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赤いマジックで
なまえを書く
書いても書いても
なまえは「名前」にならない
それどころか
書くほどにぶれて
水面をおよぐ魚の尾になって
ぴしゃり
血をはねる
はねら ....
海底に網を下ろして
引っ張りあげながら
己の魂をコントロールする。
海が顔を変える。
荒くなる水面。



あなたのなかで
裸になりたい。
リズムになって
 ....
きのうとあすが
なわとびをする
たった一つの錠剤が
スプーンでかきまぜた珈琲になって
前頭葉を支配する
誰も気づかない
この脳が砂を掴んで
やわらかなくにを潰そうと
黄 ....
無価値だと思っていた自分が、
酷く重い、
みえないものを
背負っていると気がついた。
それでも両足は、
シャベルカーが崩している廃墟の砂漠で
呆然と立ち尽くしているだけ。  ....
橙の蛍光灯にてらされて、
膨れ上がった球体は熱く、
床に落ちていた
縫い針で、
ぷちり刺してみる。
球体が弾けて、
鼠色の煙から、
たくさんの色とりどりの球体が、
 ....
じかんがないから、
時間を減らす。
くちにできないから、
乳首をしゃぶってみる。
こえにならないから、
耳をふさいでみる。
めにみえないから
視界を凝らしてみる。
 ....
真冬のリビングに
玉葱の皮がひらり
落ちている。
昨夜、
母親が手探りで
カレーかポトフーを
つくろうとしたときに
すり抜けたのだろう。



浴室で、
 ....
冬の蛹が、
春になると、
蝶になって夏に舞う。

心のなかは、
なにもなくなって
風が吹き抜ける。
それでも白いワンピースは
新たなる期待を孕む

生まれては ....
ふと、
目を止めたことはないだろうか
混んだ電車のなかで
誰かの鞄から覗く蠢く目を
ふと、
 ....
かきけされたものを
かきけしていく
はぎとられた爪が
残した影は
えぐりとられた
月の皮膚
窓にうつるその
 ....
むしられた羽根が
散らばる四畳半は
着古した洋服の匂いが漂う
何週間も閉じられたままの
ノートパソコンは
化石になって  ....
今日からぼくなしで
生きてごらん。
あなたはわたしを川に放流した
わたしは嵐に遇いながら
必死に波にのったわ
満月の夜は切なくて ....
ひとつの連鎖が
もうひとつの連鎖を呼ぶ
連鎖が動く
右か左か
正か負か
負の方向に向かえば  ....
住宅街の軒に
寒椿の気配がする
終わりを告げる百日紅
色を変える準備を
始める銀杏
キョウチクトウは空高く  ....
閉じられた扉は
開かれることはないが
閉じた隙間から
射し込む光を頼りに
社会をみている。
薬物に手を染めたミュージシャンや、
同級生を殺めた女子高生や
ありもしない奇 ....
死んでいる系のぼくらは
テレビを見ない
酒を飲まない
声を出さない
夏なのに
長袖のジャンパーを着ている
手にはいつも、
iPhoneを持って。
スライドする指だけ ....
胸に手をあてる。
指がゆっくりと心臓に近づく。
きいたことのない、
初老の声が響く

(自身の内へ
精神の内へ入りなさい
そこに、
求めているものが
必ずあります ....
誰も知らない何かが
このなかに住んでいて
すやすやとチューブから
トマトを吸い込んでいる。

無性 ....
シェーキを押しつぶす指圧が
この喉にせまる
(ころしてやる、ころしてやる)

魔女の喘ぎ声が
携帯電話をへし折ろうとする。  ....
地球上に一つしかない
と言われる石を持っている
それをわたしは
手のひらの可愛い琥珀に贈りたくて
釦を押す。  ....
赤くはれあがっていく
この諸手が欲しがるものは、
べっとり熱い熱
弾力の赤い海にのせて弄んで
流し込む遠い川。

くだってくだって
流れていくと
聴こえてくるのは
 ....
携帯メールの送り先が
特定の3つに変わった。
欠けていった鉛筆たちは
ころころ
机から床に転げ落ちて
旅をはじめた。



交わらない
平行線も
やがて海 ....
爪の伸びた人差し指で
ぐりぐり
肉の孔を掘る
肉の孔に
滴る体液をこぼす

肉のあなから
何かが生えてくる
草のような、
毛のような何か。
何かは形になって  ....
誰にも見られたくないものを
何故、あなたは見ようとするのか
誰にも言われたくないことを
何故、あなたは言おうとするのか
誰にも感じられないことを
何故、あなたは感じようとするのか  ....
『平行線』     


とおくで
銃声が泣く
この手と
隣り合った君の手は
こんなに近くにあるのに
ものすごく遠い
銃声が響きわたる
この街の片隅の
四角い空は ....
『鋏』


月が、
夜に噛まれる。
欠けていく姿は
溶けて海となった
残り少ない流氷
その上に、
この足は立つ
諸手は木の柱に括られて
身動きができない。
足 ....
書けない、書けない、書けない、書けない、
ばらばら
と紙くずばかりが
おちてくる
山と積まれた本のなかから
自分の胸を引っ掻く
キイワアドを探しても
君のいない時間は
 ....
ふたしかさ。
たしかなふたしかさを持つ
それが彼のこころ。

みえるようで
みえない。
いつも家族が集まる夕飯時に
そっと背中を通って
硝子窓を覗く
それが彼の部屋  ....
しをかんがえる。
詩をかんがえる。
死をかんがえる。

詩は、
死の鏡
人は死ぬ瞬間に
必ずひとつの詩を残す



ぽとん、
グラスのなかの
水に赤い汁 ....
プラットホームの蛍光灯を
なぞりながら
おりてくる
ぬくもりをもった
夜の闇。
夜の市ヶ谷駅の
下には釣り堀があって
人々はうなだれながら
みたこともない
翼の生え ....
殿上 童さんのあおい満月さんおすすめリスト(164)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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ハロウィン- あおい満 ...自由詩614-10-22
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