私は大変な気分屋だが
きみの前では落ち着き払いたい
顔が保護色ならば完璧なのに

私は大変な詭弁屋だが
きみとの討論を望まない上に
出会った人の数だけ私がいるため
本当の私とは身 ....
 ソルジェニーツィンが死去した。享年八十九歳だったという。
 かれの文学的な実績や政治にあたえた影響については、今後もいろいろな評価がなされるだろう。そして、今後どのような評価がなされるにしろ、「収 ....
泣きはらした様な空が
広がり
あたしのうちまたを
細い暖かい体液がまたながれて
玄関の先の土を濡らしてる
うすぎたない腕を
切れそうな糸のように伸ばし
母が若い稲のようにふさふさとゆれ
 ....
 鉄道唱歌の旅 東海道編(http://www.youtube.com/watch?v=ea_76MOZ6vg)



 「新体詩抄」「於母影」そして「島崎藤村」の若菜集の上梓と、明治15年か ....
彼方にいる、きみは
夜、
あらゆる
ことが
あるうちに、目は見ることを
やめて、

いま
きみがいるここで、失われたひとつの
もの、それを失ったのはふたり
だった、もういっぽう ....
夕焼けを
陽が沈むまで見ていたい
そう思いながら
いつもかなわない
夕焼けを見るのは
いつも帰り道の途中
遠くの森は
暗く沈み始め
自分の影さえ
別の生き物に見える
世界のすべてが ....
写真機のシャッター閉じる間だけ恋人の顔させてください



近所でも毎日帰りに会う事が不自然だとは気付かなかった



好きと言うことも嫌いと言うことも恥ずかしくって握りつぶした

 ....
世界を足し算した同級生に子供が生まれた。
空という名前をつけた長男に対して、海という名前をもらえなかった次男

<今だって世界を足し算しているはずなのに>

空の果ての果てまで行くには、
 ....
林檎がふるえている
暗い海の底で
ヒリヒリする電波を発しながら
傷んだ痕をさらしている


林檎たちがふるえている
共鳴しながら
いくつもの透明な触手を
スルスルのばし
痛みをそっ ....
冷蔵庫を空けて見つけた
ゆずこしょうの賞味期限が
淡々と時間の経過を伝える


そんなに僕は好きではないのだ

ゆずこしょう

きっと風味は損なわれたろう

きっと、なら 逆に  ....
右手の痛みが引っ張るように
左手にも痛みが走った

クマみたいと言われていたのに
もやしみたいになってきた

もう随分と床に立ってない
もう随分と走ってない

飲みたい時にどこでもあ ....
君の上/君が歩けば/追いかける/一番星に/僕はなりたい

都会では/星が見えない/その代わり/空に近づく/ビルの屋上

みずがめ座/想像だけで/結んだら/凶器の鈍器と/死体になった

はず ....
雨の中に鯉のぼりがいて
彼らは空を飛ぶことしか知らない
だけど、濡れた体を揺らしてみると
遠い昔を思い出したみたいだった
青い空を飛ぶよりも
うんとなめらかに飛んでいた


***
 ....
暇なので
バスを見ていた
空は青い絵の具の垂れるよう
たんぽぽ柄の車体が走る

砂利道に揺れて
犬と追いかけっこして
まるい太陽の下、
熱っぽくなったら停車する
そこは、つむじ風の過 ....
 
英会話学校のパーティで知り合ったバーナードは
JICAの研修生として来日していた獣医のエリートで
扉という扉を開けてくれ
食事のときは女性の椅子を引く
印象的な紳士だった

街のカフ ....
青い鳥は疾走する
ひとたび潜水しても その翼は 微塵も濡れず
ふたたび空に現れたとき その飛沫に 虹ができる
その飛翔は光のように速い

わたしはいつも
わたしの心の一番たかいと ....
 
 
 
 
羽の音が、する
 
飛び立った男の子と
手を引かれながら
つたなく飛ぶ
女の子のすがた
 
透けるように薄い
ぺらぺらの羽は
あまりにも、心許ないから
 
 ....
黒く流れる髪
しだれて
横からでは
目と鼻しか
見えない
睫毛と瞳
鋭い鼻の線
瞳は陽光を浴び
飴色に透ける

あかるさが
保証された昼
光を溜め込む
白い肌が眩しい
風は ....
● MIDI「初恋」(http://hccweb1.bai.ne.jp/kakinoki/midi/midi032.html)





こゝろなきうたのしらべは
ひとふさのぶだうのご ....
出来なくなって死ぬのは仕方ないが
したつもりになったり出来ないつもりになって死ぬのは馬鹿だ
傷や染みのひとつない手は綺麗だがそれだけであるように
日付変更と同時に更新しなくてはだめだ ....
 
砂漠の真ん中に
ペンギンの死体があった
穏やかな光の祝福を受けて
左右非対称に腐れていた
耳をすませば
崩れる音も聞こえた
老いた男はか細い腕で
窓を閉めた
風で砂が入るのを嫌っ ....
殺んのかコラッと言ったものが殺られた
バーテンダーが殺られるべくして殺られた
抗争が殺られるまで始まった

沖縄の青い魚がモリで射抜かれた
太陽が昼を殺った
事務所が爆 ....
{画像=080310001420.jpg}
たけすぎた蕨を手にして
にっこりと笑う母の手は緑に染まる


蕨煮て
灰汁(あく)ぬく母の背を迷い
山を降り来た一匹の蟻


にっこりと ....
長さが
ちょうどいいので
いつもその道を歩いた

長さは長さ以上に
距離ではなく時間だったから
帰る家もなつかしい

廊下の床がゆるんで音が鳴るのは
散歩と人の長さが
同じ距離に ....
朝露の反射が前頭葉を貫いた
古い文字盤が12時間前から
崩れ落ちてリビングの雪になる月曜日
イエスタデイズ・ペーパーのまだ疲れていない端で
世話焼きな精霊どもが次々と指を損ねる
 ....
またもや不意打ちに
なげこまれたアクシデント
水面がざわざわ騒ぎだす
バリケードをはりめぐらせたつもりが
いつもほんの一瞬のスキをついて
とびこんでくる



ズン と重く腹にしずん ....
わたしの夢は
電卓からすっかり離れたところにあるわたしの夢は
動物愛護問題とか生態系とか
すべてクリアした上での
手乗りゾウ

都合が良すぎてありえない
おまえはまた人任せだと
云われ ....
凡庸なひとりの人の内側に 
身を隠す「豆粒の人」は 
いつも光を帯びている 

脳裏に取り付けられた 
あるスイッチが押され 
心の宇宙に指令は下り 

凡庸なひとりの人の内から 
 ....
見ないで
僕を見ないで
なんでみんな僕ばかり見るの
両手で全身
ひとつひとつ触れてみる
でも足は止めない
余計に目立つから


子どもが隣を駆け抜ける
子どもはかわいい
僕に評価 ....
にせものの葡萄のにおいがする
光のすきまを
さらに小さな光がとおる
貨物列車 埃の花
すぎる震え すぎる震え


高く遠く
直ぐに昇る鳥
真昼の星
青を青に打ちつけ ....
餅月兎さんのおすすめリスト(204)
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IT_Apples- 渡 ひろ ...自由詩18*08-5-8
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五月(さつき)- 小原あき自由詩13*08-5-6
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クレヨン- 石畑由紀 ...自由詩9*08-5-5
呼吸する椅子- るるりら自由詩11*08-5-5
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詩人のシノギ(島崎藤村の巻)- みつべえ散文(批評 ...608-5-4
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