すべてのおすすめ
母国語を持たない人々の
差し出す別のコトバが
手渡されたそのとき
息吹の記憶をよみがえして
ひとときある音色をなす。
光を触知する盲目の{ルビ蟾蜍=ひきがえる}は
いつまでも舌を伸ばしつづける。
私たちの知り得ないなにものかが
呑み込まれたそのとき
時間は蟾蜍を自らの鼓動に流し込んだ。
深さ が 粉末 となり、平面 に 降りつもる朝、
夜のあいだ、萎縮を続けてきた 重い線 は、
あちこちで弛(ゆる)み、細長い悲鳴の波は 重なって、
少しずつ、解放され、広がる。

聴く 耳  ....
言葉の裏側は、足の指のような不揃いさで、
感触 呼吸と名付けられた ふわりと
羽根を広げる 鳥のような舌 見上げられる影 のように歩き
足音 おそらく成長の凍え 沈着と 隣り合わせの揮発
重曹 ....
松本 涼さんのななひとさんおすすめリスト(4)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
母国語を持たない人々- ななひと自由詩504-11-8
盲目の蟾蜍- ななひと自由詩104-10-13
遍在する_耳- ななひと自由詩304-7-22
言葉の裏側- ななひと自由詩504-7-21

Home
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する