走り書きした
唇 の 上
冷めないうちに
耳を塞ぐ
儲からない 話
でも
いい の ?
わたしの恋人は
痩せていて
あまり食べないの
お酒と
煙草と
お刺身が好き
映画と
音楽と
こどもと
カメが好き
たぶん
わたしのことも好き
海や土やマグマや風と
一緒に浮かんでいるという
私は
身体を選んだわけでも
心を選んだわけでもない
先にあるものから
たくされたような
安物の 腕時計が
地上 から ....
こぽこぽと音がする
静かなカフェに
きつねと
たぬきが
やってきて
コーヒーを
飲みたいと
言うので
こっそりトイレで
おしっこを
漆黒の派手な呪文を唱えたらポップコーンは胸にぽろぽろ
あかきいろきみどりみどりあおぐんじょうお目目ぱちくりコズミックガール
遊園地ポケットティッシュピンク色ガールスカウト整 ....
今頃は、さらさらした風が吹いてきて
いつも 左肩から
あなたを感じる匂いが します。
昨日 通ったことのない
知らない道でデジャヴした
山吹色の花咲く庭の
崩れかけた壁の上 ....
かかりすぎる 振り子
届くまで 飲み込んだ 長さ
ふさがってる ノート
ささやかな 白 の 記
とめられたいのなら
かわって
につかなくなって
ぽーん と 破れた ....
毎日たくさんのものが
あなたから生まれることを知っている
それは言葉であったり、声であったり、感情であったりする、けれど
それらはあなたの分身でしかないことも知っている
そのことをあ ....
眠いと一言
残して君は寝てしまった
車の窓から見える
夕日も海岸線に吸い込まれようとしている
そんな余所見をする
僕の危なっかしい運転のことなど
まるで知らない無防備な寝顔を見なが ....
おでんにタマゴがないように
ショートケーキにイチゴがないように
おまえがいないのは・・・ナンダカナー
おまえは鏡餅で言えばみかん
おまえはバンドで言えばギタリスト
おまえは相撲で言えば高 ....
泥棒が全て持っていってしまう不安な話に花が咲く母
そんなことあるはずないと言うほどに母の泥棒リアルさを増す
隣人もサイレンも犬も幻聴となりて王国平穏無事に
繰り返ししつこ ....
タイ/スラー/レガート気持ちをつなげてく夕べの電話気にする記号
夕立で駆けてゆく影薄く濃くスタッカートの指がぴゃんぴゃん
甘くしては駄目よショパンは辛口に誰かのために甘くなれれば
....
いちどでも
なんかしたことある人って
他人じゃないような
気がしませんか?
わたしはあかるい性格なので
兄弟もみな
仲良しです
はじめて詩を読んだ時
若くて とてもかわいいと思った
しかし しだいに冴え
凍るような苦痛 けど
美しさをまして
貴女は 詩を うとんじていた
悲痛な思いを記す事を 嫌悪し ....
あなたにもう会えなくなること
悲しいと言えない
伝えられない
わたしは笑う
元気でね
がんばってね
いつもそう
言う
一人で立っている
あなたは
吹きすさぶ風に向かい
横顔しか見えない
見せてはくれない
風があまりにも強いので
あなたは
目をしばたいていて
けれど
目を背けることはなく
....
感情が表に出やすいのは
母ゆずりだ
そんなところだけでなく
顔も話し方も似ている
考えていることも何となく
わかってしまうのだ
けれど
母は僕の拒食を理解できない
夕食どき ....
こせぬ めざめ ゆらし
ふすめ はだに まわる
ねがう つどに かぶる
そえぬ みちの むこう
とどめ られぬ くせを
せめる むねの きずを
とおに かくす ほどに
....
花を摘んだの?
群青に沈んでゆく
風の流れてゆく
窓辺で
聞かれて
君の後れ毛を
遠くに感じて
僕は急に
君の腕をつかんだ
とてもやさしい腕を
君は驚いてそして笑っ ....
なじまずに 赤は 錆びる
焼けて 触れられぬ やすらぎ
いいわけのような 暖かい 風
うつけた雲 てん てん てんつき
投げだされても 守る 思い詰めた大地に
立つ事だけが ....
知っている
野生の生き物たちが
自らの意思で立ち上がれなければ
どうなってしまうのかを
ふるえる膝を押さえながら
重たい身体を支えようとするとき
昔見た象の瞳を思い出した
陸上で ....
壁にぴったり耳をつけ
隣の声を耳にする
一人暮らしって寂しいんです
ぬりかべであればいいのに
きっと耳をあてたら
うひゃひゃって
ぬりかべを欲する前に欲すべきことは
化粧落としと一緒にく ....
遠い、遠い、記憶の中
不安で、不安で、しかたなかった
つないでいた手を
ほどかれたとき
まるで自分の一部を失ったかのように
泣きじゃくった
子供の頃
デパートのおもちゃ売 ....
沈みかけた夕日に
灰色のカーテンを浸せば
世界は爆発する
*
うつくしい言葉を残すのはやめろ
あれは悲しみで あれは俺じゃない
白鳥は
白くて
大きくて
きれいだから
エサをもらったり
写真を撮られたり
優しくされるけど
よく見ると
まぬけな顔をしてる
皇帝ペンギンみたいな
お父さんが
欲しいなあ
....
ぽつりぽつりぽつり
ひとり部屋にたたずみ
明かりかすかに瞳に浮かび
いくつもの雨音に呼び起こされる色々
色鉛筆で
一番最初にへってしまうのは青色でした
空の色なんてわから ....
僕のことを知らない
あなたはきまって
この公園で昼食をとる
いつからか
それは僕の習慣にもなってしまい
僕のことを知らないあなたと
会話をすることもなく
この公園で昼食をとる
....
誰もいないねずみ色の道
星の瞬きを頼りに遠い宇宙の民がやってきたよ
何億光年もの時を紡ぎ
宇宙の塵を詰め込んだ真空ポケット
銀色の四肢
レモン型の目
頭部は大きくワレワレとか言う
ウチュ ....
{引用=二本の線が近づくとき
強くひかれあう
お互いをただ求めれば
いつか交わり
やがて離れてゆくもの
けして交わることのない平行に引かれた
二本の線は淋しそうな隙間をのぞかせて ....
母をおくる と
おそらく
わたしの半分が終わる
半分が終わる と
わたしには
守るものがたくさんあって
後戻り
できないことも
また
たくさんあるのを知って
さみしさの ....
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