すべてのおすすめ
そこのけ、そこのけ
彼女が通る
男前のあんたらも
富を振りまく殿方も
国を動かす権力者も
彼女の前に道をお作り
一人いれば可憐の花
二人そろえば羨望の眼差し、道が空 ....
ラリアットをまともに喰らい
体ごと地面に叩き落とされた
追い討ちの腕拉ぎ十字固め
骨が軋む音が聞こえる
ギブアップ?まだまだ
タップアウトはしない
9カウントで粘り続け ....
遠い視線につらぬかれた夢のゆらぎに
ことりのさえずるこもれ日がそよぐ
おおきなまなこの
星夜のような瞳が
瞬きはせずに
宙をみつめている
しろい肌には
翼がしずかに舞いおりていた
....
いつだって君はそうなんだ
本当は塩ラーメンが食べたいくせに
なんでもいいよと答えてみせる
そのくせ
味噌ラーメンを食べたあと
必ずこう言うんだ
塩ラーメンが食べたかったのに
アイ ....
彼は世界を作った
新しい世界を作る前の日に
彼から久しぶりに連絡があった
元気かい
久方振りだね
今度新しい世界を作ろうと思うんだ
そうかい
世界を ....
世界が終わる日に出会った人は
世界が終わる日に生まれた人だった
残念だけど君は今日一日しか生きられないよ
知ってるさ
彼は答える
一日ありゃ十分さ
世界なんて ....
『ヨーイドンッ!』
した瞬間に全力でこける。
全力出した結果なので正解。
でも後ろの人に後頭部を踏まれたので不正解。
『グチョッ!』
新品の靴で吐き捨てられたガムを踏む。
他の誰かが踏 ....
ペニーロイヤルティー
が
上手く和訳出来ない
ミルク
を
もう少し増やして
リアルソサイエティ
に
上手く調和出来ない
シュガー
を
もう少し減らして
ハート型のペンダント
....
こわいのです
この果てしない草の海が
どこまで行っても地平線しか見えて来ない
この世界が私はこわいのです
風がびょうびょうと吹き荒れる草原のただなかで
私はひとり立ちすくんでいます
絡 ....
お前みたいにようできた妹を持つ秘訣はな
兄ちゃんみたいな駄目な兄貴を持つことや
何やってもあかん
お父ちゃん、お母ちゃんに
心配ばっかりかけよる
こんな駄目な兄ちゃん見てる ....
夢よりも一歩、現実に近かったから
振り返ることはたやすかったはずなのに
もうお風呂にはいった?
という彼の、決して難しくもない問いに
眠りに引き込まれるにまかせて
わたし、答 ....
チャーリーブラウンは後退なんかしない
あの頃に踏みとどまっているだけ
英語の勉強になるならと
無理して読んでみたけれど
やっぱし後退なんてしてくれなかった
それがリアルってやつ
細い線で描 ....
みなさんどうしてそんな顔してるんですかと
もう猫も言わない
電車はいくつもの死体を引きずって走る
国民みんなにワライダケを月一回配給すればいい
ついでにあんこにくるんで北朝 ....
「ブルーハーツの”ひとにやさしく”って曲いいぜ!」
とロックを聴かない友達の耳にイヤホンを突っ込んで
無理矢理聞かせてみたら
「この歌はいいけどお前は全然ひとにやさしくない」
と言われた
あ ....
憂い顔の蝶が舞う
襖に描かれた青、赤、緑
添い手を離せば
連れて行ってしまわれる
あちら
こちら
ひらり
舞う蝶
停まり葉は枯れ落ち
夜雨(よさめ)に羽根が ....
夏の僕らに
色をつけるなら、たぶん
それは透けてゆく、ライトブルー
てのひらに載せた水を打ち上げると
はじける あなたの 歓喜、にも似た
飛沫が 止められない光を集めて
虹を降 ....
今夜は 君の部屋にあがれないんだ
意気地がないワケじゃないんだ
今夜は 君の部屋にあがれないんだ
君が嫌いなワケじゃないんだ
靴下に穴が開いていて 靴を脱げない
ただ 今日は靴下に穴 ....
あやおかしな男とはいるもので
月水金になりゃ
どっかに行っちまう野郎がおりまして
火木、土日は
わたしの寝床で
愛を囁くんですが
他日は何処へか行くんですよ
ある日 ....
月 :「私は絶えてしまったのです。もう貴方の光も受け止められません。」
太陽:「私の光が強すぎたのだ。貴女を憐憫の炎で焼き尽くしてしまった・・・。」
月 :「そんなこと仰らないで。幾年を経た私 ....
雨の放課後
帰宅途中で
オート三輪に会う
サイドバルブエンジンの
オイルシールが破れたのか
オイルが浸みだして
垂れて
車の下に虹を作っている
オート三輪車の凸凹道の水溜ま ....
真夜中の鳥が鳴く薄汚れた館で
誰かが歌を歌っている
それは私を{ルビ誘=いざな}うような
甘く悲しい声
その声に導かれるまま扉を開くと
どこまでも深い青が広がっていた
闇夜は海のように ....
ポエムを殺す為に僕等は生まれて来たのだ
街は平和なふりをしているけれど
見捨てられた裏通りから
ギラギラした眼つきで見張ってるんだ
言葉はいつだって駄目なものだけど
それをもっと駄目にす ....
幸せは、
と書きはじめようとして
私はそこで言葉に詰まって開き直る
敢えて語るほどのこともない 私は幸せである
自分の心が決める
とは誰が言った言葉だったか
それはなんだか
壁にかか ....
天井から降りてくる輝きは
いささか砂糖のように
甘くまろやかというべきか
幾重もの光と
何層にも重なり合い
反射し
刻を遅らせる魔法を僕にかけ
静寂の中に たおやかで
かつ 控えめ ....
喫茶店の中は
小さなロッジを思わせた
ランプの橙色の明かりは
それでもやはり薄暗くて
カウンター席の後ろでは
まだしまわれていないストーブ
季節に似合わなくても
この店には似合ってい ....
どっかが
欠けている気がするんだ
物とかそういうものじゃない
何かが足らないんだ
欠乏しているんだ
咀嚼によって
「それ」は、果たして僕の一部になりえるのか
....
珍しく田舎から餅が届いたので。
食欲は無かったが食べないのも申し訳ないから。
焼餅にでもしようと箱から三つばかし取り出し。
オーブントースターに並べて焼いたみた。
すると餅の入ったダンボール箱 ....
ハンドルを握る君の横
喋らずに僕は目を瞑ってた
ラジオのボリュームを少しあげて
懐かしい歌に耳を傾けてた
きれいなメロディ 啜り泣くギター きっと君の知らない歌
あの子も好き ....
春めくのか夜になると
もぞもぞするもの
それは
あなたのつくしんぼう
今夜のわたしは疲れているのに
背中を向けた闇のなかで
何かを探し蠢いている
辛抱が足らないから
貧乏なのか
芯棒 ....
あぁ 去年は違ったよ
寒くてもじっと黙ってたよ
嫌でも眉すら動かさなかった
泣きたい時は風呂に入った
あぁ 確かに半年前はもっと
格好良かったよ僕は だって
カッコつけてたからね ....
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