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真夏の赤い闇に閉ざされた狭くて重い部屋の中にどこまでも続く一本の道がある、砂利/土/アスファルト/石畳、それらの悲壮な交替、反復、沈殿により、きらめく闇の粉からささやかれた32mの格子窓に映る病人の内 ....                110511

金曜日に助けたから
フライデーと名づけられた青年は
ロビンソン・クルーソーの従僕となり
しばらくは一緒に暮らしたという
絵に描いたような仕合 ....
野原に言葉を放したい
青空の下で
道行き人に言葉を預けたい
街灯の下ででも

わたしは「わたし」を捨て去りたい
「わたし」が
わたしを拾う時まで

わたしは
「あなたがた」の影 ....
世界の果てを目指す
無意味の行進
のような言葉
こぼれる音
シンクロして流れ込む
うねり
闇の中
空っぽの風が
吹き渡って行く
光もないのに浮かび上がる
その姿を
感知するのは何 ....
目の前にある一杯のぐい呑みに溢れた
桜政宗の燗酒をぐいと飲み干す

その傍らには酒の肴の赤身のマグロと
今日一日の痼(しこ)り
プルンと小鉢に鎮座して、
それを箸先で舐め
全てを忘れる切 ....
張り裂けそうな胸を抱えたままで
整然とした街を歩いていく
君を失ったからではなく
単に空っぽな未来を想って
痛むこの胸がつらくて
知らないうちに奥歯を噛みしめている

若者たちが集まって ....
  語り無し
    愛想無し
      希求無し

  まよいご
    ちっぽけ
      へたくそ

鍵の中に封じ込めたすべて
遠のいた視力では
なかなか捉え得なかったも ....
{画像=110509021539.jpg}


初夏の夜
二人公園で夜空を見上げていた
静かに揺れるブランコに二人
並んで座り
揺らしていた


暗い花壇では朱いコスモスが
強い ....
五月の空といいながら
空はどんより鈍色で
雲と空の境は淡く
地平線は黄砂に吹かれ
やはり視界の球体の内部
己の認識世界の端と端が
すべて曖昧な灰色グラデーション

その球体の中を
て ....
朝、起きて
曇りの空だったので
犬の散歩に行くか行くまいか
考えていました

一日中ずっと考えていたので
いつの間にか雨が降っていて
ああ、降りだす前に
行っておけばよかったと思いまし ....
喜びが
駆け出していった方向を
振り返る

用心深く植えつけた
日々の暮らしが
そよいでいる

怒りが
駆け出していった方向を
振り返る

自分の窪みに貼りつけた
絆創膏 ....
流れ着いたもの達が
連なりあって
銀河を形成する

流れ着いたもの達は
連なりあっても
またたくことはない
再び泳ぎだすこともない

蝿すら寄り付かなくなった
白く
干からびた
 ....
{引用=

老いたつま先に、かなでられる季節もあるのなら渇い
たくちびるもかけた肋骨もみなとおりすぎた景色とお
もえばこそ、おろした瞼のうらにも砂ははりつき、水
晶体を舐めるように蜥蜴が這う ....
カルヴァンクラインの
エタニティという
香水の匂いがした

夕暮れ前の下町で

前を走る
自転車の奥さんは
推定四十歳前

最近できた
あのお洒落なマンションの
住 ....
春の夜 なまあたたかいベージュ色の空気がよどんでいる
デパートの遥か上空では昨日死んだキャバクラ嬢が踊り
孤独な酔っ払いは朝まで電柱と死闘をくりひろげる
なにも輝いていないしすべては腐敗していく ....
陶芸家の身(うつわ)はどうだい

いく筋も、寄せてはかえす指のとおりをつくってやった、朽ちるろくろのうえで、あたたかな心拍はいちどだけ濡れる、断層つづきの、ぬめる泥の顔で、柄でもないおかえり、兵馬 ....
脳天に染み入る
青い空

鏡は今日も
ありのままを映し出す
それが真実だとは誰も言い切れないだろうが

独りの時間を愛するはずが
いつの間にか
そうではなくなっていて
肌が自室 ....
  まんまるい
  月の照る夜に
  凍てた川を跨ぎ
  去ってしまった者へ



  まんまるい
  陽の照る朝に
  そこらじゅうの鏡に
  閉ざされた思いへ



 ....
僕の頭の上では
さやさやと木々のささやく声
風はやさしく髪を撫でて行き
時折聞こえる鳥のさえずりに
僕の夢は{ルビ現=うつつ}をさまよう

僕はいつもここで夢を見ている
心地良い木の肌の ....
{引用=こうして綴るべきものたちは
とめどなく巡りめぐって押し花となる
慌ただしい時の合間に見つけた
ひそやかな灯りを
四季からの贈り物としよう
望むならば
手が届くほど近くに
揺らいだ ....
背中の波が剥がれて泣いて
海が誰かを呼んでいる
あなたのことを考えてみる

