枝葉に付着した
無数の丸い水滴は、
射し込む光に 
光を通し輝き出す

光そのものは決して見えずに

只、
銀の透明響かせます

無垢なる人の魂に
この部屋は狭くて
一人用のベッドだから
一人分の夢を見て
落ちてゆけば良い

明日という言葉が
魚の骨のように
引っ掛かる

ここはどこだろうと
足の指で毛布を探るとき

寒さ ....
声が揺らぐ
叫びが途絶える
断絶という渓谷
汚された霊峰
滅びようとしている深海の神話

悲しみは涙を覆う被膜
そして干渉する光
彼らの炎は緑濃く立上る
やわらかな重みを湛えて
握 ....
ブナの樹が荒風にもまれている
窓硝子にその小枝をかつかつと擦り付けて

(短針の銃口は2:00をさす)

サイドボードの上の小ぶりの兵隊たちは
突撃の姿勢をとったまま永遠の停滞の中にいる
 ....
陽は落ちて
辺りはひっそりと
静まり返り
あんまり暗い
夕暮れだ

玄関先では
見知らぬ声が
会話を交わし
部屋を
ノックして
歩き廻る

濃くなる夜闇が
ざわめき始め
 ....
詩を書けなくて困ってる
詩を書けなくて焦ってる

なのに
頭の中の宇宙には
相変わらず詩の埃が立ち上り
降り積もっていく

詩はけして無毒じゃない
毒を持っている

詩人はその毒 ....
夜、寝る前になって
やっと止まる原因不明の嘔吐感
医者はばんばん薬を処方し
私はばんばんそれを飲み
そうして実は気付いている

吐き出したいのはこの魂だ
上手く吐き出せない現状に
吐き ....
なきゃいけないものは
一つもないが
うしないたくないものは
無数にある

どうすればいいんだろう

誰かが
はなをすするたびに
昔から不安になる

自分らしく
というけれど
 ....
汚された問いたちが
土に染み込んでいく
痛みは深く沈み やがて
冷たい地下水へ触れ
泉となり湧き出す
目を閉じ沈黙の小川が流れる
恰もきらきらと明るい
朝露の中で
岸辺に小さな花が眠る ....
終わったテレビが砂嵐になっても

続いている物語

今日ごはんを噛みました

敗北者の味がしました

必要なのは

それでいいと言ってくれるひと

それとも

それ ....
十月の夜の空
星が見えない


昼間なら何の拘りなく空を見上げられるのに
夜になるとそれが出来ない
怖くなってしまうのだ

未確認飛行物体の放つ強烈な光にうたれ
そのまま自分の存在が ....
僕たちはどこまでもすれ違い憎みあう存在さ。



秋桜があんなに純粋なのは、きみのせいかい?



難しい学問やあらゆる教養が退屈を紛らわせるもの似すぎないのはしってる。



 ....
長い旅路を運転するとき
車内でハードロックを鳴らす
音楽が傷を負うその瞬間に
ハンドルの中心がわずかにぶれる
音楽が上昇を始めるその速度で
車輪は倦むことなく道路を蹴り続ける
ハードロック ....
落ちる白壁、この真夜中
沈黙の充満、物という物
剥き出しに在り
全てが均一に在るという
無機の死の奈落
無言の虚無の生々しい告知

そうして俺はこの胸に広がりゆく空洞を抱え

物質と ....
東の空に陽が昇り
小鳥が鳴き騒ぐという
小さな物語を知ったとき
「鳥の朝」という意味が生まれ……

中天に陽があって
猫が居眠りをするいう
呑気な物語を知ったとき
「眠る猫」という意味 ....
濡れたアスファルト、
黒光りしながら
ゆらゆら揺れ
今日は雨、
胸奥が
酷く切なく軋み
遠い記憶の余韻が響きます

 *

あれは小学二年のこと
休み時間の騎馬戦で
後頭部を切 ....
怒りより大きな声で否定され
なすすべもなく下を向く

地面に穴がひらくのを
夢みるように待っている

罪が同じだと歓びも同じなのかな

酔っ払ってもひとり月見上げ
翼の折れたカラ ....
充溢していた時とは
自分が消えてなくっているとき
思えば大体そんなものだった

そんな風に出来上がった世界に
生まれて生きていつか死んでいく
そのことに絶対的な反感を持ってもいいですか
 ....
風が吹いた
風の音
どうして聞こえるのだろう
声がした

誰かが泣いているのか

物語は生み出され
事象は表され
そして言葉は過ぎるもの

どうして物語はこんなにも長くなってし ....
風にたむろした 光を
手掴みしたら 雪になる
今年の正月は 暮れやすかった
そんな 冬でした

秋が落とした 請求書は
来春払えたら と傷口へ手紙します
離散したのです
笑 ....
遠くで鐘が鳴っている
ひんやり切ない秋の日に
何処までも高い青空に
追いかけても追いかけても
決して追いつけないあの場所で

(金木犀の花が軌道を舞い
秋の大気が生まれるところ)

 ....
病と闘うあなたが 
病院の廊下を歩き
自らの動悸が乱れた時
どんな思いが過ぎったろう?

