itre
ねなぎ

僕はあさましくない
誰も笑わない
深い水の底l
ここは静かな
夜の闇
三日月に誘われた
絡みつくもの
僕は笑わない
何もあさましくない
全てはもう
永遠になっていた
魂が慟哭する
軋むのは骨か
それとも神経か
誰も笑わない
独り身を抱えよう
ここは底なのだ
全てが沈む
音さえ無い
幻惑は全てを
黙らせている
封じられた時の
捌け口としての断罪は
信じるものさえ失った
狂いの文化
犠牲者とは
誰が言うのだろう
誰もあさましくない
僕は笑わない
彼岸の答えを
誰も笑えない
もう独り
身を抱えよう
三日月に眠る
魂のように
僕はあさましくない



自由詩 itre Copyright ねなぎ 2003-08-10 15:45:52
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