疲れた眼を開けると

目の前の街路にわさわさと
夥しい数の奴凧が
尻尾を引き摺ったまま
蠢いている。

大きいのやら小さいの
赤いのやら黒いのや
斑模様やら縞模様の
真丸のやら楕円 ....
昼下がり 鴉の群れ 憂鬱な音楽

物云わぬ黒猫

「君はどこへ行くの?」

黄色い眼球 音もなく 瞬いて

消えてしまったんだ

踏切りの喚き声

煩い警告



”僕 ....
明日はきっと晴れるよね

そう願わずにはいられなくて
ふと手を休め振り返る

自由気ままに暮らしてきた日々

愚痴っぽくなってみたり
ときには人恋しいくせして無口になってみたり

 ....
煙草と僕のどっちとる?
って言ったら
君はマチガイなく煙草をとるだろう
寅さん
寅さんって
結局 僕のことかよ
浅草で寅さんでも
山谷じゃ 何さん?
南無さん? ....
廊下に立っていなさいと怒鳴られ
私と隣りの席のこんちゃんは
はっと青ざめ しーんとした教室を出た

社会の授業で地図張をひく練習中
いろんな場所を見ていた私達は
すっかり楽しくなって
あ ....
言葉を
見つけた

探していた
ジグソーパズルの
最後の1ピースのような
言葉を

言葉を
見つけた

欠けていた
色えんぴつの
代わりの1本のような
言葉を

そっと
近づいて

陽だまりと一緒 ....
素面(しらふ)で詩なんぞ書けるものかね

と赭ら顔の詩人は言った。

カウンターの隣で飲んでいた俺は
思わずバーボンを吹き出した。

そうだよ っと詩人は手が震えていて
表紙の擦り切れ ....
空中で爆発したように雨が急に降る
まるで捕らえられたように射抜かれる
それは突然の電話のように
それは生まれる運命のように
私であって私でない私に訪れるもの

受け入れがたい事象 ....
すき焼き食べ過ぎちゃって動けないのよ
太田胃散ちょうだい

久しぶりだから
久しぶりだから

松茸なんかいれるから
食べ過ぎちゃったのよ

中国産だろ
韓国産だ ....
いやなの
不安な雨
戻れない時間
みえない明日

全部なくせば
不安はまた生まれる
別の場所から

思い通り
ならないのは生まれたときから
ヒトの意思なんて
地球には関係ないか ....
奥深い森のなか
大蛇のような泥の河を下り
僕が猿の真似をする
ヤノマミがそれを見て笑う
彼らはよく知っている
人間がそのむかし猿の王者であったということを

僕は踊る。覚えた ....
あるのか

ないのか

わからない

ドーナツの穴を越えて

オートバイは走っていく

いつか

行き着くかも

しれない

あるのか

ないのか

わから ....
壊れた時計をいくつか
この部屋に飼っているので
どうやら時空にちょっとした罅が入ってしまったらしい
ふいに宙の思いがけないところから
時ならぬクロッカスの花が咲いたり
誰のものとも知れぬ指た ....
風に吹かれた風船は
ゆらりゆらゆら
中空に ゆらりゆらゆら
浮かんでいる。
そのまま天に向かうのか
それとも萎んで地を這うか

風に吹かれた風船は
幼いころの夢に似て
ゆらりゆらゆら ....
しずかな森から手紙がとどき


くもったはいになつかしいにおいがはいりこむ



寝ながらYouTubeケルンコンサート


キースジャレットのピアノは



せきをとめ





「いきかえって ....
しましま
綺麗なコントラスト、

だけどけして
混じれない
悲しいほどに
絶対的な隔絶
あなたの『あ』の発声と
わたしのそれが違うように。

点と点ならどんなにかいいのに
線と ....
いじめられたら逃げればいい
自分の好きなところに逃げればいい

いじめられっこだったわたしが
いつも逃げてた場所は図書室

「いじめられてもがんばろう」

と、思える本に出会えたとき
 ....
夜空から剥離した星明かり
星騒に眠られぬ夜


人知れずやってくる 孤独は、
ただ一人でいることでも
まして、理解されずにいることでもないのです


それは、答を待ちわびるということ ....
    ◇
   ◇
  ◇
 ◇      ◇
    ◇
  ◇
 ◇
祈り捧げる
オリオンの夜に

わたしはあなたの首輪となりましょう

締め付けて
もっときつく

わたしの憂欝は
すでに蛇のようにわたしに絡まり
両手を合わせるのさえ
まるで機 ....
笑っちゃうくらいに
社会の門は狭くて
ごくごく普通の
一般人だった私には
門番さえ 見向きもしない

{引用=
今流行りのコミュ力とかいう
得体のしれない力がないと
わずかに開かれた ....
 
 
にわにさく
はなをみている

きょうもきれいに
さいていると
おもっている

はなも
わたしをみて
ひとがいきていると
おもっている

きょうもきれいに
いきてい ....
もう何年も前のことだけど
妹と自転車二人乗りしてスーパーへ行った帰り道
道の真ん中に袋に入ったままのえのきが落ちていた
そのすぐあとに五個セットのティッシュ箱も落ちていて
誰が落としたんだろう ....
気がつくと
もう時計は
1週間の時を経過していた

どれくらい
眠っていたのだろう
この 北の磁気の中で

どんなに
どんなに
愛されても

情けないこの心は
元の位置ちゃん ....
土木管を掘り出して
タイムカプセルを
探す。

くだらないTV見て
時間を無駄に過ごす。
会社の手引書を読み返す
何だここに書いてあったんだ

人と接するときは
大人になりなさい。 ....
娘のプログの監視をしてくれないか
と弟が言う
プログをやりたいと言われて
無料なら んまあいいか みたいな話しで
姉ちゃん こっそり見守ってくれよ みたいな

いいけど なんて所なの
知 ....
名前なんてない
僕の詩に名前は存在しない
固定概念はいらない
先入観なんて必要ない
自由な詩なんだから
題名に
とらわれる必要なんてない
縛られる必要なんてない
ただ自由に
思うがま ....
やっぱ秋だものね

いつのまにか下腹のあたりに不吉な弛み
食べ過ぎた覚えないんだけど
運動不足ってこともありそうだし

いつのまにか

そう、いつのまにかなんだよね

いつのまにか ....
大きな夕陽の中に
君の背中が逆光に
振り向かない君に
僕は問いかける

人生はこんなものなのか
CTでスキャンすれば
楽しい時もあった
輝かしい時もあった
苦しい時もあった
惨めな ....
夜明けまえ 午前五時の街の空は 僕を女にさせる
精液を吸いつくすのだ
その滑らかな静けさに
まるで 見たこともない両性具を着けた生き物として
この世には自分一人しか生きる権利は ....
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