体を循環する器官のひとつひとつを
ていねいに洗う
みずの流れに臆病になると
腰にひびが入るんです

ゆるや ....
地獄の楽隊は
明くる日の未明
無邪気なさり気なさを装ってやって来る
とてつもない東方からの呼び声……
膨大な大気を蹴散らして
砂漠の部族の進撃をも妨げる勢いで
そしてついには死者の眠りをも ....
{画像=080406010521.jpg}

                     光りと闇

               陰と陽は対局でもあり

            xyのよう ....
もう既にどうしようもないこと 今となっては止めることもできないこと 
部屋中を探し回っても どこにしまったのかも分からなくなったもの      
いくら思い出そうとしても ぼんやりとした残像しか残 ....
かすかな肌の触れ合う音と溜息 生きている証のような唇の暖かさ
 熱く沈黙のような吐息 一度きり囁かれた言葉も繰り返される言葉も何もかも 拡がり続ける滑らかな曲線が 想像もできないほど遠い場所で 見た ....
火を食べる川
その川のようになりたい
なりたければ仰向ける空へ返す仕草を
かみしめたまま忘れないこと
石の尖りを解かれた頃には
流れの起伏をたどっていることだろう
いつかは溢れ、落ち着くと ....
ゆるやかに
もう乾涸びてしまいそうな川の
もう息絶えてしまいそうなせせらぎを
聞きながら
顔つきを変えずに
下ってゆく川面を見ている

投擲する石礫は対岸に届くことなく
力なく落下して ....
  短くなった
  夜をうち捨て
  靴の裏で
  光をつぶした



  だれでも
  知っている
  夜の次は
  朝だ



  そして立ち昇る
  あいま ....
あと九作品だ、が目の前を通過する。
あと九作品なんだよ、よ。到達まで。
今まで侮っていた。
こんなに長い道のりだったなんて、思わなかった。
この前初めて気付いて
やっちまったなー。
後悔し ....
真夜中
静寂に耳をつかまれる

今夜は 星も
月も風も犬もない

どこかの
高い塔の
窓の暗闇から ひっそりと 
花びらを撒くひとがある

それは恋をするむすめ
それとも
も ....
石川敬大さんの自由詩おすすめリスト(1033)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ハチャトゥリアン_交響曲第一番第三楽章- 葉leaf自由詩311-5-12
cloudy- あおば自由詩6*11-5-11
願い- 乱太郎自由詩18*11-5-11
夜に流れる- kauz ...自由詩4*11-5-10
ぐい呑み- ……とあ ...自由詩17*11-5-10
暴動、そしてヒグマの影- 真山義一 ...自由詩2811-5-10
喩え- 理来自由詩311-5-8
白いブランコの夜に_/_暗闇に光るコスモス- beebee自由詩12+*11-5-8
球体の内部- ……とあ ...自由詩611-5-8
考えすぎの日々- 小原あき自由詩6*11-5-8
喜怒哀楽- nonya自由詩17*11-5-8
波打ち際で- 北村 守 ...自由詩211-5-8
渇きについて- mugi自由詩5*11-5-8
エタニティ- 小川 葉自由詩711-5-7
ある春の夜に- ぎよ自由詩211-5-7
ぞうけい_(ご利用は計画的に)- 乾 加津 ...自由詩9*11-5-7
流れゆく時間- もずず自由詩211-5-7
まんまる- 草野春心自由詩8*11-5-6
緑の夢- 未有花自由詩11*11-5-6
May- 理来自由詩611-5-5
ゆるやかにおしまい- りこ自由詩20*11-5-5
地獄の楽隊- 理来自由詩211-5-4
混沌を規定するもの- beebee自由詩1711-5-4
気が付けば- あらら自由詩311-5-4
そして夜が- あらら自由詩211-5-4
- 理来自由詩611-5-3
川面はゆるやかに- within自由詩8*11-5-3
- 草野春心自由詩311-5-3
- 理来自由詩311-5-3
真夜中- 浩一自由詩311-5-2

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