風がずいぶん涼しくなってきました
青い空に
白い月が出ていて
どうして、涙が流れそうになってしまったのでしょう
よその家から漂ってくるカレーの匂い
僕は心の中の
小さな茶の間を思い浮かべて ....
朝のうちに
小さな未来を想って
二段重ねの
小さな容器を
すきまなく埋めていく


もう何も
いらないと思っていたけど
やっぱり同じに
朝はきて
そんな莫大なものに
途方にくれ ....
積雪33センチ


暗くて 深くて 果てしなかった


日々の分量


自分の重さ


怖くて 遠くて まぶしかった
臨月でお腹の大きい妻が呼んでいる。
僕はいつもの公園で二日酔いの頭を抱えながら、
三歳の息子と遊んでいる。

繰り返し繰り返し
同じ砂山を作っては壊し作っては壊し、
何回作っても彼の作 ....
僕は何のために
生まれたのでしょうか
僕はここで果たすべき役割は
なんでしょうか
わからないままに
僕はいまあなたの墓の前にやってきました

爽快な空の下

あなたがいたこと
 ....
最期の窓に

しがみついたのは明け方でした

白々ともせず

空は夜に 漂っていました
こぼれていった 麦茶が目に痛く

はじまりの合図を聞いたのでした

冷たい枠を蹴って
 ....
ビルディングに
夕陽が飛び火して
鉄とコンクリートに
ほんのひととき
しょっぱい血が通った

ビルディングの
かりそめの心臓が
眩し過ぎたから
思わず目を細めて
微笑んだような顔をした

夕焼けが
 ....
現在と
過去と
未来は

点のようでいて
じつは
球体の円周のよう
ではないだろうか

過去には生きられないが
過去は現在に続き

現在は
未来とつながっている

今を
 ....
夕暮れの道場に電球が光る
入口の傍らに鉢植えの赤い薔薇の花
母と一緒になって道場を覗く
柔道着を着た大人と子どもたちが
笑顔で挨拶する
その中にキツネの目をした小学校の同級生がいる
見つか ....
                 100914





あの
おのが
おののき
おとがい
おののき
お買いになった
音の
整列
映写機がコトコトカタカタ光が漏れる
微 ....
とめどなくながれるきせつに
おぼれてしまいそうになります

しずむこともできず
おなじようにもてあそばれるこいしに
うたれてはあざがふえていくのです

水面に浮かべた
ティッシュペ ....
あたしたちには今と過去しかないね

だから20XX年、あたしたちのとなりに

あたしたちがいるのかどうかの話をして

おんなはいつもさいごにそう言った

おれはそのときわかったんだ
 ....
手さえ握られたことないのに

あれは高校二年生の今頃だったか
「あの子ってやりまんらしいよ」
そんなあらぬ噂を言いふらされたことがある

誰かしら噂になっているなと感づいていたけど
まさ ....
歩き疲れて立ち止まる
道に雨が降り出して
静かに静かに降り出して
道に輝く石畳
次第に次第に濡れてくる
並木の青いプラタナス
静かに静かに濡れてくる

歯を食いしばり空を見る
見 ....


潮風が運んできた
君の幻
もう振り向かない
そう決めた僕だったが
君も背中しか見せようとしない
熱い砂地は
思い出を焦がし
人魚になろうとしている
君がいる
居酒屋の深夜2時





バイト上がった後の

30や19や27の

集まりに わたくし15





参戦して おっきくなるため


副流煙 お腹 ....
お休み、白い夢
あまい音楽のなかで
呼び出しのベルがどこまでも続いている
ぼくは、ねざめの黒い籠に
人びとが起きていくのを聴く
沈み込む星の胎と
平衡にあなたがほほえんでくれる
光の進む ....
宇宙はぼくらを試すことがない

