あおい満月


冬の蛹が、
春になると、
蝶になって夏に舞う。

心のなかは、
なにもなくなって
風が吹き抜ける。
それでも白いワンピースは
新たなる期待を孕む

生まれては消え、
生まれては消え、
連鎖が指に止まる日はいつなのだろうか。

噛みきった爪の痕が
嘘みたいだ。
擦りきれた旗が
こちらを見ている。
五つの光の声を発しながら、
真冬の火のなかで
祈りにもえている。



自由詩Copyright あおい満月 2015-02-01 14:25:31
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