69、幸せ 【しあわせ】
雨宮 之人

幸せは、
と書きはじめようとして
私はそこで言葉に詰まって開き直る
敢えて語るほどのこともない 私は幸せである

自分の心が決める
とは誰が言った言葉だったか
それはなんだか
壁にかかっているイメージがあるのだが

ともかくも私は幸せである
もてあます生命を満たしたこの身体でいることが
国道の路肩でくたばっても、まぁそれはそれで

やがて訪れる明日が幸せと
拳銃の銃口を口の中に突っ込まれても言い放っていたい
私が消えたところで 幸せは常に人に寄り添う


自由詩 69、幸せ 【しあわせ】 Copyright 雨宮 之人 2007-01-21 01:40:27
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