{引用=いきなさい}
そう言われて
ここまで来たと言った

うすぼんやりとした目の奥で
覚えていた景色はたぶん
泣いていたのだと思う


赦されないと解っていたから
一度も振り返ら ....
金色をつかもうとして
手足をばたつかせていたら
きみはぽつり
ゆきがふってるよ、
と言った

確かに頬には雫があって
ほてった身体を冷やしていく
雪が降っているのは恐らく
ずっと奥の ....
シャボン玉
悲しい歌とお母さんが教えてくれた
風々吹くな壊れるな
虹色に揺れながら
くるりと回って
弾けて消えた

洗濯のりを入れると壊れないよと
お父さんが教えてくれた
だからね
 ....
人界に白蛇の姫の現れて


相模原白蛇の波動いと高き


うつつには白蛇ワープの名残りか
湖面にさざ波が立って
透明な魚がうまれた
それは夏の風
開け放した窓に
大群となって飛び込んでくる

君は薄い身体を持つ
果物をひときれ口に入れる
今朝もあまり食べないんだね
病んで ....
芝生の上で
ファーストキッス
ラブレターの嵐
家の前に犬の散歩

マフラ
バインダー
ビーズ細工
チョコ

秘密の会合
フォークダンスで握った手
待ちぶせ
人造ルビーのお守り ....
夜明け
窓から冷たい空気を
迎え入れたとき
君に恋していたことに気づく

吐く息が白く
一瞬雲になり消えていく
君のいない空の向こうに

なぜ
夏でなくて
この冬の季節に

 ....
叶わなかったものを
あした、と呼ぶことにした

ガラガラで出てきた白い玉
おじさんが残念でしたとティッシュをくれた
列から離れるとラッパの音が揚々と響く
真っ赤な自転車を当てた女の子は
 ....
まだ春だと言うのに
焼ける万華鏡の景色


溶けていく




まだ碧き獅子の
輪郭が弧を描いているのに


溶けていく






降り続 ....
昔 大きな戦いがあり
そのせいで手首の骨が曲がったままついている
と祖父が言う
痛かった?
そりゃ痛いよ
(おじいちゃん人を殺したの?)
とは聞けない
昔 大きな戦いがあり
みな人を殺 ....
喫茶店の窓で
貴方が来るのを待って
知り合いの店で
デザートをサービスしてくれた

大人になって
それぞれの好きな道で
ちまちまと稼ぎ
ストレスに弱い二人だった。

君は痩せ
僕 ....
あさとよる
うみとそら


砂浜は境界線
ふたつでひとつ
よせてかえして
あいまいに笑ってる


目はふたっつ
耳はふたっつ


瞬きのためいき
ふたつでひとつ
すってはいて
風が遠くを ....
からりからりと晴れた空


君は何を思うのだろう


溜まった洗濯物は風が揺らし


休日の私は君に揺らされる


いっそのこと


忘れてしまえば良いのに


忘 ....
野良猫を叱るために
名前をつけた
せっかく咲いた花の匂いを
ふるびたさかなの骨で
台無しにしたからね
眠れるはずの夜は
色が薄くて
もう愛想が尽きた
昨日歩いた川べりで
 ....
世界地図を定規で測ると
あなたとわたしを遠ざける
この距離は五センチにも満たない

この地球には海があって
広い広いそのどこかに
憧れているあなたの町が
浮かんでいる

上空に照らす ....
電車はもう乗り終えた
飴の袋もからっぽ
歩き出す
足元の道はごつごつしている
日の光は花や木にばかり当たっている
ような気がする
水が飲みたい
と思った矢先に
湧き水の立て札
山深く ....
ウゥーいくぜー!
怪我なんて何のその!
オーライト、カモ〜ン!
腹にサラシ巻く

歯を食い縛って
その時間を耐え抜く
笑顔ができない。
挫けそうになる。

そうしていつも
乗り越 ....
人魚生る水中花揺れしなしなと
         卵実の白き透明の胎


昼昏し女体白濁の海中に
      回転上昇ラメ散りばめて


大波に巻き込まれるは絶頂の
        海 ....
 
 
はるか
彼方から
名前がやってくる

形を持たない
記憶になって

あの空の
波のむこうから

はるか
おまえの名前が
やってくる
 
 
落ちた数を数えるよりも
水滴の生まれた場所が知りたかった

ささやき声も空気を振動させるような
ぎりぎり均衡を保っているこの小さな空間で
破裂する寸前の風船みたいな緊張感の中
今、きみが生 ....
 
