すべてのおすすめ
なにげない
なつの ゆうぐれ
そんなに たかくは
とべやしない
ふうけいの なかの
いっこだけの てん
であるところの
わたしが
おさまりきれない
でかすぎる ゆうぐれ
あ ....
私の中に
黒々と
夜が あって
夜の中には
顔がある
ひとつ
私の中の
黒い黒い
夜の中で
笑ってください
ふうせんのように
いっぱい いっぱい
つまっていて
ぷつりと
あながあくと
ただの
そとのかわ いちまいに
なります
だれかが いってます
だれも だれも いない
それはすてきな
なつのそらを
かついでかえったのに
いない
なつくさのみどり
たっぷりと
しみこませたのに
いない
さっきとったトマト
しおかけて
きゅーっとうまいのに
....
ざぶざぶと 洗われる時が
きっと来る
大好きなので
あちこち塗りたくった
青い色
とても大切な闇が
勝手に塗りつぶした
真っ黒
どうしても欲しい光が
少しだけ塗ってくれた ....
とおい ひとりごと
いつも とおすぎる ひとりごと
まよなかの いすにすわって
どこかへ ひとりごと
すこしうえのくうかんをみながら
ひとりごと
しずかに はばたい ....
鍵を なくしました
鍵 という言葉と
なくした という言葉が
うずまいて うずまいて
とりかえしつかなくて
必死でさがしましたが
ありません
仕方ない ....
冬のあかるい陽ざしに
浮き上がりそうに
そわそわと歩いている
風船を飛ばしたら
うれしいだろう
雲が白くてまぶしいので
見上げるのをやめて
くっきりとかなしい影の形
シャボ ....
いのち と 書く
水 と 書く
大きな樹
青い空
風 風 風
葉擦れの音
わあっと舞い上がる風に
樹が踊る
わあっと舞い上がる
銀色の光
帽 ....
言葉の着ている服を
次々と脱がしたら
すっぱだかの
あかちゃんのようになると
うれしい
そこで 本当に 脱がしてみたら
おじさんの すっぱだか
まあ もとは ....
やはり悲しいあなたに
ぜひ伝えたい言葉は 無かったので
あなたのそばで 黙ったまま
気持ちのいい日射しに
そろそろ寒くなってきた足を
ぽかぽかと 暖めていました
あなたも やはり黙った ....
申し分なくうつくしい
海の夕焼けを
石段に もっそり座って
眺めています
終わってしまって 始まらない物語と
始まってしまって 終わらない感情を
かわるがわる フィ ....
君は 夜の公園で
ブランコをゆらしながら
待っていました
ひとりで
でも 君は ほほえんでいたので
わかりませんでした
君が ひとりだと
いまも
....
少女は いつのまにか
もつれていた糸を
すべて ほどいてしまいました
ほどいた糸の先は
どこにも つながっていませんでした
とてもかなしかったので
少女は 死んでしまいました
私 ....
青いガラス細工の小さな箱に
真っ白な綿をしきつめて
大切にしまいこんだ
ひとつの化石
時計の針が 逆回りする夜に
ふっと灯って
ふわふわと 光りはじめます
....
くろねこ くろねこ
ひとみは 金色
おや どこいくの? と
たずねたら
私は ちょっと ねこの国まで
どこか 知らない 曲がり角
すきま抜けたら ねこの国
....
よっぱらって 蛍光灯
感傷的な音楽と 時間
紙の上の
小さな かくれが
そうですね
風は ただの風です
誰の声も
運んできたりしません
ここにあるのは
なにもかも
ただの全て です
ひかりも 雨も 空も
単なる不在を
....
せいかつ なのですから
やっぱり ねこがいなくちゃ と
おもいます
ふわふわで
にゃあとなく ねこです
しらんぷりしてるくせに
なんか いっしょにいる ねこです
....
なついろゆかたに あかいおび
ちかくで はなびが みたくって
はしっていくのは だれですか
きんぎょに ふうせん りんごあめ
あっちにいったり こっちにきたり
ごひゃくえ ....
そこにも ここにも
からまりあった いのち
てをのばせば
からだに ふれる
くさも きも
さかなも けものも
あなたも わたしも
ほとばしるものを
....
眠ると、小さな死、
眠ると、生きた夢、
境界を超えて、
時をおしのけて、
小さな死を、眠ろう。
時によりかかって、
思い出せない夢を眠ろう。
まぶしい青空と
静かな夕焼けが終わって
世界は 青く青く 暮れて行く
やがて 闇が 忍び寄る
あなたと私は ふたりで
同じかなしみを
のぞき込みながら
なるべく あたたかく
....
真夜中に
何の前触れもなく
何かが 来て
全て 崩れ去る
拾い集めることができず
崩れたままに ただ座って
何もない 目の前に
目を すえている
かなしめる訳でなく
くるし ....
からだは こころだ
こころは やっぱり からだだ
だから からだが とまると
こころも とまる
それでも からだは
こころとして
みえないものに
....
ほしまつり きんのほし
つきまつり ぎんのつき
ふえのね たいこ かねのおと
きつねに たぬきに やまねこ いたち
うさぎに りすに むささび てん
どこか わからぬ ....