日だまりに停車してある軽トラできらきら光るホットサイダー



おじいちゃん早く渡りな大丈夫道路は三途の川じゃないから



祝日に国旗を掲げる家なくて家主の世代交代思う
 ....
生娘の桜のような唇を冒しがたくておでこにキスする


つきたての餅のごとくにふわふわの稚児の足裏
口びる寄せて


わが手にて花が開いたばかりなる君のお口に熱いキッスを


「この ....
投げやりな雨の中でも 
朝は朝としての時間を果たしてゆく

ふたつの手足 唇の動きを確かめて
私も私としての時間を果たそう



魔法使いのおばあさんが昨夜私にこう言った
 ....
まだ木蓮の蕾はろうそくのようだ

満員電車をおりて駅からでると汗は

まだ浅い闇の風に体臭をうすく匂わせた

いとなみはやわらかに撫でられている


爽やかな夜に

春の夜に
 ....
「 はい 」 


穴だらけのわたしはもう 
この一言があればいい 

今まで 
たった二文字が言えず 
眉を{ルビ顰=しか}め、頭ばかりで 
あなたとわたしの「正しさ」を 
{ル ....
猫が
大丈夫ですと
鳴いている
本当は
大丈夫じゃないから
泣くのに

犬が
わからないと
吠えている
本当は
わからないことは
何もないのに

みんないつか
子供 ....
もう今日終わるのか

今日が終わって6時間後くらいに明日が来るのか
今日と明日の間のその時間に名前はあるのか
その時間を太郎と名づけるのか

名づけた太郎を呼ぶ声があるとして
太郎は ....
「第一話・名もない色」と書いてみた。二年と五日前の扉絵


漁火というたましいに導かれ浴衣のうさぎ逃がすわだつみ


王冠を貝に譲ったソーダ水だまりこんでた午後がいとしい


消 ....
窓の外を
旅人が通った

新しい風が
吹いたから

わたしは
窓のなか

憧れと
少しの妬みで
彼を
見送る

さまよい続ける
旅人は
どこか颯爽として


窓の ....
多くが壊れ
ひとつ残り
うつろいを生み
栄えさまよう


曇の数だけ夜があり
ひとつひとつの雨のたもと
光は布にひらかれて
足跡のない歩みを照らす


背の花ふ ....
サングラスをかけた 
全盲のおじさんが 
若者のリュックにつかまり 
地下道に入っていった 

ポケットに手を入れて 
道に佇むぼくの 
目線の先に遠のいてゆく 
ふたりの背中 

 ....
アリははたらき者だって
みんな思ってるのかな
たぶんサボってるやつ、いると思うよ
えさをさがして歩いてるときに
まよったふりして
石のかげで休んでたり
けびょうつかって
すのなかでまる一 ....
まわりが
笑う
わたしは
なにが可笑しいのか
よく
わからない

まわりが
歌う
わたしは
メロディがつかめない
まわりが
傷つく
わたしのことばに

わたしは
じぶん ....
私はベルトコンベアーに乗っていた

高い天井が見える
顔を持ち上げ
ベルトコンベアーの動く先を見ると
何台もの大きな機械が一列に並んでいる

私はなす術も無く
巨大な芋虫に飲み込まれて ....
眠りをすり抜けた昨日の喪失は
ぱらり、
白いお皿への林檎と一緒に
落下して
静止する





ぱらり、ぱら、ぱら、手の平から
白いお皿へと、剥いて ....
記憶を閉じ込め
机の上
ペン先を生活が覆い
口を滑らかにしても
なんのために流れているのだろうね
飲むためでも見せるためでもないなら
なぜあんなにも叫んでいて
しばしば痛みを伴うのか
 ....
           080310






気短な機関車が
羽目を外し
下り坂でスピードを上げる
これ以上スピードを出したら
つながれた後部の貨車が
脱線てんぷくしてしま ....
歌詞を忘れても歌える歌
力のない私に吹き込まれる
命の息吹

