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{引用=off



部屋の明かりを消しても
真っ暗にはならないんだね。
夜たちからは、もうとっくに
ほんとうの夜なんて
消え去ってしまったみたい。

街灯の光がカーテンを透かし
 ....
{引用=うずくまる。
からだの表面積をちいさくして
世の中の37%を遮断する。


わたしのまるいふくらみと
わたしのしろいふとももをくっつけて
ひとつ。にすると
やわらかな鼓動を感じ ....
ゆく雲が
君を求めてのばした蔓から
ふわりと咲いた雪の花びら
彼方を白く染めるものの 
ひとつひとつの小ささを
ひとつひとつの儚さを
まるく含んだ湿り気が
花の波に匂いたつ
 ....
蜻蛉が雫に映るとき、
雨の一粒一粒に
空は宿る。
濡れては飛べぬその羽は、
悲哀の純度で透きとおる。


雨の最後の一滴が
蜻蛉の羽に落ちるとき、
無数の空は連なって
ひとつの空を ....
「見て、B-29よ。」

一九四五年のある夏の日、
私の頭上にあるのは夢でも希望でもなく
死神の翼でした。

終戦間近、戦火を免れ長閑さの残る片田舎の少女だった私に
戦闘機の名前など区別 ....
星は瞬きを禁じられ
月は白む空に輪郭を透かす
夜が死に
朝が生まれ落ちるまでの
混沌と森厳に漂う

四海の色を数える頂
一瞬は濃淡により誓われ
時は不動のまま移ろう

雲 ....
{引用=「出かけないか。」
「どこへ?」
「過去へ。」
「タイムマシンでも発明したの?」
「まあね。真っ暗な夜があればいいんだ。」

神様は天球に宝石箱をひっくり返し、銀の砂をまいた。
 ....
{引用=
ハイビスカス


なき濡れる ハイビスカスよ 咲かないで キミに会えない 夏はいらない 


「あいつって…」 噂話が 気になって ゆるゆる溶ける チョコレ ....
渚を歩いていたときのことだ。

波打ち際に、細くなめらかな黒い曲線が描かれていた。
それは波の姿を象って視界の及ばぬ範囲へと延々と続き、
足元に目をやれば無数の点の集まりで、なにかの種を思わせ ....
6月25日 0:17am

パパとママが罵りあう声が床を転がってる。


なんで朝まで帰ってこないの、からはじまって
どんどん醜くなる言葉たち。やがて高周波に達する。

悲鳴は床にたた ....
悲哀の音色と光の乱舞が
互いを完全に打ち消しあって
零れ落ちた沈黙に
回転木馬の夜がくる


めぐり、とまる
とまり、めぐる


繰り返されてきた物語はその結末 ....
 わたしの中の真昼の闇
 闇の中の狼の虹彩
 虹彩の中のおまえの影
 ふるえている

 耐え切れない心を
 掻き毟るための
 1/4拍子を宿した指先

 どうかわたしの爪を切っ ....
{引用=わたしの家は 田んぼの田の字の真ん中にたっていて 画家が住んでいます
誰も彼の姿をみたことはないのですが 彼は確かにいるのです
どの故郷にも どの町にも どの家にも 彼は必ずいるのです}
 ....
6月4日AM0時05分

玄関の鍵をあけ、
わたしを窮屈な女に閉じこめている
ストッキングを脱ぐときが楽園。
爪をひっかけて伝線、
1回500円の過ちにイライラする。

 ....
そこそこの底にはいつも君がいて
そこそこの底ではいつも雨
そこそこの底の君が濡れないように
そこそこの底までおおう傘をひろげる

闇にも鮮やかな黄色い傘に
金の糸で縫いつけた心星が

そこ ....
手を引かれ歩く。
懐かしい匂いのする君
その面影は記憶の水底
私が潜水夫になって強く握り返すと
つないだ手には水たまりができて
空の色を映す。


薄暗い緑の茂みの奥までくると
 ....
キミのあいさつは
風が頬をなでるみたいで

キミの哀しい歌は
心の奥で優しく響いて

キミの世界には
朝露のひとしずくにも光があふれてた

風がやんで
歌もやんで
静まり ....
                 

