ペーター
藪木二郎

 ばあさん

 俺の両眼が
 そして股間のナイフが
 ずっとポイントしてたのは
 あんただったんだぜ

 気づいてたかい

 天真爛漫
 って言や聞こえはいいが
 あんな馬鹿娘
 眼中ねえんだよ
 あんたが傅くあの令嬢も
 令嬢だってこと以外
 値打ちねえしな

 ばあさん

 あんたに口で
 奉仕させてやりてえ
 知ってたかい
 そんなテクニック

 あんたがその
 肉の薄い頬っぺ
 さらにペコッてへこませてな

 最高だろうぜ
 最高だろうぜ

 だが
 お高くってクールなあんただ
 俺のほうが
 奉仕する役
 ってのもいい

 長え空閨託ってた
 手入れもしてねえ
 その臭え
 臭え部分を

 俺の舌で
 俺の舌で

 あの令嬢の身代わりにあんたが
 なんてシチュエーションも
 いいな

 ってわけでやっぱ
 令嬢
 襲っちゃおっか

 そして俺は
 敢えて言うんだ

 引っ込んでなババアッ
 まだ手前が
 女だってつもりでいたのかよ
 笑わせんじゃねえっ

 誰が手前なんかとっ
 誰が手前なんかとっ


自由詩 ペーター Copyright 藪木二郎 2012-04-09 01:35:12
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