一面に広く冷たい月の砂丘を
   春先の空に見つけること
   教えてあげたこと
   知ってほしくなかったこと
   手紙を一枚だけ書いて
   そして出 ....
少女服脱ぎ捨て君は駆けぬける
    街角、インクの乾かない朝


追いかけて非常口ドア雨上がり
    無邪気な青にだまされてゆく


水にうつる言葉も意味もないグラス
    残 ....
黒潮の呻き声の中に
僅かな光を探し求めて
何時間も何時間も
その有機的な水を
掬ってはこぼし掬ってはこぼす
両手が潮負けして赤くなるまで

強く照りつける太陽に
涙が頬に張り付いて塩に ....
共有はしないけれど
否定はしない

と、いうスタンスを
貫くが
そこに感情がないわけではない

眠るひとの
額に口をつけるとき

その日一日
足りなかった言葉を添える

それ ....
何かが転げ落ちて紛失
俺の
向こう側の感覚、鮮やかに喪失
失われた概念的な胎内そのがらんどうに
途方もなく哀しい灰色の風が吹く
灰色の風がどこか
忌々しい地域から巻き上 ....
思い出を右から左に
並べて行く

海の見える場所に
家を建てた
波の音が聞こえ
潮風が吹いて
ウミネコでも鳴けば
と思い続けてもう
ペンキもはがれてきたのに

ぼくの昨日は消 ....
「ダックス!」
といきなりいわれた
ソファーでひっくり返って
ノビている姿が
ペットショップで見かけた
ミニチュア・ダックスにそっくりだという
あんなふうにやわらかい腹をムキダシで
無垢 ....
闇のなか灯し火あかい輪のなかに萎みゆく愛小刻みに揺れ

しみしみと冷ゆる夕べに二人いて噛み合ってない会話が続く

夕焼けにカーブを描き伸びていく廃線になった二本のレール
芽を花を実を
踏む道をゆき
芽を花を実を
肌に宿す
瞳のなかの高い窓から
さらに高い瞳を見るひと


影の脚が
影の胴を透り
羽の浮かぶ水
何かが去った跡へと至る
 ....
今私の頭の上には呆けたような空がある。
長い長い長い年月の間に己がなにものであったかをすっかり置いてきてしまったような様である。

誰もいない公園のベンチに横になる。少し躯をぎゅうと伸ばして ....
野球を見に行った

試合の途中
本日の入場者数がアナウンスされて
僕が生まれ育った町の人口ほどだった

思わず観客席を見回すと
そこには
懐かしい人ばかりいるような気がした

当 ....
水を得た魚は、いきいきと、そのまま
大きな指につままれて
ひょいと知らない国に
たたされてしまった

ような
そんなふうな



まもってるっていうけど
あたしひとりだよ
 ....
あの場所にわざと置き忘れた春が欲しかっただけ届かないだけ


ぼくだけの明けない夜をつくるため今でも空を塗り続けてる


磨り減ったあなたの靴の底をみていつか桜も散るのだと知る


 ....
朝。

 目が覚めるとぼくは勃起していて、ぼくのおちんちんは勃起してから考える。目覚めてすぐの勃起は何だかもやもやとしていて、少しおとなしい。もちろん血はどきどき充 ....
風が光っている
それを
瞼の裏で感じて


われに五月を


犯罪的なほどに
短いスカートをはいた
女子高生の耳元で
一編の詩を
ささやいてみたい

気が合えば
ふたりで ....
クラブ仲間と遊んでいても
ドーリーはひとりぼっち
パブの女の子たちは貝殻のようで
手ざわりだけがいいと思う
どんな奴の話も上手に聞けるのに
なんだか仲間たちの腕にある ....
くもり空のした
駅まで歩いた
人を見たくて
屋根もみどりに濡れて


鉄橋の金網から
山手線を見下ろしつぶやいた
とうとう今年は桜を見なかったな
こころを開けなかった

三叉 ....
             080413




あめがふってきたので
  あめがふってきたので
    あめがふってきたので

雨が降ってきたので
今日のフリマは中止です
音の無 ....
{引用=時計の針なら 少しのあいだ
止めておいてあげる
だから

世界を愛した子供らよ
駆けて
遊べや}





  (一面のひまわり畑
   おまえたちは
   その中 ....
{引用=?}


ルフトハンザが掠める
世界のわきばら
ねじれちゃって
うめく











{引用=?}


穴に咲く
アニサキス
 ....
春日さす畑の瓶の水に浮く雀の遺骸青き空かな 他愛の無い言葉に紛れた
温もりに微かでも触れたくて
いつもよりおどけながら
どうでも良い話題を振ってみた

