あと少し
この真ん中をくり抜いてでもすがりたいと思った接地面
ただ視覚だけの存在になろうとも見ていたかった三角形
物質に寄りすぎて踏みにじった心に
もうろうとした痛みで振り返る

鏡張りの ....
君にふらふらしているといわれたんで

白くなろうとおもい カルピス のんだけど

肌は ひやけ したまんまで

黒くなろうとおもい コーラ のんだけど

白めは もう しろくて

 ....
ため息曲げられている とある日曜の昼下がり
窓から白手袋の羽根を伸ばした選挙カーが
殺菌消毒された笑みをひるがえしながら通りを優雅に舞っていた
背後に見えるファーストフード店では
ドライブスルーのマイク越しに女が香 ....
コンビニエンスストアで売っている、ひと口でたべられるゼリーは、ふたのビニールを開けるときにぜったいになかの汁がとびでてくるので、指がべとべとになってしまう。だから夫はそれを食べない。
夫のいない ....
 
手をつなごうか

心をつなごうか


ねっ



 
休みの日の朝、6月
旅立ちを目の前にしたツバメの鳴き声よ
レースのカーテンを透した
陽光に包まれし温もりよ 子供たちの歌声よ

コンビニでプリンをひとつ買った 
代金を払って待っていると、 ....
      不幸の扉。
扉自体が不幸なのか 扉を開く者が不幸なのか
     それは、 どっちでもいいんじゃない。
      だって 入れ替わり立ち代わり
扉が人間になったり 人間が扉になっ ....
溶けかけのアイスクリーム
崩れきったたましい
列を成して
ペン立てに吸い付いてばかり

バジリスク
噛み付く
ブンガク
多くの水が
忘れ去られたままに
打ち寄せる
波打ち際で



なぞり損なった
君たちが
みつめる先で
青草のにおいが凍えてしまう



名前は。名前は ....
水の匂いのする
あなたの
指先の和音で
おどりだす
初夏の背表紙は
水溶性の文字たちの
ぽつぽつと吐き出す気泡で綴じられてゆく


垂直に
落ちてくる六月の
浸透してゆく
素直 ....
花むした天体を
こまかく細断された視点から見る
ノートは
かわいたシンクに置き去りにされていた
最初のページをとばして、つぎから
こどもらへ宛てた物語が月面語で書いて ....
全部一方通行だと知っていれば
大人しく回り道ができるのだろう

知らない道は
いきあたるまで前しかみえない

後悔するのは
戻ることじゃなくて
遅れることなんだよなあ

競争してし ....
それは夜空に間に合うために広がっていく感情たち
受け止めてきた数々の摩擦を銀紙の画板に敷き詰めるように
あちこちで火花をおこしながら流れていく

想いたいことはたくさんあるくせに
掴めたのは ....
ひどく風の ある日
ひとの顔ほどもある木の葉が
ぬいんぬいんと おおきく 
円を えがいたり
突然 すさまじい勢いで 遠くに
流れてゆきます
空は ごろごろと 唸っています


ひと ....
のろわれたように
あらがいがたいねむりのむこうに
しょうじょがすなはまのすなのうえにすわり
くるぶしのかたさを確認するように
くつしたをぬぎ
くつしたのともぐいが心配ね
立ちあがってぱっぱ ....
頭が痛いの、

成長痛だと

ごまかした。

悪夢がどんな形になって

飛んでいくのかを

見てた。
見えてこなかった。真っ直ぐにならなかった。シフォンケーキをつついていた。あの朝の、私の皮膚。重ねられていた。スポンジ状の襞の集合。ケーキの隣のブラックコーヒー。ただ冷めていった。渦を巻いて。あ .... たんたんと
たんとたんと
だんだんと

するすると
するとすると
ずるずると


それいけと
そうしてそれを
それなりに

なににせよ
なにがなくとも
なんなりと
 ....
出鱈目に素数をあげていくふたり宝ヶ池に花火があがる ツキノワグマだよウサギさん
アライグマだよ子犬さん
ミンミンゼミだよネズミさん
アフリカゾウだよキリンさん
カンガルーだよお猿さん
レッサーパンダのカラスさん
モンシロチョウだよ亀さんだよ ....
肉付きの薄い足はぺたぺたと
鏡張りの感情を踏みつけている
言ってはいけないことばが多すぎるから
覚えたての星座の名前を忘れていく

ユートピアの玄関口で
警備員に渡したのは虹色の砂
これ ....
[妖怪(尻)べった]
  肥大臀部を横向きにした姿の妖怪。
  戸建の階段のカーブや集合住宅の脱衣所などに潜んでいる。
  これを見ると妻に萎えてしまうようになる。

[妖怪ココゾ]
   ....
さからう ゆだねる
かいなく よそごと

こらえて の こす
そしらぬ わたり

ひより びより さえずり ともし
むかえて ふりだす
くさむら やぶやら
   「砂浜に抜ける路地」を一つ拾ってきて、波の音
   を額縁に飾る。愛という言葉で何を隠したいのか。
   行間には関係性だけがあって鞄には入らない。み
   んな事情を抱えていて、 ....
夕食時って、なんて読む?
――ゆうぐれどき、
に伏せた目線を追われてしまうのは、
この睫毛が人工衛星で、軌道に乗っかるクドリャフカ(わたしたち)が、
ゆるやかに沈(し)んでいくことを知らないせ ....
チューリップ隠れんぼには適さない

春の宵落とし物して逆戻り

誤字脱字指摘するほど散る桜
すきまがあるから
ピンクでぬった

ほんとはほかでも
よかったけれど

まいにち ごしごし
ピンクでぬった

黄色や青でも
よかったもので
いちにちそうして
ピンクにかえた
 ....
連休、休みを取って旅行へ行った。知らない街や知らない海べを歩いてきた。
夫と。
夫は、ほかの男のひとたち(あるいは男のこたち)とあらゆる点において異なっている。どこにいても、いつでも夫はわたし ....
投函口は窓に含まれますか?
 
阿ト理恵さんのおすすめリスト(928)
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ねっ- 殿上 童自由詩18*13-6-23
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CxFxSxP- 有無谷六 ...自由詩2*13-6-19
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キッチン_4- 平井容子自由詩913-6-16
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me- るるりら自由詩10*13-6-13
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来る日のうた- シホ.N自由詩313-6-8
出鱈目に素数をあげていくふたり宝ヶ池に花火があがる- 北大路京 ...短歌313-6-5
ツキノワグマだよウサギさん- 石川湯里自由詩1*13-6-5
くずのすみか- カマキリ自由詩413-5-29
妖怪辞典(抄)- salco自由詩13*13-5-22
むい- 砂木自由詩12*13-5-19
そよ風を折りたたんで- 空丸ゆら ...自由詩1713-5-19
未完成した- 未満ちゃ ...自由詩11*13-5-13
チューリップ- 夏川ゆう俳句113-5-12
よいこのぬりえ- フユナ自由詩413-5-6
旅と旅行のこと- はるな散文(批評 ...213-5-6
はいっ!先生はいっ!- 徘徊メガ ...自由詩3*13-5-4

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