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黄色い壁伝い 石畳の路地
幅一メートルほどの狭い路地を歩き続ける。
どこまで行っても路地
何時になったら この路地抜けられるのか
少し、焦りながら歩いて行く

突然視界が開け
突然光が戻 ....
だれかぼくに
長い手紙をくれまいか

すっぽり暗いすり鉢の空の底
吹雪のあけた だだっぴろい広場に
まんべんなく雪は敷き詰められて
だれかが夕暮れの紅いろうそくを吹き消す
すると
取り ....
唇を重ねたように
息がつまりそうな真夜中
声を荒げて
逃げだしそうになる都会の真ん中で
小さな羽虫たちは
か細い灯りに寄り添い
汗臭い涎を垂れ流している

相槌のない会話が延々と続 ....
その痩せた枝に忍び寄る風は音もなく
尖端に震えている明日 けれど確かな鼓動のように
その鼻筋に流れる涙はかなしみではなく
指をのばし拭い去ればただ あたたかな頬のぬくみ


僕は地に立って ....
○が□に惚れたのは

とても嵐の午後でした。
大きな嵐が横切った
山を越えて谷を越え
川を跨いで横切った。
嵐は朝から走っていたが
なぜか□は電車に乗って
○のいる図書館に
ビニール ....
{引用=
氷解する
ゆるやかな原理
欲求にも
愛という仮説を立ててみる
、と
広がってゆく
小さな波紋
私は岸辺から素足を引いて
身をかたくする

むきだしの音
やさしい情動の ....
るん

光が
さえずってる

北風に耐える
常緑樹の
尖った指先の上で

るん

光が
うわずってる

北風を壊す
自転車の
忙しないスポークの間で

るん
 ....
ここには海がないのです
人をあざける海鳥たちの鳴き声のかわりに
杉森をこごえさす雪の白さが
躊躇いもせずに町をみたしている

知らないもの同士が連れ添うような
紅茶のカップを二つ温めながら ....
設えるより
解きほぐすようにして
わたしたちの地平は瓦解する

 いたたまれない
 この指先の感触
 いまも憶いだせない

まっすぐな壁をつくり
(腕が通るほどの位置に)
すんだ窓 ....
霧の音を
水の音が割り
沈む虹を追う
流れない冬ばかりを
追う



ゆうるりとうすいまばたきが
冬の窓をすぎてゆく
内と外は
眠りながら見つめあう


火 ....
出かけようとして出かけられなかった朝に
ひとりの女性の顛末を知る

喩えようのない過去の行状
足跡の是非はともかくとして
不治の病に長らく臥していたとのこと

病棟の小窓に映す時代の移ろ ....
丹波 余社郡(よさのこおり)管川(つつかわ)の人
瑞の江の浦の島子は
釣り上げた亀を妻にして
蓬莱山へ出かけたみたが※1
絵にも描けないいやらしさ。

魚比目之興、鸞同心之遊

タイや ....
{引用=
夜は閉じちゃった

漆黒を
塗り上げて
本当の夜はもっと
隙間だらけだったのに

閉じた夜の向こう側に
隠れちゃったお姫様
キミにはきっともう会えないからね
キミの好き ....
回送列車には
誰も乗っていなかった

けれども目を閉じると
そこには
乗客がいるような気がした

家に帰ると
誰もいなかった
けれども目を閉じると
まだそこにいるような ....
到達出来ない極みがある
それは遥かなる山上の氷のなかに咲く花のように
近づこうとして
近づいてはいけない

わたしは、
ビニール袋を口にあてがう過呼吸症候群患者のように
こと ....
河に飛び込み死にきれず
首を縊って縄切れて
手首は切る部位無くなって、
やはりその日も死にきれず

昨日も一日長く生き
今日も一日長くイキ
明日も一日生きるのだ

死んで花実が咲 ....
北東の隅にある茶色いシミは
無鉄砲で幼いエネルギーが
やるせなくせり上げた僕の山脈

山肌に滲んだ汗と涙は
入り組んだ等高線に弄ばれながら
諦めに良く似た水色の帯となり
 ....
それは
冬 限定の屋台

あたしの
生まれた
県北の街
深谷市西島の
母の実家の前に
現れる

夕食前の
薄腹の空いた時間

銭湯のまん前の
母の実家は
タバコ屋さん
 ....
 雨が、雨の首長が、雨の葬列が、雲々とマンション群の順位を定めながら、一枚の焦げたパンの坂を軸にして、三枚の濡れたシャツの日付へと回転していき、神経の限りない深度を測定していた。それは傾き、音から音へ .... {引用=




