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               100619




きりきりと袋掛けする童かな
見てきたような景色を作ると
桃の季節が近づいて来る
蒸し暑い空のもと
白百合が鷹揚に咲き
散らかった ....
 
電話が鳴った
君は「暇だから・・・」
と言った
白い雲が
空の端から
反対側の端に流れていったのだけ
覚えている

電話が鳴った
君はいつになく無口で
雨音が聞こえていた
 ....
【マルボロ】

かあさん あのね わたしがうまれた世界って
本当の本当は しろい正方形だったのでしょう
そこはとても清らかな場所だったのでしょう?

エタノールで消毒した 清らかな ....
                100617




わうぅぅ〜うぅぅ〜んんと唸る音
暑い夜はかくべつじゃぞと
ところてんを売りさばく
音が売るのだ
吊られた音が
腹を鳴かすのじ ....
 
 
都会の暮らしを
母は嫌った
あの時の母の歳に近づくほど
その気持ちが
わかり始めている

わたしは間違っていたのかもしれない
けれどすべては過程なのだ
あるべきところに
 ....
いつ果てるかわからない
通学路の行きつく先について考えていた
履きなれない道で靴擦れを起こして泣いた
あの時頬を叩いたのは母だった

空を水色で塗りたくれば正しいと
押しつけられたような気 ....
 
 
街を横断する途中 
戦場とお花畑が混在していた 
血を流して歩く兵士も 
花輪を編んで笑う少女も 
同じ街に生きていた 
そのどちらにも属さずに 
風は吹いていく 
この街に ....
道の歪みのそこここに
溜まって出来る水たまり
昔の雨にはつきもので
道行く人の迷惑で

車が通れば泥をはね
人が踏めば靴汚し
道の歪みの性格を
そのまま見せる水たまり

そのうち道 ....
いえない
瞬間の幾ばくもない
はじまりの景色をみている
あなたと
あなたの埋没したいちぶ

いつかの話をすると
やさしさと平行した姿がみえる

反映した
二度目のきせつに
いえな ....
 
 
休日の午後
自転車を走らせたら
荷台に乗せた息子が
妹って何、と
わたしに問うのだった

わたしは答えた
おかあさんが
まゆみちゃんの妹で
おとうさんの妹が
かおりちゃ ....
{引用=
紙上に佇む
痩せ細った枯れ木
磨り減ったペン先がつけた
掻き傷の隙間に
深く根を張るインクの滲み
どこに行くとも
なにを残すとも
示さぬままに
埋まってしまった行の終わりの ....
 
 
泡がうまれ
浮かんでいって
はじけて消える
泡が泡として存在した
一瞬のいのちが
空中へ放たれてゆく

窓のそと
にゅうどうぐも
夕立がくる
ひとり
またひとりと
 ....
                 100612

 

晴れたので
トロンボーンを吹く
トランペットだと
昨日の人が泣くのだ
夏が来たと騒ぎだし
夜の石を捜し出す

晴れたので
 ....
 
 
白線の内側に下がってお待ちください。

白線は自分で引いてください。

内側と外側は自分で決めてください。

白線の外側を
一匹のシオカラトンボが横切っていく
軟らかくて
 ....
海の向こうから来た手紙
躊躇わない見慣れた文字が、
心に触れるのです
確かに
生きる意味があるように
昔を思い出す、力が湧いてくるような

元気でいらっしゃるのですね
少し怒りっぽい
 ....
ゼラチンで固めたはずの
歯ごたえのない決意は
なまくらな陽射しに
もう溶けかけている

サイドブレーキをかけたはずの
座りの悪い忍耐は
他愛ない傾斜に
もう転がり出している

 ....
遠い風/海の凪
光の海/遠い風

潮騒を割り溢れ出る光の帯
遠く海を渡るカモメが一羽

君のもとへ早く
焦らずに帰ろう
遠い風/海の凪
もう陽がしずむ
曖昧になる境界

遠い海 ....
忘れられた小さな空がある。

初夏の風を受けて
駅に続くなだらかな坂道を
歩く途中にある
金網のフェンス越しに

名も知らない花の群生
赤紫の小さな花を
背の高い茎にたくさんつけなが ....
{引用=――わらべうた}


空は晴れていました。それはもう、
実にみごとに晴れわたっていまし
た。僕(子供)は逆上がりができ
なくて、学校でみんなから笑われ
て、からかわれて、そのせい ....
あなたの瞳にうつるものが
どんなにあなたを悲しくしているか
どれほど考えてもわかりません