 
風のはじまりは
海の青を透明にしてのぼってゆく
高く 高く 舞い上がった小さなものたちの
無邪気にかけおりてくる足音と
弄ばれる髪の乱れ

平らな大地に住む僕も
できることな ....
どこから始めようかと
腰に手を当てて考える

片付かない過去と
まだ空っぽの未来

どうにでもなる
なんとでもなる

自分のことは自分で決める
汚れた顔を拭いながらでも
幾千の花束を
胸にして
川の銀河に
旅立つ

足を止めた時は
死ぬ時
それまで歩み続ける
休めない

一本足で立ち
かかしの様に
石を投げられ
烏が肩にフンをする。
そのひとが指した
暗闇に
また星座ができる
夜空の不確かさに
うなずきながら
長い髪が揺れると
それは五等星ぐらい
小さく笑うと
三等星ぐらい

月影を手に入れるために
なにもか ....
いつだって瞬間を見ることが出来ない
気付いたらつんと澄まして
そ知らぬ顔で頭上を照らす
なめらかな曲線で出来た満月

夜にいるにはあでやか過ぎる
汚れることを恐れていないような
きっぱり ....
花がいままさに
ひらかれようとしていて
うたが人知れず
うたわれていても

読みかけの本の
頁がひらかれて
そのつづきが
つづかれてある言葉が
読まれようとしていても

なおもひ ....
あなたと知り合って
何度目の春でしょう。

どうしていますか?
お変わりありませんか?

たとえ、
相変わらずでも構いませんよ。
少しくらい変わり者な方が
楽しいじゃありませんか。
その方が私も安心で ....
あなたが昼寝をしてしまって
その横で
すこし
泣いてしまったことは
内緒です


夢の中へ行くあなたに
「行ってらっしゃい」を
言えるようになるまで
置いてけぼりにされたような
 ....
サーカスのピエロが
玉乗りをしているような

安定しない足元を懸命に
バランスを取りながら問う

上手く乗れていますか

泣きそうな顔で
周りを見渡すと

拍手が返ってくるから
 ....
{引用=嬰子の褥


闇のひとつ奥に蠢動する白光体がたしかにあった
血に焼かれた嬰子が視えない手のひらに止まって
私の身体に続いている
いやへその緒はぜんまい状に闇に溶けて
それはもうわ ....
オリーヴさんのおすすめリスト(607)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
いきなさい- 自由詩3*09-5-3
金色の蝶- あ。自由詩12*09-5-3
春の陽気に小春日和の日を思い出す- ルナ自由詩1209-5-3
相模原の白蛇- アハウ俳句209-5-3
- ふるる自由詩6*09-5-3
初恋- ペポパン ...自由詩6*09-5-3
夜明け- 乱太郎自由詩10*09-5-2
その名は、あした- あ。自由詩8*09-5-2
万華鏡の景色- 北星三天自由詩3*09-5-2
足は大地を踏む- ふるる自由詩6*09-5-2
恋そして花- ペポパン ...自由詩6*09-5-2
ふたつ- 夏嶋 真 ...携帯写真+ ...19*09-5-2
水色の空- 伽茶自由詩809-5-2
しかられて- 銀猫自由詩17*09-5-1
ディスタンス・インヴィジブル- アオゾラ ...自由詩909-5-1
- ふるる自由詩31*09-5-1
天までとどけ- ペポパン ...自由詩7*09-5-1
人魚_実る- アハウ短歌409-5-1
はるか- 小川 葉自由詩1*09-5-1
水滴の生まれる場所- あ。自由詩17*09-4-30
「はるか」- ベンジャ ...自由詩5*09-4-30
ひとり立ち- 未完自由詩7*09-4-30
烏(からす)- ペポパン ...自由詩6*09-4-30
なもなきほしと- たりぽん ...自由詩1009-4-29
月の卵- あ。自由詩7*09-4-29
焚書- 岡部淳太 ...自由詩1009-4-28
便り- 見崎 光携帯写真+ ...5*09-4-28
内緒ひとつ分- 小原あき自由詩13+*09-4-28
もう少しだけ- 未完自由詩8*09-4-28
「嬰子の褥」返詩_胎児のわたしから母へ- 夏嶋 真 ...自由詩30+*09-4-28

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21