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窓は小さなほうがいい
のかもしれない
見えすぎて困っちゃう
見られすぎて困っちゃう
市販のカーテンじゃ合わせにくいほど
大きな窓なんか
結局あとで困るだけ

窓の無い部屋は
時々すご ....
幼いころ
せっかく瘡蓋になると
はがして食べちゃう癖があって
これがどうにもこうにもやめられない
しちゃいけない、なんてことは
五歳でもわかるんだけど
知らず知らずのうちにやってしまう
 ....
じぶん
が揺らぐ
動と静の密林で
わたしは
音と
光と
緑と
土と
一緒になる
「そういう気がする」
のではなくて
本当に一緒になる
わたしはバラバラで
形はなくって
そん ....
一歩
踏み入れて
安全を確かめ
もう一歩
入って
どうでもいいことを
しゃべり
そして
いきなり
足が
泥水に
掬われた
そこは
ぬるま湯
腰まで浸かったら
案外
気持 ....
がたたん
ごととん
外は
いつのまにか暗く
ここまでは来たことがある
という駅を通り過ぎて
全く
知らない場所

予想通りの
小さな駅
どこで降りても
スーパーがあって
コン ....
落ちていた
ヘッドフォンをした瞬間
違う場所にいた
そこは
永遠に明るくならない
静かな楽器の中
誰かのヘッドフォン
大きなゴミ箱の中で
暮らしている
最近
腐ってしまって
汁が出てきた
犬でも飼おうかな
このままどんどん腐って
いつか雲に乗って
飛べたらいいな
さびれた屋上の遊園地では
もう二度と動かないパンダの乗り物が
片隅に追いやられていた

大きな看板が目の前に見える
さっきまで雨が降っていた

空がどんどん黒くなっていく
インクを塗り ....
いつか死ぬ
ってことと同じくらい当たり前に
恋は終る
今座っている
椅子も無くなるし
すべてが
変更になる
もちろん
地面も無くなるし
きっと時間も
無くなる

ね、無
ね、 ....
くまさんはひとりでした
森の中
誰にも出会いませんでした
花咲く森の道
くまさんは
ひとりでした

孤独なくまの気持ちは
孤独じゃないくまには
けしてわかりません

ある日森の中 ....
あなたとはもう何回も
っていう気がするから
しない
例えば三年前
あなた会社の後輩だったわ
あんまり可愛かったからつい
五年前のときは
友達の結婚式の二次会で
あなた新郎の友達だったで ....
わたし
もう
あなたに会えない
って思ったけど

だんだん
平気になって
そのうち
本当に気にならなくなって
誰かを認めたり
好きになったり
することに
すっかり適当になった
わけなんか無いけど
たぶん無いわけでもない
昔はこうじゃなくて
いつも自分で心臓に
カッターナイフを入れるような感じで ....
何を考えているのか
さっぱりわからなかったので
別れたはずなのに

なぜか毎年
年賀状だけが
律儀にやってきた

母は
それを見るたびに
面白がって笑い
わたしは
ちょっと渋い ....
家から
ずいぶん歩いたところに
金魚屋があった
知らなかった

金魚屋のおばさんは
15センチくらいの
お腹の大きな金魚を
ひょいと手のひらに乗せて
「こんなこともできるしさ」
な ....
いつの間にか知らない人が
座っていた
「どちらさまですか」
と言いながら
焼きたてのスコーンを差し出して
わたしも座った
誰でもいいのだ
もうすぐお湯が沸く
あなたはいつも
わたしを傷だらけにした

気がつくと
傷だらけになっていた

痛いからやめてって言うのに
あまり気にしてくれなかった

お風呂に入るたび体中にお湯が沁みる

だか ....
これから先何年経っても忘れない
そう思ったことさえ忘れてしまう
あなたもきっと忘れてしまった
お互いに忘れてもう二度と会えなかったら
死んでしまったことと同じ
わたしはきっと忘れない
血を ....
毎年几帳面に
庭で鳴く虫たちも
ただ手をつくねているのではなく
住みよいほうへ
住みよいほうへ
移動しながら
運を天にまかせて
鳴いているのだろう
こんな十五夜の晩には
ふと声をかけてみた
その外国人は
「ロマンスカー?」
と言って
少し笑った
新宿駅西口で

そうなんですよ日本には
ロマンスカーがあるんです
ロマンスカーはみんなを乗せて
ロマンス ....
恋をすると毎日が楽しいだなんて嘘
充実するなんて嘘
人に優しくなれるなんて嘘
肌のツヤが良くなるなんて嘘
とにかく全部嘘
恋をすると
何もかもが色褪せて見える
世界はなんてつまらないんだ ....
どうせなら
きれいな公衆便所に入りたいでしょう?
みんなが使っているのに違いないのに
いつもきれいで
新しいペーパーが補充されていて
いい匂いがする
そんな公衆便所に入りたいでしょう?
 ....
実家の近くに
こぎれいなおうちが建った
家族は
おじいちゃんおばあちゃんむすこおよめさんこども
事情はわからないけど
おばあちゃんとおよめさんの仲が悪かったというはなし
5年くらいでおよめ ....
うめバアさんのチアーヌさんおすすめリスト(23)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
窓の大きさ- チアーヌ自由詩314-3-7
瘡蓋- チアーヌ自由詩714-3-7
動と静の密林- チアーヌ自由詩714-3-6
不確か- チアーヌ自由詩213-7-23
知らない人と- チアーヌ自由詩1113-7-23
ヘッドフォン- チアーヌ自由詩3+12-2-28
大きなゴミ箱の中で- チアーヌ自由詩312-2-27
黒い空- チアーヌ自由詩911-8-30
- チアーヌ自由詩510-11-26
星のくまさん- チアーヌ自由詩610-11-25
あなたとはもう何回も- チアーヌ自由詩609-2-16
だんだん- チアーヌ自由詩508-11-24
許せる、ということ- チアーヌ自由詩508-10-13
年賀状- チアーヌ自由詩908-1-3
金魚屋- チアーヌ自由詩1007-1-5
お茶の時間- チアーヌ自由詩806-9-29
体が心を- チアーヌ自由詩405-11-18
飛行機は頭上を飛ぶ- チアーヌ自由詩605-10-24
棲家- チアーヌ自由詩1605-9-18
ロマンスカーの幽霊- チアーヌ自由詩25*05-8-22
恋をすると毎日が楽しいだなんて嘘- チアーヌ自由詩705-2-10
公衆便所- チアーヌ自由詩605-1-17
中古住宅- チアーヌ自由詩404-12-5

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