まるで舞台セットのよう
蛍光灯の光が融け込んで
透き通った 小さな庭園で
   
  水草ゆれて

   ふわりと
  
 紅金色の着物も褪せた
 年増女が二人
  よもやま話 ....
浅い秋の山麓にはまだ夏が僅かに匂いを留めている

霊園のなか
木漏れ日に似て
かすかな静謐の羽音を伝えるもの

誰かの魂の代償としてここにやすむメタモルフォーゼの
しるし

霊園の空は高く
夏をとむら ....
一枚一枚じぶんをひきはがしてゆく

夜の電車の窓に映った
つり革にぶら下がった幽体
遊隊を離脱し
こんなところに居たのか

勘違いした片恋の記憶
まだ薄皮がひりひりと痛むが
おわらい ....
英字新聞読んでいるふりしている 笑い、さざめき消えていく
言葉の波と一緒に全てが
笑い、さざめき消えていく
滲んだように消えて行く

言葉が波で
君が貝
僕は太陽
外は嵐

笑い、さざめき消えていく
ゆくりもな ....
昨日という忘れ物を探して僕は行く先を見失ってしまった 。

みつからない理由が思い出されるのは砂浜かも知れないと海へ向かう 。

干からびた岩場の上に白い鷺は羽を休め、若い母と子が浜辺で ....
まいにち、テレパシーをとばしている

とどいたのかなぁ
今日は雨だけど ・・・


れんちゃんにとって
六月はもう、真夏とおなじだった
朝から暑くてたまらないみたい
ひんやりつめたい ....
出かけるのなら
帽子を被ってお行きなさい
いざという時には
バケツになるから

出かけるのなら
傘を持ってお行きなさい
空から降ってくるのは
優しい雨だけと限らないにしても

出か ....
強烈な腐敗臭がする
淀んだ汚いドブの水に
長い間 私は浮かんでいた

そこから見える空は
暗雲に隠れて 鈍い光を放つ
偽者の太陽だった――

這い出そうとすれば
誰かが足を引っ張って ....
 詩を書いていると「上手く書きたい」「より多くの人に良いと思われるものを書きたい」という欲が出てくる。その欲が、最初のインスピレーションに従ってただ書き出しただけの言葉を、色々と加工させる。加工してい .... 雨の日はビー玉に

世界を映して覗き見た。

このビー玉をくれたのは知らないおじさんで

両手に溢れるほどの色とりどりのビー玉をくれた。

雨の日は透明。

夕暮れは橙 ....
特別養護老人ホームで
夜勤のアルバイトをしている

夜勤明けに施設の門を潜ると
男子高校生が
度胸試しに
施設から出たゴミ袋
すなわち
うんこ山盛り袋にタッチしていた

元気な俺な ....
冷えすぎません
電気要りません
上の空間に氷入れます

その氷が溶けるまでです
わたしがアイスボックスでいられる時間は

あなたからもらった
昨日の茉莉花が
せめて今日だけでも
芳 ....
私に優しいあなたは 
私じゃなくても優しい
それが悔しくて 
唇を強く噛みしめる
ひとり占め出来ない男は 
心を{ルビ蝕=むしばむ}む

胸が苦しいの 
肌が紅く染まっていく
女の身 ....
美しいモノが見たいというなら
それはもう美しくないかも知れない

汚いモノには目を覆いたい
だけど匂いはどうしようもない

私はたくさんの言葉を紡いできた
そこには僅かな真実があったのか ....
 「木の物語」

きょうもまた
あの木のてっぺんにいる
あれは多分ぼくだ
ぼくの知らないぼくがいる

忘れていたのかもしれない
ぼくがすっかり忘れていたぼくがいる
だから懐かしい
 ....
9月からアメリカの小学校に入学した娘
2日目の朝吐き、早くも欠席
3日目お腹が痛いと昼前に早退
4日目から毎朝目が覚めると学校に行きたくないと、泣くようになった

