青く
空は青く
とても青く
白い雲を優しく包んでいる
今 ひとつのイタズラの誕生だ
森の中で風が生まれる
森の中から風が生まれる
木々が踊りだす
木々が歌いだす
初夏の匂いの ....
なみだがポロリ落ちたけど
拭う仕草をわたしは知らない。
かなしいから泣くの?
泣いてる理由も掴めない。
ただ有り余るものがなくなっただけ。
そうなっただけ。
俺は
謝られても
許せなかったり
かなり
勝気で戦闘的だった
もう
そういう
重たい鎧は脱ぎ捨てる
役にたたないからさ
もっと
大きな懐と
....
葉桜から降ってくる毛虫の事を思うと
五月の桜の木の下
自転車をこぐのは憂鬱
未だ残っている桜の花と
例えば鳴く鳥のために懸命に散る花びらを思えば
晩春の桜の下
土の道を行くのは生きる喜 ....
僕は
君の笑顔をみるだけで
元気になれた
電話番号を聞いてみよう
どの辺に住んでいるか
聞いてみよう
思い切って
食事に誘ってみよう
そんなことを考えて ....
手に触れる花からはじまる
円筒形の歴史があり
空と目の間でまわっている
音が音を奏でている
こすれあう音
すれちがう音
変わりつづけるかたちの夜
とどめおけ ....
春の電撃作戦。開始。
街のいたるところで僕らは耳に手をあてる
どかん
それは小さな破裂
作戦が始まった合図だ、ほら
そしてまた、どかん
コンビニで働くあの娘、最近きれいになったね
と ....
桜前線 が来て
花見客
そして
砂漠
ぎっしり 携帯した
迷彩服
の 中に 人
ほおばる 春
つづく 虐殺
信じてなんか いられない
みじめな 幸福 ....
僕は
どうしても
君とひとつになりたくて
君のシャツのボタンに手をかけた
君は暖かくて
柔らかで
僕は幸せだった
君もそういってくれた
僕たちは溶け合っ ....
私は霧に包まれていた
霧の森を長いことかけて歩いて行った
霧は深く 晴れることを知らない…
扉を見つけた
霧の森で
開けようとも思っていないのに
その扉は開いた
でも
その先も霧に ....
通勤電車でまいにち通りすぎる
田んぼの景色
あぜ道のとちゅうにちょこんとすわって
毎日欠かさずに
電車を見おくる親子の犬がいて
気になって気になって
もよりの駅で降りてみた
当てずっぽう ....
僕たちの恋は
静かに終わったね
君はどうしているだろう
人が死なない日は無くて
人が生まれない日は無くて
人が別れない日は無くて
だけど
誰とも出逢えない日は ....
震えるこの手で
睡眠薬を飲み干した
何もない
広大無辺の夢の中へと
自分自身をいざなう為に
それでも震えは収まらず
やっと私は事実に気付いた
震えているのは
この手ではなく
この ....
つんと冷たい青空に
ほんのり息づく枝の先
ぴゅーと吹く風に
襟元をきつく締めつける
〜サクラサク
ひとひら花開けばトメラレヌ
サクラチル〜
....
「クラシック」
稲穂の先端が
千切れて跳んで
千切れて跳んで
潮騒が跳んで流れる
音符が嵐が金色を色づけていく
鼓動と音階鼓動と音階鼓動
休符が僕を梳ってしまう
その
傷口のしぶ ....
光のなかで光を引きずる
あちこち折れた羽のように
増えては
増えては 軽くなる
はばたきに似た歩みの音
灰のにおい
羽のにおい
いつのまにかひとりの道
鈴の音
陽 ....
煙草を切らしちまって
コンビニまで歩く
今日の夜空はきれいだった
いつもより
星が良く見えて
きらきら光った
俺に何かを伝えるように
三日月が
尖ってな ....
うち寄せる 悲しみは
涙となりて
泡となりて
海へ返ってゆくだろう
舞い上がる喜びは
微笑となりて
白雲となりて
空へ返ってゆくだろう
気がついて ふり返れば
桜はもうなく
最後の花びら {ルビ一枚=ひとひら}
ひらり ひらり
風に流れてく
春がいってしまう
つかまえようとした
この手をすり抜けて
春はいってしまう
肉体を支えるものが骨であるならば
空を支えている骨は人の想念である
人が空を想うかぎり空は空であり続け
けして空は空から落ちてくることはない
つまりそれは
人が人であり続けることと同 ....
楽しいな楽しいな 浮かれきって
すっかりアタマいかれて
めちゃめちゃに気分がいいぞ
身にも心にも花が咲き乱れて
へーい 公衆トイレへ私服に着替えに行く少女たち
へーい 車道にウンコすわりして ....
この高さから
とびおりたら うすい
皮膚はやぶれ もろい
肉はとびちるだろう
目をつぶって ほんのにさんぽ
前にすすめば それでおわり
わたしのくるしみは はたから見れば
ささいなことだ ....
何もない手に
白が降りて
名前を呼んだ
もくれんよ
もくれんよ
微笑む間もなく
雨は来て
空を伝い
午後を撒いた
灰の鱗
一人歩きの傘
午後の陽の行 ....
また新しい命が芽吹く頃
{ルビ灰塵=はいじん}と化した私の心が
ひらりと空で宙返り
螺旋を描き散っていく
重力に逆らうことも出来ず
天に召されることもなく
こうして誰にも忘れられ
....
気が遠くなるほど
恋をしてしまったとき
いや
言い換えよう
特定の
誰かに
欲情してしまったとき
わざと
自分を
隠す
何処にも
いないかのように
いないところから
....
どうしても
寂しい夜
浴びるように
飲む
打つ
買う
内容は
酒
キー
ネットショッピング
だったりする
それも買うのは
子供のおむつだったりする
君との待ち合わせに
30分遅れたね
メールは入れたけど
僕はなんて謝ろうか
考えながら走った
でも
君はいなかった
メールも入ってこなかった
待っていた ....
良いものは
良いものだろう
良いからな
ズッタずたダズン
コーヒーの夜
カモン
ぺけぺけは
ぺけまる
ぺけ印
ズッタずたダズン
それが無料なら
どうなって ....
ねぇ 君 帰る所はあるの
僕は突然聞かれたよ
旅人の僕は
あちこち彷徨う僕は
帰る所はないよ
帰れる場所がみつからない
君を失ってから
誰かに愛されいるのに
帰 ....
あのとき
砂利を枕に漂う水流と
俺が足下で鳴らす砂利の音で
陶然していた君の瞳の
行方は桜が風と奏でる
デッサンだった
そしてそんな君が
俺の肩にも
頭をのせてくれれば
・・ ....
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