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AKB48の小野恵令奈ことえれぴょんが
今夏限りでAKBを卒業する
そんな夏なんだ
買ったときは三十センチほどだったマングローブの木が
もう一メートル近くに育った
葉を触ると
つるつる ....
小学校から帰って
叔父に自転車の運転を習う
家には大人用しかない
「両足がとどかないよ」
「おれだってとどかないよ」
叔父は自転車のサドルから腰をおろして
片足しかとどかない姿をぼくに見せ ....
発泡酒2缶を勢いに
エアコンかけて
アタマふわふわ
目はすわって
アイロンをかけている
主婦業60%以下の
ダメなあたしには
めずらしい行動だ
あたしは
昔 暗唱する ....
前田屋というそば屋で
四人でそばを食べた
あれが最後だったと思う
ほんとうは
生まれたばかりの息子と
奥さんのそばに
いなければならなかったのに
遠いところから
会 ....
{引用=
雲烟の中
銀河座標に沿ってゆく
冷たい蠍火
真夏の巡礼
迷うこころが重なってできた
道の途中で
重力だけ頼りに立っている
同じ足で
アクセルを踏む
ラジオから流れる
地 ....
100831
クリスタルの庭園に
カットグラスの彫像を納める
納入予定日は1ヶ月後
手慣れた職人さんは熱中症で入院中
そのお弟子は ....
花はどこへ行った
なんて問い続けるよりも大切なものが私たちにはあった
それが今の生活であることは否定できないし
ひとの望むものなんて目に見えるものに他ならないのだから
ありふれた結婚生 ....
1
その大いなる人々は
歌声と一緒にやってくる。
峰峰に雪を戴いた白い山並を越え
覆い隠すような人数で
その歌声と一緒にやってくる。
誰かのために歌う訳でも無く
止むことのないその韻 ....
あした と あたし は
よく似ている
あしたのあたし
あたしのあした
疲れきって
予定をぼうにふった
あたし
さて あしたはどうしよう
とろけそうな太陽に身をかくし ....
町には、
都会の路傍の実を摘み
ジャムを作る女もいるのです。
黒く指をそめながら、
けして与えられるものでも
買うものでもなく
何かを知るために。
立ち枯れる花たちが、
夏色を ....
他愛ないことで
妻とけんかして
外に出て
煙草に火をつけると
おそらく風なのだろう
秋の涼しい風が
背中を
とん、と叩いた
わかっている
誰なのか
わかっていた
....
夏の終わりの空たかくに死者の小骨のようなヒコーキが白くいとしく飛んでいる
ホテルのプールに浮かんでそれを見てたらあたりまえのことに気づいたんだ
耳は水につかってて水の流れの音がした
なん ....
100829
見つからない
ないからない
ないないづくしの
のっぺらぼうに
ふりまわされて
来た道を南に
逃げるように
もどる
もどる訳は
わから ....
空の青と
花の赤を
重ね合わせた
君の可憐のマゼンダを
追いかけ過ぎて
森の緑を彷徨った
森の緑と
空の青を
擦り合わせた
僕の弱虫のシアンを
飼い馴らせなかったから
花 ....
夜の散歩に出掛けた際に
無数の小さな光たちは
私を少年時代へと連れていく
できるなら、ここへ来ることは避けたかったのだが
不意に遮っていったかつての残像は
無罪の色をしていた
....
真夜中
帰宅すると
家の前に車が停まっていた
父さんだ
と信じて
走っていくと
みじかくパッシングして
行ってしまった
あれが
父だとは思わない
もういないことは
....
めずらしく
たったビール2本で
酔いが足をからませる
まっすぐ歩いているつもりが
どんどん道の
真ん中に寄っていく
ボワンとした視界に
でんとトラックが
踏み切り待ちしている
....
小さな木の箱に
青灰色の小石が入っている
特別な宝石や鉱石ではなく
河原に幾らでもある
丸っこいありふれた石
箱の中に白い布が敷かれ
その上に置かれている
箱は石の為の棺だ
あの人 ....
たとえあなたが農夫でも農夫でなくてもあなたが文章家でも文章家でなくてもあなたが小鳥でも熊でも蛇でもあなたが空でもあなたが風でもあなたが土でもあなたを好きわたしはずっとあなたのそばにいるあなたとキスを ....
100824
方違えが面倒なので
裏口から出て
裏道を通り
表門を閉めて居る振りをしていたら
ケータイが鳴ってすぐに切れる
....
それにしても、夏は暑い。この国には火葬と
いう習慣があって、それは宗教的な起源を持
つものではあるが、文字通りいまや習慣とし
て、その色彩を留めているのみだ。たとえば
他の国では土葬が一般的な ....
 
 
欲望にはかなわずに
まあその辺は
勘弁していただいて
いくつかの
間違いもございましたが
おかげさまで
今こうして
なんにもない、に
なりました
とで ....
ライブの帰り
新宿のバーに立ち寄った
あたしは
そこでもビールを2杯を
グイと飲み
いいぐあいに 酔っていた
もう 終電には間に合わない
あたしは 迷わずにその人の後に
つ ....
言葉に鋭敏になろうとする僕は
言葉から復讐される
言葉で顕わになどできやしないと
世界は刻一刻と産まれ続けるだけだと
跨線橋の階段を登って行く
夕焼けは淡く世界を染めている
こ ....
{引用=
炎の涙が昇華し
散りばめられた光彩の
上空を切る高圧線の名は
一瞬に置き去りにされる
はなやぎの漣が広がり
煙の巨人は叫ぶが
底知れぬ闇は隠された
消えて ....
夏空からのさそいは、
手にあまる 光りの束
私は私が赤く錆びてしまわないように
少しばかりいばった母親の顔になって
子供達の好きなパンを焼く
summer’s kitchen
女の ....
あの日、あなたは逝ってしまったと
聞いた
ぼくはドーン・グロウの朝焼けを
小さな宝石にして
ポケットにしまった
憎しみは残り続けるかもしれない
しかし、憎しみとはなんと
陳腐 ....
まっすぐにしか
生きられない
だから
いいことも
わるいことも
真正面からうけてしまう
苦しむ
悩む
ジタバタする
コトバの裏を
読みとれない
未熟
....
峠を越えると
雨は止み
雲の隙間から
一筋の
光が降りていた
神様が
父を迎えにきたのだ
私を待たずに
もう何もない
父の体を抱く
まだあたたかいのは
生きて ....
階段の気配がする海岸通りを
古めかしい山高帽の
大男が歩く
ふいに倉庫の角を曲がると
夏は男を見失ってしまう
+
本の敷地に生えた
時計草の実を半分に切る
....
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