難だろう猫の世永久
罪重なり逢った罅なのか
元々罪などなかった
何故ならば我々はいなかった
ヒトと同時に罪が生まれた
罪と同時に含羞が埋もれた
独りゆく猫と我々は
永久に交わることはない
ストレスはぎりぎりで避けて回避
頭はさえて さえて
今夜は眠れない
ビートに乗って
興奮と爆音のなかペガサスに乗って
サファイアもルビーでも散りばめて
空にとけてゆく
覚めてゆく ....
ツァラトゥストラよ
私を黄泉の世界へいざなってくれ
藝術のデモーニッシュな世界へ
シャーマンのなかの狂気
真髄の哲学は詩だ!
詩人になりたかった
作曲家になりたかった
コンテンポラリーダ ....
緑の香を乗せた風が
涼しく撫でる 私の腕を
揺れ動く木漏れ日が
温かく照らす 私の指先を
不思議なことだ
こうして静かな朝を迎えられること
目の痛みも今日は不思議と収まって
柔ら ....
『遊ぶ金欲しさに』+『身勝手極まりなく』+『快楽に溺れ』+『それは、全くの虚偽である』-『犯罪的要素』=人間。
いや、これは過言。一部の人間。
秋らしくなってきた
朝は肌寒く感じる
扇風機は見たくなくなったから
片付けた
この間まであんなに暑い!暑い!
と言っていたのに
今は冬へ向かっている
炬燵が恋しくなるのも
あと少しだ
....
ゆうやけが 夕暮がせまる 胸に
ひときれ恋がのこっている
生活の匂いが残る玄関にも
落としものみたいにひときれ
かわいた浴室の壁にひときれはりついて
灰皿には もえつきた吸い殻とひときれ ....
耐える
この激痛
眼球から涙溢れ
耐える
ひたすら耐える
折れてしまえば
俺の負けだ
意志を鍛えろ
魂の強度だ
報いを求めるな
無理に笑うな
悲壮になるな
悪態をつけ
逃げ道 ....
「まだ」「もう」で
全然気持ちが違ってくる
「もう40歳」「まだ40歳」
「もう50歳」「まだ50歳」
「もう60歳」「まだ60歳」
「もう70歳」「まだ70歳」
「もう80歳」「まだ80 ....
雨降りの夜は哀しいな
悲しい記憶ばかり蘇り
こんなに暗い深夜をすっかり透き通らせ
ミシリとまたミシリと
疼き開いていく胸の響き
心を無数の雨滴が滑り落ち
雨降りの夜は哀しいな
....
かかえた罪はきえてくれない
守るべきものは風に流され
大切なこころが失われていく
あなたはけらけら笑いながら
「世の中なんてひっくり返してやるわ」
とおく街に 灯のとも ....
つきの、白いひかりが
しらないしあわせをてらし
ほしの、わらい声が
さきほこるしあわせをよぶ
ほおをなでるそよ風に
ささやきよりも深い
あなたのかなしみをきくとき
まもるものはみ ....
煽り煽られ踊る火に
鳴りやまぬ枯木林の
奥の奥
紅蓮の幕は重なり揺れて
熾の{ルビ褥=しとね}はとろけてかたい
静かに 微かに
波打つ青い心臓のよう
円くなって まどろむ
火蜥蜴は涼 ....
ぶどうはたくさん実がついてるけど
どれが甘いのかはわからない
あたしは結局手がだせずに
秋が深まるのをみているだけ
あなたはどんどん歩いて行くから
細い影にすがりつきたくなるよ
晴 ....
私は、幻をうたう
知らないふりをしてわらう
白兎が穴の中に滑り落ちていく
言葉を喋る白兎
それはそれで好きな終わり方だから
幻を受け入れる
それは私のなかのきっともう一つの現実
夢をわら ....
なんだかなぁ
目は痛むし心は鬱だし
何にもする気にならねぇなぁ
五十七の歳を迎えたこの九月末
外は青空いっぱいで
光が熱持ち降り注ぐ
道を歩けば金木犀の香
甘く甘く漂って
夏と秋と ....
滑り台の上で遊んでいた頃
高い場所にこそ冒険はあった
地面に落ちる前の雪を食べて
イチゴ味の飴を舐める瞬間
季節外れのかき氷を知った
僕のポケットはいつも膨らんで
友達を呼ぶとすぐに来 ....
静けさに
渦を巻くようにして
目覚めた午前二時過ぎ
寮は寝静まり
編み戸越しの涼風に
ゆっくりとした沈黙の時流が
辺りを支配しているのが濃密に感じられる
流れ着いたこの寮にも
昼の喧騒 ....
ながれる
よみの国々に呼ばれ
青春が怯えるずるさのさえずりの海で
君の
さくやみたしっとのめ
犬のきばを掌で握りしめ
雨に酔うくちびるのあじ
もう忘れない
空までわらい
野に ....
青、熱、青、熱
垂直に立つ
二足歩行のノイズ を
次から次に襲う高波
垂直に立つが故に
天を仰ぐが故に
悪に魅せられるが故に
思考停止、思考停止
熱、愛、熱、愛
只大地 ....
騒乱騒乱
光の洪水だ
眼病の私には耐え難い
圧倒的な光の洪水だ
浴びる、浴びる、浴びる
白い巨鳥が空をいく
ひたすら跪き
ひたすら耐え
夜の到来を待つ
真昼の喧騒に身を置い ....
いつも遅刻して
私がその場に必要とされていることを
確認します
自分が女王と知り
周りのすべての人々の無能さ加減を
嘲笑します
毎日精神分析をし
寝ている間も脳が正義を求めている ....
甘ったるい
紙のほんたち
つみかさねられたその重みは
とてもへたなうたを
耳のおくから とおざける
つきとおす嘘は
宵闇にながれだし
もうとまらないなみだのあととなる
お ....
早く夏が終わんないかなって
思っていたのに
終わってしまうと
なんだかさみしくて
早く秋が来ないかなって
待っていたのに
秋は
なんだかよそよそしくて
友達だったはずなのに
....
雨が空を噛みつづけ
小さな息をしつづけている
灰の線は明日まで到き
誰が引くのか 誰が繋ぐのか
避ける代償に傷を受け
午後にあいた穴からは
常に朝と夜が見えている
....
無駄な時間と言う方は、私が詩を書く幸福を知らない
それを対価に幸福と捨てるものがある
人生は、全てがそのような交換の連続だ
もうだめだと思った時
神がおりたった恍惚体験
周りを取り囲んだ
救いはこれなんだ
神の限りない愛
受け止めて周りの人々への還元
隣人に愛はかえせるだろうか
つまらない言葉ではなく
ハレ ....
綺麗事が
綺麗でしかなくてもいい
それが言えるのならいい
歩けるってことだから
立ち止まっている時
あたしとあなたの影が
揺れているのをただ見ていた
どんなに小さい一歩でも
止 ....
そらが明るくなって
さみしかった
ことりが羽ばたく音が
しずかにひびいて
まちの
そこここでは
あさが燻る
たべそこねた月が
うすくしろく
ケロイドみたいに
空に
はりついて ....
あなたのポッケに手をすべりこませると
もれなくあなたの手もついてくる
ぱんぱん 幸せ ぱんぱん
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