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胸が裂けた
君のほのあかるい口笛が響く
それを掬う手つきで
詩を書こう
涙が音楽をとじこめている
どこかで聞いたことがあるような
ないような
1?だけ浮き上がる
空を描くように
....
空の頬が膨らんだ
精一杯の口笛が耳をくぐる
寂しさを覆うと
僕は孤独になる
海のおでこは臭い
優しく撫でてみると指先につく
匂いの向こうを見つめると
僕は孤独だった
愛 ....
時計は8時30分を指している
海面に凛と立つあなたを
私は海辺から涙をこぼしている
風は灰色だ
漣(さざなみ)を立たせたり
あなたの眼を見開かせたり
していて
宇宙は落ちてきそう ....
しあわせにしますと 言ったけれど
なかなか きみをえがおに できない
お味噌汁を飲み干して
おかずに手を伸ばして
やめて
ときどき きみを 見る
むずか ....
さみしいさみしいが
毛穴という毛穴からにじんで
コンクリートの路地や
木造の二階建てや
塀の上の猫まで
とにかくもろもろのものをさみしいさみしいの中に
沈めていって
やがて太陽がさみ ....
腐った樹木に自転車が腰掛けていた
秋の日差しは柔らかく土を暖めている
君の空には手が届かない
遠くに踏み切りの音が響いては、消えていく
その旅に置き去りにさ ....
私はたそがれたいのだった
熱い紅茶をくちびるを湿らすように飲むと
赤い楓の葉がぼんやりと庭先に佇んでいる
胸がぐっと引き裂かれていくと
むき出しになった夕陽がじゅくじゅくとして ....