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誰もいない
鳥の声もせず
花粉ばかりが熟れて

待ちわびるのは
ただ明日
ふいにまた一羽の鳥が飛び立ちて
    束の間の夢心をよぎる


街角でつがいの鳥の歌を聞く
    アナタナシデハ/アナタナシデモ


啼くな鳥涙ながすなうつむくな
    唇かん ....
高い塔がある
空を突き抜け街を{ルビ睥睨=へいげい}するように
その塔はそそり立っている
塔には一人の姫が住んでいた
囚われているのではない
自ら閉じこもっているのだ
目も耳も口も絹糸で縫 ....
押入に夕闇はつと隠れてる
    「もういいかい」と「まあだだよ」とで


庭先にブランコだけがゆれていて
    昼のサイレン明日はとおく


陽のひかり障子にさせば心痛み
    ....
霧の朝僕は
白い虚しさにまかれる
あるいは
あるかなきかの徒労に
世界は音もなく沈んで
僕一人を孤立させる部屋
あの夏の日
彼女が湖水に指をすべらし
その音のない{ルビ水面=みなも}を ....
もも うさぎさんの石瀬琳々さんおすすめリスト(5)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
杉林- 石瀬琳々自由詩9*07-1-26
五羽の鳥- 石瀬琳々短歌20*07-1-12
鳥籠あるいは高い塔- 石瀬琳々自由詩19*06-11-28
押入の夕闇- 石瀬琳々短歌17*06-11-24
霧の朝僕は- 石瀬琳々自由詩12*06-11-2

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