 {引用=つかめない キミの正体 月と知り 浅い夢に まどろむ夕暮れ
              
               
       ....
緑さえて

花もえて

光こたえる




音きえて

時たえて

心ふるえる






君にあえて

君にあえて
人の耳にはピチピチなんて
明るい音ではねる鰯の水揚げ


にぎわう港から鰯そのものへ視線をうつせば
全身でわななく声が 流線形のまま突き刺さる


何万もの銀の鱗が震えている

 ....
そらまめ そらまめ


ぎゅっと つまってる 大地のちから

ぎゅぎゅっと つまってる パパの汗

ぎゅうぎゅう つまってる ママの愛

ぎゅうっと  ....
寄せる波に向かって
心の潮「A/アー/(ラ)」の音を放つ


わたしと海はパラレル


返す波からは原始の抑揚
「G/ゲ-/(ソ)」の音がかえってくる

海は ....
太陽という名を持つその花は
光の輪郭を持っていて
「笑って」
と、ほほえみかけてくるのです

大切なものを失って
すべてを噛み殺して
悲しみよりも深くたたずむその人の
かすかな ....
あさとよる
うみとそら


砂浜は境界線
ふたつでひとつ
よせてかえして
あいまいに笑ってる


目はふたっつ
耳はふたっつ


瞬きのためいき
ふたつでひとつ
すってはいて
風が遠くを ....
{引用=嬰子の褥


闇のひとつ奥に蠢動する白光体がたしかにあった
血に焼かれた嬰子が視えない手のひらに止まって
私の身体に続いている
いやへその緒はぜんまい状に闇に溶けて
それはもうわ ....
   龍のみち
  風のかたち




  青より高く 
  のぼってく




  うろこ きらり
  こころ ひらり




  わたしも翔んで
   空をつか ....
買いものの途中
「ちょっと 待ってて」 と
ふいキミはどこかへ


子犬みたいな笑顔が
走って もどってくる
その手には
青いリボンをかけた小さな箱



 ....
わかちあう わたしは
みんな わたしたち

花をわかち
春をわかつ

街をわかち
ふるさとをわかつ

笑い声をわかち
淋しさをわかつ

本をわかち
音楽をわかつ ....
散ったさくらを 追いかけて
やさしい手のひらが咲く


痛みも 悲しみも 別れも
あなたのくれたものなら


何一つ手ばなしたくは
ないのですが
 



白い手のひらにのせて
すべ ....
足元に広がる
春の柔らかな
日差し
言葉と色にあふれたふきのとう

心に焼き付いて忘れられない

こんな時
うまい言葉が浮かばなくて
あなたに贈る一枚を千枚めくって探す


ゴールデンベル
春を運ん ....
オリーヴさんの夏嶋 真子さんおすすめリスト(30)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
off- 夏嶋 真 ...自由詩3009-11-2
うずく、まる。- 夏嶋 真 ...自由詩4909-9-17
- 夏嶋 真 ...携帯写真+ ...35*09-8-8
蜻蛉- 夏嶋 真 ...携帯写真+ ...24*09-8-1
「B-29は頭上を通り過ぎていきました。」〜祖母の記憶- 夏嶋 真 ...自由詩31*09-7-26
雲海- 夏嶋 真 ...携帯写真+ ...17*09-7-17
一秒前/月/そして現在- 夏嶋 真 ...自由詩24*09-7-13
ハイビスカスのなみだ、梔子の恋- 夏嶋 真 ...携帯写真+ ...24*09-7-5
海と蟻- 夏嶋 真 ...自由詩25*09-7-2
雨中の虹- 夏嶋 真 ...自由詩20+*09-6-27
回転木馬- 夏嶋 真 ...携帯写真+ ...19*09-6-20
- 夏嶋 真 ...携帯写真+ ...25*09-6-15
田園パレット- 夏嶋 真 ...自由詩19+*09-6-8
フィクション- 夏嶋 真 ...携帯写真+ ...22*09-6-3
雨傘- 夏嶋 真 ...携帯写真+ ...19*09-6-1
紫陽花- 夏嶋 真 ...自由詩26*09-5-25
星に願いを- 夏嶋 真 ...携帯写真+ ...18*09-5-23
夕月_- 夏嶋 真 ...携帯写真+ ...12*09-5-21
静止画- 夏嶋 真 ...携帯写真+ ...11*09-5-20
さかなの目- 夏嶋 真 ...自由詩15*09-5-19
そらまめ- 夏嶋 真 ...携帯写真+ ...17*09-5-15
渚のドレミ_アゲハの音_木星のカケラ- 夏嶋 真 ...携帯写真+ ...19*09-5-11
ソレイユ- 夏嶋 真 ...自由詩22*09-5-7
ふたつ- 夏嶋 真 ...携帯写真+ ...19*09-5-2
「嬰子の褥」返詩_胎児のわたしから母へ- 夏嶋 真 ...自由詩30+*09-4-28
りゅう- 夏嶋 真 ...携帯写真+ ...10*09-4-25
4/21の記憶装置- 夏嶋 真 ...携帯写真+ ...12*09-4-21
わけあう- 夏嶋 真 ...携帯写真+ ...15+*09-4-18
ハナミズキ- 夏嶋 真 ...携帯写真+ ...11*09-4-16
希望- 夏嶋 真 ...携帯写真+ ...11*09-3-12

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