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世界は夢
夢のなか
さ迷っていた
あてどなく
銀輪は廻り
戻って来る
何度も何度も
同じ場所
途方に暮れた
やじろべえ
帰り道を喪失し
戦慄狂気
均衡保ち
銀輪はひたすらに
 ....
風は帰っていく
見えない世界へ
この世の熱を帯び
(孤独の歓喜に覚醒し)
極北の地に、極北の地に
すべてを担い
帰っていく
紅いつつじの花びらに
雨滴が留まり
艶やかに
膨らむ、透明の
二滴、三滴、
輪になり
映える
灰の空に

やがて
緩やかに吹く風に
揺られ
つつじの花弁から
零れる雨滴
紅 ....
剥き出されている

神経は逆立ち
風雨に鳥肌立つ
葉桜は激しく波打ち
瞳をくりくりと輝かせた
木登り少女は姿を消した

何にもない、何もない
意味は全て剥奪され
記号だけがひょろひ ....
鮮やかな轍を残しつつ
決して姿を現さぬもの
いつかの時を夢見ては
永遠にさらに逃れゆく

底に沈んだ泥団を
清められた手で掬い上げ
透過する心の底
遥か彼方の源頭に
耳鳴り繁く接続す ....
五本の石柱がたっていた
ねっとりとしたモスグリーンの水に浸され

洪水の街を泳ぐ人達
徘徊していた裸の老女は何処へ行ったのだろう?

目覚めて闇が迫って来る
自分という感覚が死んでいく
 ....
坂道に
水の流れ
大量に 
夜の透明
車は行き交い
飛び込んでいく
人、人、人

君はスマホの
中に居て
綺麗な声で
歌っている
聴いたことのない
異国の歌を
夢見心地で
 ....
たおやかな
緑の群れ
揺れて
踊る影は
光の万華鏡
私は静かに傾いて
遠くの森のザワメキを聴く
無音の夜
椅子を引くと
机の下から
白い骨壺の
カタカタと鳴る

「寂しいのか」と尋ねると

鳴る音、一際激しく
なり
無音の夜
ますます深く広がる

と、

足許でカタ ....
夢の蝶、舞う
遠去かる
宇宙の縁に触れ 燃えあがり
忽然と消え また現れ

あらゆる現の美をよろめかせ

その軌跡のおぼろな輪郭を
響かせて 響かせて
日がな一日
謎は謎として在り続け
私は五感の縛りに沈む
思いは鬼火のように揺動し
逃れる的を掠めていく
現象する本質を
律動する思考を
掴みかけては取り逃し
夢の底で溺れている
予感 ....
夜に
道行く人の顔、白く浮き上がり
満月
孤独な魂が、彷徨する
道端にぽつぽつと続く黄色い灯り
追いかけて、追いかけて
刹那開かれる永遠に
そっと息継ぐ精霊を みる





 ....
現と擦れて詩が浮かび
境と接して死が浮かぶ
現も境ももう近しく
それなら詩と死と
しとしと濡れて
行ける処まで生きませう
現と境の溶けるまで
背負った重荷を下ろすまで
背を正すこと、背 ....
白く光る田舎の道を
カンカン鳴り響く踏切越えて
海に向かって歩いていた

薫る潮騒、うねる波
空き缶一つ、浜辺に落ちて
わたし独りのたましいが
水平線を覗き込む

 遠く船が落ちてい ....
また一夜が明け
光溢れる一日が来たよ
風はそっと穏やかだし
空はぼうと水色だし
街は花の香に包まれて
実に飄々と軽やかに
ステップ踏んで春は行く
おれはのそっと鬱だけれど
六十一回目の ....
一雨毎に深まりゆく
この春日に佇んで
私は浅く息を継ぐ
虚脱の朝に不安な昼に
剥ぎ取られてしまった色を探し

  *

記憶の奥の入学式
通り過ぎてく畑の野草
お母様と手を繋ぎ
 ....
静けさ 揺れる
春の雨、
光の空から
降り注ぎ

宇宙を回遊する言ノ葉たち
凝集しては時を刻み
思考の流れをこの界へ
屈曲しながら艶やかに
在る物、在る物、造形する

静けさ 奥 ....
更けゆく夜はひたすらに
孤独の深い陰影を
白けた顔して曝け出し
薄い涙がつと流れる
薄倖の人、天破り
漆黒の闇に降下する

幼い記憶の光景が
眼前に広がり来たるまで
ひたすら遡行し孤 ....
光の万華鏡
旋回する宇
自ら発光し
鋭く熱と溶け
輪郭失う体と体の
紫に静まる矛盾の浸透

[個我意識鮮明に保持サレ、私達はシッカリト抱き合い、
何処マデモイキ、何処ニモイキハシナイ] ....
雨のダブリンは
まるで揺らめく炎のよう
遠い汽笛が木霊して
アスファルトを静かに濡らしてゆく 