お母さんが見舞いに訪れ
病室を去った後
頬に涙の伝うあなたは
窓外の青い空をみつめ、呟いた
 ....
自分の根っこを見つめる
すべての人間への憎悪なのか
すべての人間への深い愛なのか
それらはとても似ている
そういう考えは空想家のすること
憎み愛するのが人間だ
現実家は迷いながら仕方なく生 ....
一番愚かなことは
放課後の中で学んだ
一番美しいもののことは
禁忌の中で学んだ
一番罪深いものは
日常に転がっていた
一番悲しいものは
自室の本棚で震えていた

引戸の滑りが駄目にな ....
奇麗に格好良く
誰からも好かれて生きて過ごせたら
最高かな?
でもそれってかなり贅沢
じゃないかな
贅沢の極みかも

身なり身だしなみ
言葉使い
吐く息はいつも爽やかに
颯爽と行動 ....
時々、
頭の中のどこかを
交換してもらいたくなる
人格などいらない
フォーマットされていい

ぼくはあんまり、惨めだ、
吐瀉物に
綺麗な薔薇が咲きそうだ
自分由来の
不幸ばかり ....
心に愛がなくても
美しい言葉をたらたらと吐ける

心に愛がなくても
たとえ嘘でも言葉が温かいなら
冷たくなってしまった心を溶かすだろ

心に愛がなくても
怪我した指に包帯を巻いてあげら ....
便箋一枚惚れた女の名前書き綴る
封筒に入れて封をして切って貼って
郵便ポストに投函した

惚れた女の住所と名前を表に書いて
裏側の差出人の住所も名前も書かなかった

俺はなんて意気地なし ....
深い場所を見てみたい
どのぐらい深いかは重要じゃなくて

盥の底に右足を井戸の底には左足を
地下二百五十メートルの地層には抜き足を差し足はチョモランマの頂上へ

何かの底なら愛せるんだ
 ....
音楽を聴く分析学的な時間が好き
きみと過ごす解析学的な時間

深く沈潜してゆく愛情にも似た雪のよう
罵られる騾馬のように時間が過ぎていっても

愛撫する隙もないきみと暮らしているぼくは
 ....
無限上昇のカノンさんのおすすめリスト(657)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
叡智- ひだかた ...自由詩320-10-14
深海- ミナト ...自由詩6*20-10-14
それは覆う被膜そして光りの干渉- につき自由詩2*20-10-13
幻影のコンバット- 道草次郎自由詩3*20-10-13
生誕- ひだかた ...自由詩420-10-13
詩を書けなくて- こたきひ ...自由詩420-10-13
詩の言葉で魂を- ひだかた ...自由詩1020-10-12
- 道草次郎自由詩3*20-10-12
花の朝- につき自由詩5*20-10-12
シグナル- 自由詩6*20-10-12
泣き歌は書けなくて- こたきひ ...自由詩320-10-12
悲しき秋- viraj自由詩120-10-11
ハードロック- 葉leaf自由詩220-10-11
真夜中の侵入- ひだかた ...自由詩420-10-11
日々の連続性は物語の形をとって意味となる(おさなごへの答え)- につき自由詩8*20-10-10
雨降りの記憶- ひだかた ...自由詩420-10-10
一過- 秋葉竹自由詩620-10-10
週末の反感- 道草次郎自由詩8*20-10-10
雨と風の物語- につき自由詩3*20-10-9
春へつづく季節- 道草次郎自由詩320-10-9
憧憬- ひだかた ...自由詩520-10-9
歌姫の墓前にて- 服部 剛自由詩320-10-9
虚無感- 道草次郎自由詩320-10-9
天国はここ、って歌ってたやつもここからはいなくなったし- ホロウ・ ...自由詩5*20-10-9
勿論自分を中心にして世界はまわってるよ- こたきひ ...自由詩120-10-9
夜半めざめて- 道草次郎自由詩320-10-9
心に愛がなくても- こたきひ ...自由詩720-10-8
愚かこそ生きる肥やし- こたきひ ...自由詩820-10-7
天の底- 道草次郎自由詩2*20-10-6
秋の詩片- 梅昆布茶自由詩1420-10-5

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