もめんの色
出会い
かりそめ
息をつく
蒸気をとおして
戻すつながり
熱さまし
衣ずれ
目的地
季節と、契る
ちらばった雲に
指をさして
「こんにゃくゼリーの会 発足!」
ある日突然
それはひとつのテロ、いや革命だった
「老人と子供にはあげません」
と貼紙をして
こんにゃくゼリーたちが檻の中に閉じ籠ってしまったのだ
....
わたしたちの考えた春というのは
玄関すみでは
魚のかげがうごめく4時半のことだった
羽のあるもののように
わたしもそれの中に入ったり
あるいは
絵を描いている
ゼリー状の
青いこれがわ ....
電話が鳴った
君は「暇だから・・・」
と言った
白い雲が
空の端から
反対側の端に流れていったのだけ
覚えている
電話が鳴った
君はいつになく無口で
雨音が聞こえていた
....
【マルボロ】
かあさん あのね わたしがうまれた世界って
本当の本当は しろい正方形だったのでしょう
そこはとても清らかな場所だったのでしょう?
エタノールで消毒した 清らかな ....
哀しみという名の街で
二人 出会ったの
涙雨の降る街角
空も泣いていた午後
さびしがりやの恋人たち
ガラス細工の傘をさして
色褪せた通りを歩いていたの
心の傷跡なぞるように
冷 ....
{引用=
ゆるやかに 見下ろした 深い夜の森は
慣れないおれには 凝った 闇の塊に見えた
あなたの 示す先から 遠く届く
波の 弾ける音で 崖の存在を 測る
ゆるい風にさえ 途切 ....
太陽が西に傾き
橙色の弱光が窓ガラスを抜け
誰もいない教室をほのかに染める
グラウンドでサッカーボールを追う少年達
その声が
遥か遠くに聞こえる
教室の後ろの掲示板
はられた絵が眠る ....
僕は星が好きなんだ。とくに月が好き。
地球や太陽や月も星なんだよ。ときどき忘れちゃうこともあるけどね。
月。
満ちたり欠けたり。
細くなったり太ったり。
丸くなっ ....
記憶を
残す
出来るだけ
美しい形のものを
渡す
それが
なんなのか知ったのは
ずっと
後の話
+
いつか
死ぬことを
知らずにうまれ
しばらくは
その ....
今日の気分はブルー
海辺で拾った枝を海に向かって投げる
思いっきり投げたので
遠くまでいく筈なのに
自分がこけて近くに落ちた
・・・気分はブルー
今日の気分はグリーン
巨大な岸壁 ....
一.
感度のよい
センサーライトが
いきばのないくらいに
点る
道は足に
ぶら下がったままで
二.
ひまし油
(メルセデス・ベンツのブレーキホース ....
花よ おまえは
そうやって 最期のときまで芳香を放ち
あたりに愛を振りまきながら
気前よく花びらを散らせて融けてゆくのだね
なにも求めずに
ただ与えながら
熱を帯びた肌に触れる衣が
不愉快だ
ふくれた毛穴を逆なでする
ああ どうか
放っておいてください
できれば
___ここにいる、のはなぜか
....
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