天井の水紋に沈む
銀河の瞬きに
誘い出され
冬の花を探す


証なき白は
虚空に舞い上り
透明な肖像が
愛を囁く



 山茶花の紅い花びら
 ....
 郊外電車の車窓から夕暮れの開発地が見える。電車はあるときは半地下に潜り、あるときは高架線となり、田園地帯を我が物顔に走る。路線の駅に会わせて区画整理された街並みは美しいが、ほんの数百メートル移動 .... {引用=
どぶ川に棄てられた
あの子はどこへ行ったかな
しろい柔肌を
葉っぱみたいな深緑色にして
ぷかぷか浮いて流れていった

幼い兄妹がそれを指差して口づさむ

(ごらんごらんあれ ....
机の上に置かれた 
黒い本の中に 
うっすらと、顔がある 

自分の貧しさに震える私と 
遥かな昔に交した約束を 
今も語っている 

蝋燭の火が 
風にふっと、消えた 
暗闇から ....
聴く、という姿勢で 
石の上に腰かけ 
微かに首を傾けながら 
瞳を閉じる少女よ 

冬の冷たい風に襟を立て 
凍える私の前で 
風に耳を澄ます 
銅像の少女よ 

閉じた瞳の裏に ....
枯枝は空に根を伸ばす
海辺の曇天の白の先
遠く遠くに根を伸ばす

時折太陽の欠片が見える
それはとても美しい白
何もかもを焼きつくせる

貨物列車の重たい音
耳を切る様な唸り声の風
 ....
インドのビンバシャラ王は王妃イダイケとの間に子がほしくてうらなってもらった。すると仙人が死んだあと子として生まれ変わるといわれる。仙人にきくと、あと三年で死ぬからそれまで待ってくれといわれる。王は三年 .... {引用=


けだものばかりではないのだ

けだものにもけだものの
規則というものがあるので
卑下することはできないが
それでも少年には疑問だった

戦争は
どこにあるのだろうか ....
駅前のデパートが閉まると聞き
短い帰省の間、立ち寄った
商品のない売り場と
間もなく解雇される店員たちの笑顔が
とても痛々しかった

逃げるようにエレベーターのボタンを押したとき
七歳の ....
ティアドロップの降る音に包まれて
静かに空を見上げてみよう
ティアドロップの降る音に包まれて
傘から腕を伸ばしてみよう

ティアドロップの透明な殻に包まれて
大事な天使が降りてくる
ティ ....
雪の降る日には
わたしの手は凍えてしまい
擦り合わせても
擦り合わせても
ちっともあたたかくなりません

デパートで500円で買った手袋をして
いっしょうけんめい擦り合わせ
じっと火を ....
石川敬大さんの自由詩おすすめリスト(1033)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
路地2- ……とあ ...自由詩9*11-2-11
ぼくに手紙を- オイタル自由詩11*11-2-10
息遣い- 乱太郎自由詩15*11-2-10
二月の星- 石瀬琳々自由詩10*11-2-10
恋に落ちて- ……とあ ...自由詩7*11-2-9
こい- 高梁サト ...自由詩9*11-2-9
るん- nonya自由詩14*11-2-8
水仙の惑い- 月乃助自由詩23*11-2-8
地平にのこる感触- 乾 加津 ...自由詩17*11-2-8
冬へ_夜へ- 木立 悟自由詩1311-2-7
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昔むかし浦島は- ……とあ ...自由詩5*11-2-7
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回送列車- 小川 葉自由詩511-2-6
『氷のなかに咲く花』- あおい満 ...自由詩4*11-2-6
長寿ー生き残り−- ……とあ ...自由詩1011-2-6
ボンヌ図法としての僕- nonya自由詩16+*11-2-5
屋台- 森の猫自由詩18*11-2-5
大洪水- 葉leaf自由詩511-2-5
冬の花_と_白い月- まどろむ ...自由詩5*11-2-4
訃報ー通夜3ー- ……とあ ...自由詩711-2-2
魚の子- 高梁サト ...自由詩10*11-2-2
不思議な目_- 服部 剛自由詩711-2-2
裸の木_- 服部 剛自由詩711-2-1
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アジャセのしるし- 殿岡秀秋自由詩311-2-1
戦争だって、にんげんだ- 真島正人自由詩7*11-2-1
とても控えめな愛に育まれていた頃- 西天 龍自由詩24*11-2-1
創書日和【涙】ティアドロップス- 大村 浩 ...自由詩411-1-31
あたたかい手- within自由詩8*11-1-31

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