あらゆる事象は試練などではない

この愛をつづかせようとすることに

なにかひとつ肯定的なものさえあれば

たとえばそう

風わたる空に揺れる

 ....
ひみつにしたい約束を
空に隠そう
星と星の間にあずけてゆく

どうしたの ってきかない
あなたの後ろ
黙って歩いて ふふ と笑う

増えるひみつの数だけ
ウタガイをもつものと
決め ....
このようにして柱を亡くした母屋は壊れてゆきます

「‥他に頼れないから」ねと、脛を齧り続けるあなたは邪魔者扱いになるだけてすよ

(屋根瓦でも直しますか ?)これも、 実は彼自身たてま ....
もうすぐ キミの誕生日

あたしはその日 ひとりキミの誕生を
祝います

プレゼント選びは苦手だから
小さなショートケーキとビールでね

タイムの香りにつつまれて
キミの写真を横に
 ....
あんたはカスカス

うちはスカスカ

ふたりそろおて、ほな、さいなら
あなたはいつも
ことば
そのもの
あ・う・んの息が
僕の水晶体を潜り抜け
脳髄でぱっちり点滅する

あなたといつも
ことば
戯れてごろごろ
猫じゃらしであやしたあとで
バケツ ....
蒸気機関車の車窓から
景色が後方へ飛んで行く
山は碧から朱に変わっており、
山肌には不気味な道が這い回る。

しゅっしゅらしゅっしゅっしゅ
しゅっしゅらしゅっしゅしゅっしゅらしゅっしゅ
 ....
 オタマジャクシが
 ぼくのまぶたの裏側に棲みついてしまった
 けれど、だれからもみえない
 ぼくにも
 影の輪郭しかみえないが
 たしかに棲みついて動きまわっている

   ....
夕焼け色の空を見て
君は癒されるでしょうか
あの日、
海で見た
あの空のように
終わり行く一日を
溶かすように
僕らは終わったのでした

愛しています
と呟くたびに
コップの中の ....
1+2=

「たけちゃん。
 おつかいにいってもらえるかな。」
「うん。
 いいよ。」
「みかんひとつとりんご二個買ってきてほしいの。」
「ひとつとふたつ・・・・。」
 ....
               100909






箱の中から
取りだす石ころ
お弾きのように一列に並べた。
テーブルの上の石ころたちは
鈍い色を放ち
眩しそうな目をし ....
最初の雨の火に焼かれ
槍や矢の血の頬を娶い
色なき泡を
曇へ放ち


海を消す火
ひかり鳴る海
寄せる片目
まばたきの波


黒円が重なる
白濁が白濁を射抜く ....
宇宙はきっと真っ暗で
僕らが思っている以上に
光は寂しい存在で
正しさなんて儚くて

足元につくばう蟻と
天井から落ちた雨
雲泥の優劣なんて
誰が決めたんだろう

取り残された星に ....
豊島ケイトウさんのおすすめリスト(541)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
眠りの季節- 真山義一 ...自由詩1610-9-18
お弁当- sio自由詩8*10-9-17
積雪33センチ- 自由詩110-9-17
- ……とあ ...自由詩14+*10-9-17
風になっても- 乱太郎自由詩12+*10-9-16
最期の窓- 自由詩410-9-15
夕陽ビルディング- nonya携帯写真+ ...12*10-9-15
球体と点- 森の猫自由詩9*10-9-15
満ち潮のように- 殿岡秀秋自由詩710-9-15
めぐらし- あおば自由詩5+*10-9-14
季節のおわりに- 浅香 葉 ...自由詩610-9-14
やせ我慢と希望- 吉岡ペペ ...自由詩410-9-14
水際のひと- 恋月 ぴ ...自由詩19*10-9-13
雨が身体に- ……とあ ...自由詩9*10-9-13
- 乱太郎携帯写真+ ...12*10-9-13
おっきくなる- サワメ自由詩410-9-13
トロワ_(ii)- 梶谷あや ...自由詩510-9-12
ほんとうに試練なのか- 吉岡ペペ ...自由詩310-9-12
星の夜- 朧月自由詩310-9-12
改変遺産相続- アラガイ ...自由詩3*10-9-12
いちばん早い_ハッピー・バースディ- 森の猫自由詩6*10-9-12
さいなら- 殿上 童自由詩12*10-9-12
あ・ん- 乱太郎自由詩12*10-9-11
登山列車- ……とあ ...自由詩8*10-9-11
ふあんな街は犀の背中にのっている- 石川敬大自由詩1610-9-11
夕焼け、秋- 真山義一 ...自由詩1910-9-9
1+2=- 乱太郎自由詩11+*10-9-9
ぼんやり- あおば自由詩4*10-9-9
遠透季- 木立 悟自由詩4+10-9-8
蟻も雨も- 葛西曹達自由詩110-9-8

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