事情も聞かずに笑う声が
わざとらしく作られた優しさよりも
草臥れた心根に染みて ....
三十年の間 
一つ屋根の下ですごした 
八十八の祖母が 
悪性腫瘍と知ってから 

街を歩いて目に映る 
すべての人が
やがては空に吸い上げられる 
幻の雫に見える 

曇り空の果 ....
その娘は頬を赤らめることができる
ただそれだけのわけで
マートのレジを叩く少女を愛おしく思った

何故人は人を求めるのかね

一人ではないという幻想
届くことのないテレパシー
真空の宙 ....
今日あの子来るか来ぬかと街角で待つ彼の上降る小ぬか雨


桜花雨に散らされ踏み潰れ
やがて流れる赤い廃液


長雨となるたび庭に出て土をかけ直す

目覚めるなよ



今 ....
1.“僕たちは物語を作るためにこの星にやってきた(独白)”

誰もが星の子供なんだって
誰が言ったか
もう忘れてしまった
何しろ
この街には夜なんてないし
したがって星な ....
 
遠吠えの先端を夜に梳きこんで星にまぎれた魂ひとつ




恒星は渦巻く夜を抱きしめる 輝いている自覚はなしに




思い出が次の一歩の糧となる 今はもう亡きあの赤い星

 ....
交差点の信号待ちで 
ふと見下ろす足元

踏まれた煙草と
俯く僕の影

同じ姿勢で向きあい 
おじぎしている 
左手は吊り革の手錠に繋り 
右手は携帯電話のボタンを押し 
小さい画面をみつめる瞳は
今日も幻の出口を探す 
夜街にて拾いし花びら手で握り
開けばあらわる恋待ち娘


思い寄せる二軒隣のあの人の部屋の前に落ちたる合鍵


恋別れ衣食生き死にあるごとに我は現れ言葉を拾う
餅月兎さんのおすすめリスト(204)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
真空の- 鎖骨自由詩5*08-4-22
永遠中毒- 石瀬琳々短歌6*08-4-18
室戸岬- たのうち自由詩408-4-17
常夜灯- 藤原有絵自由詩208-4-17
ブラッドなんて感覚を決め台詞にするのはよしなよ- ホロウ・ ...自由詩4*08-4-16
あかさたな限界- AB(な ...自由詩1008-4-15
ゆるゆる日和- 渡 ひろ ...自由詩20*08-4-15
夕焼け- 夏川ゆう短歌308-4-15
かたほうの_かたほうの- 木立 悟自由詩608-4-15
此方の景色- 因子散文(批評 ...6*08-4-15
野球観戦- 小川 葉自由詩1208-4-15
あふれいど- 唐草フウ自由詩12*08-4-14
置き忘れた春- 春日短歌7*08-4-14
「_ぼくと勃起とお尻の穴と、考えるおちんちん。_」- PULL.自由詩2*08-4-14
われに五月を- 大覚アキ ...自由詩1108-4-14
ふしあわせなドーリー- ふたば自由詩408-4-13
三叉路のパン屋さんで- ふぁんバ ...自由詩7*08-4-13
車引き- あおば自由詩5*08-4-13
おまえたちは黄色い海の中へとうずもれてゆく- Utakata自由詩308-4-13
アニキサス- 鎖骨自由詩1*08-4-13
青空- A-29短歌3*08-4-13
君の声が聞きたい- 松本 卓 ...自由詩408-4-13
涙の波紋_- 服部 剛自由詩508-4-12
岸辺- ダーザイ ...自由詩1108-4-11
- 紅林短歌308-4-7
祈りは星に- Utakata自由詩208-4-6
私の夜空- 石畑由紀 ...短歌5*08-4-6
黙礼_- 服部 剛自由詩1*08-4-6
手錠と携帯- 服部 剛自由詩108-4-5
拾い物- 紅林短歌3*08-4-5

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