「なんで行きたくないの?」 ....
人を
ただしい場面で
ただしい順序で
ただしい角度に
揺すると
泣く

そのただしさを
習得することを
愛とか技とか
呼ぶ人びとを
軽蔑し
憎んでいるわたしも

ただしい角 ....
秋とは肩を寄せ合い歩きたい

約束なしで出会っては

流れの渦に留まり続ける

紅葉とイチョウの落ち葉のように

ゆっくりと語り合いたいものだ

何一つ声に出すこともなく

 ....
発酵と腐敗は兄弟で
人間生活に有用なものは発酵
有害な場合を腐敗というらしい

母の遺産のふるーい缶詰がある日でてきた
台所のすみで静かに時を過ごして
僕と対面したわけだ

すでに缶は ....
秋が始まる頃
ようやく
旅人が帰ってきた

ちょいと
長い散歩だったかな

悪びれもなく

おかえりというのも
待ち焦がれていたようで
まったくもって
しゃくなので
おみや ....
クロワッサンを
ココアにつけて
体も心も温まる。
眠くなり寝床へ

人を大切に思い
人に気を遣って    
人の話を聞いて
人の為にいのる

何もできない僕
情けをかける君
心 ....
 
あなたの言葉が わかんない つまんない

そんなんもわからへんのかとか

もっと、つまんない



 
体育座りから解き放たれた我々が目指すものは
給水塔より遥か東に張り付いている
アーモンド型の月なのである

必要のない嘘をつくのである
ついに我々の背丈を追い抜いた言い訳たちに
弁解の場を ....
その道の先

途切れた先に海があり
海を覆って空がある
空のなかには窓があり
窓のなかには月がある

その月の先の暗闇に
えも言われぬ雨が降る

二つを分けた雨雲の
そのまた先に ....
私に青が混じっているなら
何色でもいい
それは
荒れ狂う夜の海だったか
静かすぎる夜空だったか
それだけ
教えてくれよ



本当は水をよく含んでいたことくらい
あなたにもよ ....
胸がいっぱい

心が張り裂けそう

歯が浮く

顔から火が出そう

手に汗握る

溜飲が下がる

そして

土曜日はお休みの日

ということにして



 ....
学校が終わってからとか
授業をサボってとか
「やっちゃんの部屋」には
いつも集まってる奴らが居た

ブリティッシュロックとか
ウエストコーストとか
洋楽のアルバムを掛けながら
コーヒー ....
            万物が一つの花ならば
            誰が愛でてくれようか
            蕾のままに枯れて逝く
            誰が涙を流すのだろう
     ....
夜の闇にあたしも消えたいな
落ちこんだらね
とことんあたし透明人間になりたくなるの
人間なのに
人間がいやになっちゃう
言葉が嫌いになっちゃう
夜の闇は優しい時間くれる
忙しいとこころま ....
ぎへいじさんのおすすめリスト(1099)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
水中戯曲- ただのみ ...自由詩20*12-9-27
霊園の蝶- 梅昆布茶携帯写真+ ...1412-9-27
脱皮の記憶- 梅昆布茶自由詩1812-9-26
英字新聞読んでいるふりしている- 北大路京 ...自由詩912-9-26
白い消失- yamadahifumi自由詩412-9-26
&_bottle- アラガイ ...自由詩14*12-9-26
ぼくのテレパシー_2010- たま自由詩29*12-9-26
おせっかい- そらの珊 ...自由詩16+12-9-26
【_ドブの水_】- 泡沫恋歌自由詩10*12-9-26
駄作について- 三田九郎散文(批評 ...212-9-26
ビー玉- 永乃ゆち自由詩13+*12-9-26
うんこ- 一 二自由詩27+*12-9-26
アイス_ボックス- そらの珊 ...自由詩11*12-9-25
【_柘榴_】- 泡沫恋歌自由詩17*12-9-24
【_移ろい_】- 泡沫恋歌自由詩7*12-9-24
ものがたり- yo-yo自由詩712-9-24
‘義務’という言葉をまだ知らない娘へ- 夏美かを ...自由詩17+*12-9-23
ゆらす- はるな自由詩2412-9-23
秋の気持ち- ただのみ ...自由詩19*12-9-23
台所のかたすみで- 梅昆布茶自由詩10+12-9-22
露草- そらの珊 ...自由詩15*12-9-22
温かいココア- ペポパン ...自由詩10+*12-9-21
つまんない- 殿上 童自由詩23*12-9-20
猫の坂- カマキリ自由詩712-9-20
犬と鳥- ……とあ ...自由詩14*12-9-20
ノクターン- マーブル自由詩6*12-9-19
週末までに- 芦沢 恵自由詩11*12-9-19
コンバース- 板谷みき ...自由詩3*12-9-19
____________夕日のように微笑んで________ ...- ただのみ ...自由詩26*12-9-18
やさしい時間- じじ自由詩25*12-9-18

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