すべてのおすすめ
光が流されて行く
風にあおられて
時間が溶けて行く
あなたの瞳の中に
風が太鼓をたたく
よく晴れた青い空
こんな日は何か
素敵なことが起こりそうだわ
坂道を駆け上り
海が見え ....
失くしながら覚えた言葉。足りな
いものを補いながら繋いだ寂しさ
だから、朧、月夜には下る舟の切
なさがあって、どうしようもなく
なる。あなたの夜は越えますか。
....
ぼぼ
ぼぼってなんだか
可愛らしい
でも
ちょっと恥ずかしいことば
りんご
秋は実りの季節だね
りんご
とか
いい感じ
りんご
って禁断の果実
アダ ....
日常の規則正しい生活や
心が乱れて疲れてしまった時
詩の泉を求めて
旅に出る
詩の泉は
混沌と湧き出てくる詩の言葉を
両手ですくって心に流せば
心の渇きを潤わせ
明日への希望となる ....
今宵十五夜の月を
楽しみにしておりましたのに
朝から硝子窓を濡らす雨は
一向に止む気配を見せません
花器に
手折った数本の芒と一枝の萩を
無造作に入れ
恨めしげに外を眺めており ....
人は生まれた時に
自分の地図を渡される
自分を見失った時に
確かめるために
自分が進むべき道を選ぶ時に
その地図を見るために
誰もが一枚ずつ渡される
そこには宝の場所も記されてい ....
また会いましょう)
その黒髪の薫りは
つげの櫛に波立つ海原であった
その深海にひそむつめたさのかたちに
ささえられている波が
{ルビ風色=ふうしょく}の移行を生んでいた
静まったか ....
秋の海が寂しいのは
歩んできた人生
友と過ごした灼けるような喧騒も
土用波に掠られて
何事も無かったように
空を舞う海鳥
打ち寄せられた流木は
海鳴りの向う岸へ
置いてきた魂の重さだけ ....
しんと静まる部屋の片隅
迷い込んだ虫の声
リリリと鳴くは鈴虫か
秋の気配が深まりつ
冷気が足先に絡まって
空を切る目に
眠気はちっとも訪れない
天上を柵に見立てて
ひつじを数え ....
昨日の仕事を終えた帰りのバスで
( 毎日々々同じことの繰り返しだなぁ・・・
と心に{ルビ呟=つぶや}きながら疲れてうたた寝していた
今は亡き・好きな作家のE先生が
ぼんやり現れ
....
微かに薄い雲の
漂う空が秋になっていたので
できるだけいっぱいに
四角に切り抜いて
箱の一面に貼り付けて
森へ行こう
こおろぎが鳴く
葉の色が秋になっていたので
できるだけいっぱい ....
まめクジラの水槽には
売約済みの札が貼られていた
まだ幼いのか
さざ波を飲み込んだり
小さな噴水をあげては
くるくる浮き沈み
はしゃいでいる
こっそり水槽に指を垂らすと
あたたかい ....
朝焼けのプラットホームで
始発の列車を待つ間
陽炎の向こうに
見知らぬ土地の幻を見た
二人をはばむ世界から
飛び出した鳥たちは
今ここから飛び立って行く
自由な巣を求めて
....
思わず声にしてしまった
ことばよりも
言い出せなかった
ことばの
内に秘められた真実
レンガを幾つも積み重ね
ひとは誰でも
その真実をこころに閉ざしてしまう
日々の暮らしと
日々の思 ....
わたしの中に棲む猫は
夜の闇のように黒い
{ルビ天鵞絨=ビロード}の艶やかな毛皮をもっている
そして
悩ましい緑の目をしている
人に媚びたりしない
いつも物陰から{ルビ窺=うかが}うように ....
プラスティックケースの上に
並んでる、ふたつのせっけん
小さいほうが、お婆さん
大きいほうが、息子さん
「 生まれた時は逆だったのに
わたしに向かってハイハイしてた ....
世界のかたちを考える。
世界のシクミをかんがえて
ネコノココネコノコノコと
カタクチイワシを追い求め
ワレタイロシタガケップチ
月夜の仔猫は行き止まる。
打ち砕け!
壊れた色 ....
竹筒の側面の穴に生けた
{ルビ秋明菊=しゅうめいぎく}の白い花々
境内に奏でられる{ルビ雨唄=あまうた}に耳をすまし
そっと{ルビ頭=こうべ}を垂れている
{ルビ些細=ささい}なこと ....
(言葉は知っていた)
朝の光をみて、未来を信じた。
沈む夕日を見て、思い出に浸った。
あの子の涙を思いだしては、悲しさを感じた。
街行く女をみては、男を感じた。
....
外は雨
暗闇を縛り付ける
窓を閉めて
鍵をかけて
眼鏡をかけて
解放
生き物の真似
目玉効果
ノルマは10匹
かわいそうな自分を助ける
話を作る
ゲームオーバー
理解する
....
子どもだったあの頃
放課後みんなと遊んでた
空が赤くなる頃
もう帰らなくちゃと
誰かが言い始め
その日が終わるものだった
一人で家に向かうその道で
夕焼けがやたらとまぶしかったけど
....
秋の深むる道すがら
吹かれ漂ふ紅葉葉の
{ルビ言=こと}に出づとはあらずとも
心鎮むる文となる
風の流るる草の野に
そよめそよめく{ルビ薄穂=すすきほ}の
波を立つとはあらずとも
心 ....
僕は生きている
その事自体が罪なのか
道造は二十四歳で逝った
中也は三十歳で逝った
祐三も同い歳で逝ってしまったよ
だのに
僕は未だに生きている
罪の上塗り
恥の掻き捨て
僕が愛し損 ....
いつもよりも少しだけ
人の話に耳を傾けてみたら
少しだけ
人の温もりを
知るようになりました
いつもよりも少しだけ
花を見つめていたら
少しだけ
永遠というものを
考えるようにな ....
秋の絵を描こうと思って
外に出たら
筆を忘れたことに気がついた
これでは紅葉が描けない
真っ赤な葉の中にも
黄色があることを
描きたかったのだけれども
秋の心情を書こうと思って
シ ....
胸の奥の底のある
ムズムズの原因のばい菌は
苦いクスリで押し込んだ
ちっちゃな天体望遠鏡をのぞき込んで
かすかに見える星達に意味無く涙をながした
黒く揺れるブラックコーヒ ....
ある季節の終りに
風鈴が
まぶしくゆれていた
わたしは 風へ帰れるだろうか
いつの日か
空で回旋する球形の庭園に
立ちよることが出来るのか
ゆれることと立ち尽すこと
そして、歩いた ....
「パリーへ二人で行こう」
あの頃は佐伯祐三に焦がれていて
寝物語に囁いた僕の言葉を
君は黙って受けとめてくれた
僕に離婚歴があることを
君は問わないでいてくれた
僕が夢見たパリーの空は
....
昨日が朝になりたがる日
どうにも眠れない嘘がある
まだ、一つひとつを上手く運べない君は
回りくどい道程でもって
明日の夕暮れになりたがる
前へ、前へと変容する君たちがいる
秋空がいつの間に ....
遠い昔の{ルビ故郷=ふるさと}で
おちんちん出して川を泳いだ子供の頃を
懐かしそうに語るO{ルビ爺=じい}さん
空の上からそっと見守る
若き日に天に召されたO爺さんの奥さん
....
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