あなたの背中がいったいなにを
どれだけ背負ってそんなにも
淋しく見えるのかわかりません

け ....
学生のあの頃
異様な夜のさびしさに駆られて
親しい友人の家に遊びに行った
そんなことは珍しくなくて
ふたり
ベランダで煙草を吸い
きみはギターを弾いて
わたしはその歌を口ず ....
うす青く空にひらいたドアの隙間から
輝く雲が覗いている
今も遠くはなれて君をおもう
見えない手のひらで
君をそっと抱き寄せる
(いつの日もよすがを探している)
(途方に暮れて)
あるいは ....
ろくに足も
使えない奴
お前の語る
自由に
何の意味がある
優しさを
振りまくふりをする
その瞳
お前の
その瞳に
悪魔の宿るのを見た
柳の木の下で
羊の群れを刈り取り
小動 ....
 
 
あめがふると
くさがはえるのだと
こどもがおしえてくれた

わすれていただけなのだ
やくにたたないと
しってから

おとなになるために
すててきた
わたしとこどもを
 ....
                  100604




ぐてんと鳴く
河の中から
立ち上がるのは
誰なのか
代表選挙が始まると
弾かれたように
元気になったのは
誰なのか
 ....
忘れてしまった
君の声は
天使の羽根になって

触れたはずの
君の髪は
星空をすうと流れて

あの頃の時間は
ガラスの破片となって
静かに波の音だけが聞こ ....
 
 
都会の道ばたに
一人立ちつくす感じと
故郷の川べりに
一人立ちつくすあの感じは
とても良く似ている

人は道を泳ぎ
魚は水底で働くのだ

生きるために
どちらも正しくて ....
 
 
川であそぶ
私と私
私はどうして
二人なのか
水面に写る
ある日の私
水切りしたら
私が消えた
渡船の船尾から
私が私に手を振って
私も私に
手を振った
ある日の川 ....
{引用=
緩やかな咀嚼が
下痢を引き起こすことなく
幾何学によく似た
紋様を作った
ここは
水面
水面下は、見えない

緊急の事態には
コールボタンを押し
だれかれかまわず
助 ....
哀しみという名の街で
二人 出会ったの
涙雨の降る街角
空も泣いていた午後

さびしがりやの恋人たち
ガラス細工の傘を差して
色褪せた通りを歩いていたの

心の傷跡なぞるように
冷 ....
石川敬大さんの自由詩おすすめリスト(1033)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
白百合- あおば自由詩6*10-6-19
電話の向こうで- 乱太郎自由詩14*10-6-18
マルボロ- るるりら自由詩26+*10-6-18
くちなしの星- あおば自由詩5*10-6-17
過程- 小川 葉自由詩410-6-17
こどものころ- かんな自由詩6*10-6-16
風は吹いていく- 小川 葉自由詩210-6-16
水たまり2- ……とあ ...自由詩14*10-6-15
口ずさんだ歌を聴かせて- かんな自由詩2*10-6-14
きょうだい- 小川 葉自由詩510-6-14
6月の海- 高梁サト ...自由詩22*10-6-14
炭酸水と夏の気配- 小川 葉自由詩510-6-13
炭酸水と夏の気配- あおば自由詩8*10-6-12
白線- たもつ自由詩1110-6-12
手紙- 月乃助自由詩21*10-6-12
いったりきたり- nonya自由詩6*10-6-12
遠い風- kauz ...自由詩11+*10-6-11
小さな空- ……とあ ...自由詩20+*10-6-11
幽霊のひもの- 岡部淳太 ...自由詩20*10-6-11
「湿度」- ベンジャ ...自由詩17*10-6-11
紅茶が冷めるまで- かんな自由詩8+*10-6-10
感触- 石瀬琳々自由詩13*10-6-9
天秤- 真島正人自由詩6*10-6-7
雑草- 小川 葉自由詩17+10-6-5
ぐてん- あおば自由詩3*10-6-4
忘却- 乱太郎自由詩10*10-6-4
生きるために- 小川 葉自由詩610-6-4
ある日の川- 小川 葉自由詩410-6-4
幸福な結合- 真島正人自由詩5*10-6-3
哀しみという名の街で- 未有花自由詩10*10-6-3

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