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ミルクが欲しい1歳は
男が欲しい21歳に
あっけなく捨て去られる

新しいゲームソフトが欲しい12歳が
プラダが欲しい32歳の
財布から金を抜き取る

夢が欲しい33歳は
安定が欲し ....
とかげのしっぽ
途切れたしっぽ
さらに細かくして
きれいに並べた
つながらない先端
二番目、三番目
つながらない
動かなくなって
それは死んでもいなくて
近づいた胴 ....
エミリー
あなたと最初に出会ったのは羊水の中
あなたは何も言わず
私を蹴って押し出してくれました
あなたはそれっきりそのままで
難産だったと語る母にあなたのことを訊いてみたのです ....
卵、みせかけのベニヤの殻をぺりっと突き抜けた
明るい中から暗い夜へうなだれぶち込められたどろりの光を
そのまばゆさの産物がひとつひとつ小さなゼリー状で次々と分裂し
粒が粉になり地球上に拡散しまた ....
カラカラと音をたて壊れ行くこの身は
元々わたしでは無い抜け殻のようで
幼い頃に捨てた
黒い目の取れた熊の縫ぐるみのようでもあった

無邪気な残虐さが熊の口を針と糸とで縫い上げた時の様に
わ ....
おほかたの宗教は死んだ

{ルビ歌人=うたびと}よ
{ルビ詠=うた}え
たからかに 
その美しき つぐなひを


聖よ

青き天幕の下に眠る
聖たちよ

その浄きこころに 憂 ....
産まれ出ずるは 孤独な{ルビ鬨=とき}の声
育みくれた母胎との刹那の訣別
{ルビ嬰児=みどりご}は 「いやぁぁぁ いやぁぁぁ」
と泣くのだよ 
この世に初めてのとても小さな泪を見せて
嬰児は ....
夏の季節は
足早に過ぎて
けらけら笑う人々の
箪笥の肥やしになった
蝉は腐って
秋の落ち葉と同じ色で
どうにかして
ごろごろ転がって
冬の寒さで目を覚した
気が付くと白で
椿色の唇 ....
 なるべくしてなる
 なすがままに狂い
 ありのままに叫ぶ

すべては自然の旋律
調べにのった言葉は
 うたかたの日々を
 歌い狂い
 踊り狂う
 風はその姿をゆらす ....
今ならなれる

素直な気持ちに

自分を取り巻く人たちへ

嫉妬、引け目、羨望を

すべて無くした気持ちに

今ならなれる
あかいはなが
とびちらして
なんかつぶれて
さらしていたら
あかくて
とてもきれいだと
おもっていたら
においがきつすぎて
みんななんでか
みやしない
あかいはなみたい
みちでさ ....
僕はあさましくない
誰も笑わない
深い水の底l
ここは静かな
夜の闇
三日月に誘われた
絡みつくもの
僕は笑わない
何もあさましくない
全てはもう
永遠になっていた
魂が慟哭する ....
カタカナデ

ブンヲカイテミマシタ

ナンカ

ニホンデノセイカツヲ

オモイダシマシタ

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