回転

自転車替えて顔替えて

 ....
一枚の紙に、今から100年分のカレンダーが載っている。

想像できるだろう。

このカレンダーのとある日に、きみは死ぬ。

想像できるだろう。

なにもしなくてもきみは死ぬ。

想 ....
月がすごかった

君がうつくしかった

あの色はなに色


にんげんでもない

どうぶつでもない

ただのたましいだ


泣きそうな顔が

通りすがりの怒り顔

こ ....
バスのなかで羽根が舞う

バスが真っ二つになる

森林を枯れ葉たちと行く

アスファルトの山道を

白線がひび割れた山道を


殺人風が吹いている

個体から湧き出る個の欲だ ....
名前をかえて

過去をすてて

屋上から飛び降りろ

そして隣のビルにたどり着け

血だらけになりたい

傷つけてくれ

泣かせてくれ


一生懸命生きること以外

 ....
あてもなく歩くには

新宿か公園か帰り道か

女子をスカウトする

大小の横断歩道の標示

雑誌を投げ俺を叩け

泣きながら歩くな道を

軽く一億を超えてる

屋上からつま ....
カラスが鳴いている

豆腐屋の笛の音がする

昭和16年の町の光が射している


悲しみはいつも異国に満ちている

清々しいぐらいあたりまえに朝が

地球が暴力的なまでに回ってい ....
月が地球の影で

欠けているように見える

地球に住むぼくには

それあまりにもは遠い実感だ

命も宇宙もスケールが大きすぎるから

じぶんが世界に

どんな影響を与えているか ....
橋をつくります

ストロー現象が起こるかも知れません

でも橋をつくらなければならないのです


ひとは変化を嫌うけれど

それが宇宙の流れなのです


橋をつくります

 ....
ナイアガラの滝を見ても

グランドキャニオンを見ても

移動するカリブーの群れを見ても

そりゃあ、こんな景色、地球のどこかにあるやろ、

そんなこころしか湧いてこなかった


 ....
十三年まえの今夜

肉と切なさで結ばれたよ

暖かい夏の夜だった

人生という名の車で

夏野菜の葉の味噌汁と

コンドームを持って来てくれたよ

湯船でいっきに

痙攣し ....
さめ肌

身にまとい

生きる

愛会いたい

夏の凩

吹いている


みんな手を振る

白黒フィルム

セピアの彼方

行くよ、行くよ


さめ肌

 ....
ぼくらが詰まるのは

おもにモノやヒトだ

モノやヒトと過ごす時間を大切にすれば

モノやヒトとの距離を適切にすれば

つまり愛することが身近であれば


相手あってのぼくらなら ....
ラベンダーが斜めに伸びていく

垂れていく

ムラサキの先端が指し示すのは

夢のあとだ

悲劇にもならない静かな悲しみ

朴訥な調べは

それだけで悲しいから水のよう

 ....
ここは観光地だったけれど行列してまで食べたいものなどなくて

カラオケ喫茶みたいなところに入りオムライスを注文した

オムライスには外れがない

その代わり当たりもない

店のなかはペ ....
後進国の造船所で

死しかない取引をした

墓場の樹のしたで

人質は解放された

血だらけのワイシャツ

乾かない赤い染み


錆びだらけの波止場で寝転んでいたら

日 ....
こどもをつくるためになんども

なんども裸で抱きあっているあいだ

ケーキをまえに三人で写真をとり

それを実家や友達にメールしているあいだ

ぼくはずっと

防衛省でコストダウン ....
真剣に生きすぎていた

それが他人を傷つけたりもした

どうせ無名なまま死んでいくのに

そんなに頑張らなくてもいいではないか


意味などなくても

だらだらと意思もなく

 ....
副交感神経ががりがりあがって

これは現実と

それを処理するこころの問題か

脳機能障害か

ひとの苦しみよりじぶんの主張

信じるに足る

人間なんてなかなかいやしない
 ....
さよなら

いままでの自分

こんにちは

これからの自分

さよなら

いままでの関係

こんにちは

さよならの関係


頬にあたる風に

無名のひとの息が偲 ....
あるはずもないタッチの絵具だ

向こうは延々と向日葵畑だ

揺らぎのような絵筆の踊り

空は煙たい光で真っ白な灰色だ


荷馬車の馬が木陰に入れずに

陽の陰りを静かに温かく冷た ....
感謝とは

じぶんの命とじぶん以外の命、その近さを

もったいないな、申し訳ないな、と感じるこころのことだ

だれもひとりでは生きられない

ひとりというか

生き物ひとつで生きる ....
ほおずきをぶら下げて

ぼくは萎れたオレンジをぶら下げて

お寺の門にひろがる空を見る

勇気を与えよう

安心を与えよう

不穏なことに慣れ親しもう

そしてみんなで自民党に ....
悲しいことなんて

気持ちやからだに従えば

気になることでもない

じぶんを大切にしなければ

他人に依存してしまう

そんな生き方を選ぶべきではない


愛なんて

 ....
許せないだけだ

彼らはひとを許せないだけだ

ひとが幸福を感じる価値観を許せないだけだ

その価値観は正しくないと示したいだけだ


妊娠でもしたのだろう

きっと

こん ....
夢は白黒で見なければならないのに

最近はカラーばっかりだ

世に溢れる色彩に

寝ているときにまで縛られているのだ

液晶だとかデジタルだとかスマホだとか

ぼくらはあいつらに溜 ....
吉岡ペペロ(4238)
タイトル カテゴリ Point 日付
震源地自由詩116/9/11 6:28
原始自由詩316/9/10 9:06
大切なこと自由詩216/9/8 0:27
笑顔自由詩116/9/8 0:12
あのときの自由詩416/9/7 23:13
100年カレンダー自由詩516/8/27 18:16
アライヴ自由詩216/8/25 22:53
殺人風が吹いている自由詩216/8/15 15:32
札束と死自由詩016/8/15 12:32
人ってたぶん自由詩116/8/15 12:14
1941自由詩316/8/13 19:23
魔法自由詩416/8/13 19:07
普遍自由詩116/8/13 15:44
旅の思い出自由詩116/8/10 12:55
無常と常住自由詩216/8/2 20:51
夏の凩自由詩216/7/30 6:03
愛することが身近であれば自由詩316/7/19 15:22
朴訥な調べ自由詩116/7/19 1:27
蹂躙自由詩216/7/18 21:18
錆びだらけの波止場自由詩316/7/17 22:09
誰も知らない部屋で自由詩616/7/17 8:38
意思もなく自由詩216/7/13 23:00
悲劇と沈黙自由詩116/7/13 0:55
さよなら自由詩116/7/11 23:47
画家の叢自由詩116/7/11 23:14
命の近さ!自由詩216/7/11 21:13
純粋なひとびとが自由詩516/7/10 16:05
異常気象で自由詩516/7/10 7:49
独裁者たちの憂鬱自由詩116/7/3 2:38
夢は白黒自由詩316/7/3 0:00

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