口をついてでる言葉がない時
諦めた いいわけばかりが
心地よい

でもそればかりを唱える事を許さない
新たな思いはどこか ....
ふゆがきた


からだがさむいとき

でんきすとーぶが
あたためてくれる


こころがさむいとき

あたためてくれる
すとーぶ
うってませんか

そうですか
うってない ....
薬で眠る
あなたの一日は
たぶん
誰とも違う一日

ときどき
あなたは目を覚まし
ありもしない
歴史を説いて

目が合うと
もういい、とか
すまんのう、とか

もう
語り ....
木々が踊りをとめて黙していた

夜が青かった

外灯が規則ただしい涙のようだった

リズム&ブルースの

ゲゲゲの鬼太郎みたいな旋律

信号に停止するテールランプが

この世の ....
おもいでの形見
私にとってこれは
変わらないことのひとつ
ここには風は吹いてこないけれど
ほがらかなひだまりがぽうっとしている

いつまでも
微笑する宇宙のふちで。
私の子午線 ....
   名前を付ければ


   便利になる代わりに


   距離が生まれる






   一目瞭然


   そんな嘘の言葉が
 ....
さみしかったんだ
ほとんど狼みたいに毛羽立った孤独を
ずっと人の死角にかくして



宇宙に旅立ったアホウドリの飛行士の話。
最近、ようやくこの星に戻ってきた彼の話によると、
宇宙の中 ....
それから僕は、冷たい生き物に触れるために
僅かな夜を過ごす
山間の人々は自分達の歌を愛している
その歌を聞きながら一枚の毛布に包まって
パンを小さく千切って食べる
滲む群青に少しずつ泣きなが ....
目が覚めると
あたりは墨汁をぶちまけたようで
青はかすかな光を投げていた
体がとてつもなく重い
重力の法則でも変わったのか
それにこの気だるさ
身体の隅々まで
毛の一本一本にまで染み付い ....
タバコから出るひと筋のけむり
換気扇に引き寄せられ ゆらゆらと昇っていく

タバコから出るひと筋のけむり
線香の煙りのように ゆらゆらと昇っていく

タバコから出るひと筋のけむり
疲れた ....
挨拶は「今晩は。」
説明のつかない虚ろな景色を背にして二人は遊ぶ
逆回転のカタツムリの殻ばかり集めるコレクター
「薄紫の笑顔が特徴的です」
君が見る夢はいつも捩れて歪んでる

し ....
 いつか見て見たことは無いと思っていたらしい夢

君は原色オランウータン
君でさえそう思うだろ
それは事実なんだ

けれどもぼくより
少なくとも ぼくより
楽しいだろ
そうだろ  ....
ガムを噛むと
口が広くなる
舌に野原が広がり
歯がぶつかり合う森
呼吸が定期的に吹き荒び
茎は湿っている
血の気が引いたように
青く暗く奥へと続く
洞窟の入り口で
茎は湿っている
 ....
餅月兎さんのおすすめリスト(204)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
思春季- 本木はじ ...短歌2208-4-5
キス・キス・キス- 紅林短歌308-4-4
逆兎- あすくれ ...自由詩4*08-3-29
春の夜に- 吉岡ペペ ...自由詩608-3-18
「_鏡_」_- 服部 剛自由詩3*08-3-18
大人びた動物- 小川 葉自由詩308-3-18
仮名「太郎」- tibet自由詩2*08-3-18
【短歌祭参加作品】__ラスト・フェリー- Rin.短歌1508-3-18
窓の外を旅人が通った- 風音携帯写真+ ...6*08-3-18
夜と布- 木立 悟自由詩408-3-17
少女のうた_- 服部 剛自由詩308-3-17
はたらき者- ここ自由詩8*08-3-16
だんだんひとりになっていく- ふぁんバ ...自由詩7*08-3-13
エコ人間- ここ自由詩3*08-3-12
本当の林檎- A道化自由詩808-3-11
引力- 佐々木妖 ...自由詩11*08-3-10
Re:- あおば自由詩4*08-3-10
世のなかへ- 砂木自由詩8*08-3-9
心の季節- ここ自由詩6*08-3-9
桜の街- umineko自由詩26*08-3-9
アラーム- 吉岡ペペ ...自由詩708-3-8
鎮魂歌- こしごえ自由詩15*08-3-8
【_名など要らない_】- 豊嶋祐匠自由詩4*08-3-8
プール- チグトセ自由詩14*08-3-8
小詩集_朝と夜- 嘉村奈緒自由詩708-3-4
昼寝- fomalhaut自由詩108-3-1
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青い満月- よしおか ...自由詩5*08-2-25
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