すべてのおすすめ
私がクリームを塗るあいだ
兄たちは指さして嘲笑っている
私がクリームを塗るあいだ
妹たちは人形を投げ合って騒いでいた
私がクリームを塗るあいだ
彼氏たちはクイーンのベッドでTVを観て ....
モナコ辺りのシンデレラ
リモで手を振るみんなのディーヴァ
バーゲン漁りをせずに済む
女が幸運なのかは知らない
尻の軽い女だって?
ここには沢山いるからねぇ
パリスヒルトンのバカづらも
ノ ....
デイリーテレグラフ
空の下
ナマズは沼の生活に不満をかこつ
淀水に護られる生態をかえりみず
ナマズは
デイリーミラー
窓そとを眺めては焦がれ騒ぐ
ミラー部屋で暮らすM ....
わたくしが
ブロッコリーの作付面積比、堂々の全国第三位
この{ルビ片岩志=かたいわし}村の長となった暁には
まず、村名をブロッコ里ー村に変え
村民の皆さんにはブロッコリーの里の住民
ブロッコ ....
オレは傷つきやすいヒトだから
オマエの言う事なんかに耳は貸さない
アスファルトの無限の連なりに出過ぎた
赤いコートの物乞いの過ぎ去る一瞬に
一瞥を投げるのみ
カーラジオの蝿・蚊の軽い唸りや
....
丑二ツ
闇底の寝屋
戸板の合わせ目の
線なす月影に蒼く透け
枕辺にうずくまるおんな
痩せさらばえ
ざんばらと髷ほどけ
何処から入り来たやら
長い鉤爪震わせて
寝入る頭骨に額つけ
中 ....
ばあさん
俺の両眼が
そして股間のナイフが
ずっとポイントしてたのは
あんただったんだぜ
気づいてたかい
天真爛漫
って言や聞こえはいいが
あんな馬鹿娘
....
近頃だせーダッフルコートを
ファミレスで脱いだ娘は今どき見上げたショートボブ
カラーリングもメイクも知らない
つぶらな瞳を見開いたまま
発育を15で停めた18歳のレジスタンスは北風の中
孤立 ....
ハム派樽子の濃い占い
あなたの髪に触れたいの
愛され女の特権で
スキ、スキ / キス、キス
あなたの睫毛を見つめてみたい
わたしをどうか見つめて欲しい
スキ、キライ / スキ ....
やがて再び北風の中
道端のネコヤナギの蕾のように
やさしい春の指先が頬を撫でようと
いつか一つの曲がり角の先
私を包み、光へ導くような
誰もが期待する運命が待っていようと
もうこれ以上一つ ....
“ストライク ザ ポーズ”とマイゼルの写真で
世界を席巻したイメージの達人マドンナが
諧謔のモンスター、レディ・ガガを表敬したように
自らの薫陶を受けて来た
よりエッジーな新女王と交代する時、 ....
目を瞑っても嫌な事はそこに在る
目を瞑っても轟音からは逃れられぬように
耳を塞いでも恐ろしい事は起こっている
耳を塞いでも嗅覚は異臭をとらえるように
鼻をつまんでも根本事由はごまかせない
鼻 ....
産婦人科の待合室には
アヒルみたいにヨタヨタ歩く満腹の妊婦達の他にも
スーツなんか着こなして
生真面目に思いつめた石女達が列を成している
コウノトリを生け捕りし
キャベツに頭を突っ込んで
....
{引用=ああ
それはあなたを思い過ぎて変わり果てた私の姿
月光も凍てつく森で
樹液すするあたしは虫の女
〜 パンク蛹化の女 戸川純}
....
色派にへとへと尻垂れお婆
老年病み易く岳父逝き難し
中年売り難く整理され易し
死んだならリバティー
オバサンいいツラの皮
オジサン千金のみ値
友あり遠方より「来る選挙は公明 ....
ぺトルウス・パウルス・ルーベンス
あなたは偉大な企業家で
美食家で信心篤く
明晰な頭脳の持ち主で
そして美しい奥さんと、可愛い子供がいた
そんなことはどうでもいいんです。
色彩と動 ....
新宿駅南口は
ぶらぶら帰りの若い子で華やぎ
オバサンは疲れて足が痛いぞよ
外は
シケた地上よりも夜空が明るい
振り向けば
丸八真綿の看板横にぽっかりお月
かじればパキンと割れそうな
お ....
渋谷で夕食にした
友人はペスカトーレのセットと生
私はアスパラガスとウニのトマトクリームを頼んだ
隣の若いカップルは今しも席を立つところ
突き当たりにはインド系のカップル
パキスタン人かも知 ....
作詞 {ルビ梶百戸=かじもど}{ルビ猿娑=サルサ}
作曲 尾長懸垂
歌 内蒙古{ルビ斑三=はんぞう}とカピバラセブン
寂聴歌
現実、男はブス ....
? 目覚め
「いい加減にしろよ田中。そんなお前見たくねぇぞ」
今朝も俺を説諭する友人、工藤の夢で目が覚めた。
俺は田中じゃない。
? 山本または山室
「ゴゥ、ゴゥ、ヤマモロ! ....
{引用=きょうの料理 8月号}
冷蔵庫からきゅうり1本を取り出し水洗いする
小鉢にマヨネーズ適量をぶりぶりと絞り
もろみ味噌小さじ1を入れる
無ければ{ルビ甜麺醤=テンメンジャン}同量に
{ ....
白羽の矢を立てられて、俺は
目の前が真っ黒になったものだ
マジかよ
何で俺?
あそこには空がないって言うぞ
こんなショバもな
メシはなかなかのもんらしい
みんな早死している
てか ....
いつからか
「小野 一縷」という名を目にすると迂回して
その日の最後か翌日に読むようになった
覚悟を要したからだ
突きつけて来るのが本当の別世界だったから、
背筋を伸ばして対座せねばならなか ....
{引用=主にフリップ殿下に捧ぐ}
玩具の電車を片手にドテドテと
今年3才の子供が走り回っている
「キングコングだど!」
世界中に宣言すると
最寄りのエムパイア・
ステヱト・ビルヂング ....
{引用=へやがくらい}
かわいいお口を開けてりりかは考える
{引用=あのひとかえってこない
ぜんぜんだいてくれない}
埃をかぶったつぶらなお目目で考える
{引用=ふりむいても ....
い 色恋は風の道
ろ ロケットは落とすもの
は 恥知らず有頂天
に 妊婦忍耐 産んでも忍耐
ほ 星の数よりヘボ詩人
へ へカテ元アフロディテ
と トイレはシステムの始まり
ち 痴漢の ....
はげしい頭は孤立して
手段ははしる
さわさわ濁ったざわざわを
電話線に流して
コンビニでおかゆ買って
食べて吐いて食べて
笑って吐いて
さらったあなたを冷蔵庫に保存した
刺身は2日
牛乳は1週間
....
「おビールでも飲みはる。」と
ばばあ
「うん。」と
俺
なんか調子狂うな
二人で乾杯をすると
彼女三つ指をついて
畳に頭をこすりつけた
「今日一日、夫婦の契りを結ばせていただきます ....
焼酎を
ひたすらに呑む
同じ曲を繰り返し
繰り返しかけながら
お湯割りで
残ったおかずと
煮干しと
白菜の漬け物と
古びた恋の憐憫と
夜の更けるまま
ひたすらに
呑む
フォルム
カント・フロイト・エピキュロス
それは遅れてやって来る口唇期
いや十数年を隔てて再発現する恣意的口唇期
恋人達はみなジークムント・フロイトの愛弟子
今や心理学では眉を吊り上げ ....
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