(そのとき碧い目をした少年は
白い息を吐きながら
雨降る外をいつまでも
いつまでも眺め ....
廻る廻る大地が廻る
壊し創る力は無尽蔵に
無作為に選ばれた人々の
哀しみの雨が降り注ぐ

(世界は只残酷に美しく)

廻る廻る大地が廻る
次から次へと命は芽吹き
哀しみの雨は
もう ....
久々に訪れた病院の園庭は、
十数本の桜の木が
無数の赤い蕾を膨らませていた。 

その生命力は、
春の大気に漲り震え
園庭という枠を獰猛に
突き破っていく不穏さを含んでいた。

膨ら ....
無限の広がり
押し寄せて来る 海

有限を抱きしめ
波頭を黄金に光らせて

この夕べあの夕べ、
無限のうねりに身を委ね
麻痺した記憶が癒されるよう

柔らかなしとねを 広げて、広げ ....
月夜のメダルは天に貼り付き
煌々と照らされた道筋を
飲んだくれ共が泳いで行く
忘却の淵に全てを沈め
麻痺した脳髄
カンカン鳴らし
平手を打って泳いで行く

泥団湿地の現の原に
拘泥す ....
行くあても無く歩行する
真っ青な夜に靡く草原を

やがて月の照る浜辺に出る
遠く漁り火が燃えていて
忘却された団欒のようだ

月光がつくる海の道が伸び
僕は何処までも歩いていく

 ....
青い夜の風の匂い
君に包まれていたあの時代
虚無の底に引き摺り込まれ
虚脱しながら僕は嗅ぐ
そこに浮かび上がるものを
掴み取ろうとして

今、独り寝の床のなか
自らの熱を感じながら
 ....
何処にも行き着くことはなく
そっと明かりを灯すように
静かに確かに歩んでいる
過程にのみ意味が開き
繋ぐ意味に花が咲く
そんなひたむきな息継ぎを
ただただうつくしく晒している
(目眩くよ ....
風になびく
ススキの穂が
水面を滑る
 
 眼差す太陽にギラリと光り
       
到来した冬は
情け容赦なく
すべてを裸にし
覚醒の輪郭を
与えていく
 
 透徹として刄の ....
何一つ
忘れてはいないんだよ
ただ、忘れたふりをしてないと
今此処に在ることが
本当に本当にしんどくなるから
そういうことにしているだけなんだ

 緑の細胞に繁茂するミトコンドリア
  ....
暮れの静謐に
冷えた心の寂寥
抱え込み

うっとり
裏庭に
踏み入れば

赤々と滴る
薔薇の花、
また薔薇の花

此処に冬の
季節の快楽
眩めいて

佇む
己、
何 ....
無限上昇のカノンさんのひだかたけしさんおすすめリスト(110)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
叫び- ひだかた ...自由詩521-5-13
風の行方- ひだかた ...自由詩921-4-16
雨滴ースケッチ- ひだかた ...自由詩721-4-14
露呈- ひだかた ...自由詩621-4-13
思考体- ひだかた ...自由詩621-4-11
夢魔- ひだかた ...自由詩421-4-8
水色の街(改訂)- ひだかた ...自由詩721-4-7
緑のスケッチ- ひだかた ...自由詩521-4-6
無音の夜- ひだかた ...自由詩721-4-6
夢の蝶、舞う- ひだかた ...自由詩521-4-4
推移- ひだかた ...自由詩921-4-3
精霊の夜- ひだかた ...自由詩321-3-26
しとしと濡れて- ひだかた ...自由詩621-3-24
海に向かって歩いていた- ひだかた ...自由詩921-3-23
うっとり鬱で- ひだかた ...自由詩13*21-3-23
放擲されたこの夜に- ひだかた ...自由詩821-3-21
春歓- ひだかた ...自由詩521-3-21
孤独の檻- ひだかた ...自由詩1221-3-19
造形流- ひだかた ...自由詩521-3-18
雨のダブリン- ひだかた ...自由詩4*21-3-16
春の記憶- ひだかた ...自由詩821-3-13
見えるもの・見えないもの(改訂)- ひだかた ...自由詩921-3-12
抱擁- ひだかた ...自由詩421-3-12
飲んだくれの歌- ひだかた ...自由詩521-3-11
歩行- ひだかた ...自由詩12*21-3-9
青い夜の風の匂い- ひだかた ...自由詩521-3-7
永遠- ひだかた ...自由詩421-3-6
冬よ、進め!- ひだかた ...自由詩920-12-15
忘却- ひだかた ...自由詩420-12-14
冬の薔薇- ひだかた ...自由詩420-12-12

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