すべてのものが
あたたかい涙を流すのは
いとしいとき

いとしくて
だれかを抱きしめたくなるとき


天も
だれかがいとしくて
抱きしめたくて
泣いた
晴れの日に泣いた

 ....
はるか太古の時を知る粒子たちが
わたしというヒトを構成する
きまぐれな偶然の重なりが
悠久の時の流れの中にわたしが存在することを許した

ほんの100年間だけ


自分で自分を造り ....
君にまかせて 風は吹くよ
ままに まに まに
ここに にここに
おいてけぼり なの でも
ままに まに まに

ふくよ




*



ときおり 吹く風はまかせまかせ  ....
では ここで分岐
右 or 左?

わたしは分厚いコートを着ていて
それは寒いからじゃない
かすり傷だって負いたくないから

物事は余裕を持って
でしょ
勿論!

その質問には
 ....
「迷っていたけれど
そういうふうに
生きていく事にしました」

密やかな決意を
胸の中で繰り返し
そこへ行き着いた
あなたの思いに対し

親指は言葉を探せなくて
携帯電話を閉じまし ....
ねむたくて ねむたくて
ほんのちょっとだけって
目をとじたら

夜のくぼみに
ポチャンと落ちてしまった

うす目をあけて まわりを見たら
そこはとろんとした 夜がみちていて
ぼくは ....
町をのぞけば 花のよな
空をあおげば 星のよな
きれいなものが溢れてる

だけど私はつまないし
だけど私は拾わない

そんなにたくさん持ってても
ちゃんとお手入れ出来ないし
歌も聴か ....
幹線道路を渡ったら
もうペダルを踏まなくても
なだらかに坂を滑り
海に向かう

港町で生まれて
港町で暮らしている

潮風で錆びた自転車のホイール
刻んだ文字
いつかは消える 其れ ....
からだがあって

こころがあって

たましいがあって

ここに


となりあって

ふれあって

かさなって

いつも


さいしょは

しらない


さ ....
夜の湖の上を艶やかなカラスが舞っている

目が覚めると 
今年はじめて秋の空を見た
青く澄みわたる空の果てを探っていても
見えるはずもなく
疲れ果てて しくしくと泣いた

夏の終わりに ....
綺麗ですね



やっぱり

何度見ても

綺麗ですね










好きですよ…?










夕陽を見て呟くように

あなたに対して


そう

言えたら

いいんですけど

ねぇ ....
縦の譜面に奏でられて
しゅ〜る こっとん こと こっとん

太陽の揺らぎ 草木の葉おと
きらきら

草原の かがやき

一枚のぬうの
夕方の、くっきり輪郭がきわだった木々を見上げる。
この頃みつけた、夏の楽しみ。

きちんと呼吸して泳いでいた。木々の間。

でも、
やっぱり
暑くて暑くて 姿勢が崩れてきた。
ぼやけて ....
うだるような夏休みの夜
水を求めるように
冷凍庫から氷をとり
口に入れる

がりがり
噛み砕いたり

飴玉のように
ゆっくり溶かしたり

氷は40度に満たない
僕の身体にすぐ溶 ....
愛なんて知らなかった
思い描いては囚われていた

親を愛していると
彼を愛していると
彼女を愛しているのにと
言い聞かせていた

それなりの愛


桜の季節に
かれは訪れて
 ....
たくさんの夢を見た

それはまるでそこが故郷のような
戦時中の異国であったり

今はもういない家族と一緒に
得体の知れない大きな敵と戦ったり

全てを飲み込む水が押し寄せる街の中で
 ....
素足に若草
浅く緑の
木々は萌え
目眩するほどに
花曇りの日なら
なおのこと
生まれたてのそれらは
やわらかに躍る

耳に愛しい鳥の名を
春になるたび
あなたに訊ね
匂い淡しい ....
さみしいものが
さみしいものと
こすれあう
すると なぜか
うみは ひろがる
なみは ひくいまま

たよりなさげな
しっぽでも 
つなご

ひねりだしたって
しょっぱい ....
陽だまり

長い 長い眠りから まだ 覚めていないような
ここちを指の先で触れてみた ふかふか お布団のようだった。
ふわふわ そっと っと 。.

あと少し まだ 眠たい.。 そんな風 ....
こっそりと
ゆびわをかじると きいん とする
ぽっかりと
ちいさなあなのあいた夜

空の一部を
せろはんてーぷのぎざぎざで
ひかりのかたちに
切り抜く


わたしのへやで
ちか ....
水を得た魚は、いきいきと、そのまま
大きな指につままれて
ひょいと知らない国に
たたされてしまった

ような
そんなふうな



まもってるっていうけど
あたしひとりだよ
 ....
   {引用=ケンタウルスの夜に


ケンタウルスの夜に
星屑を降らせよ

砂糖菓子のように甘くかたまって
壮大な橋をつくれ

研ぎ澄まされた露を舐めて
硝子の角を指先に絡ませて
 ....
金の太陽に恋する



桃色の指飾りつけた

指を開いて

自分の染まる顔を

隠そうとするのね

そうそれは

まるで

あたし
花のあいだで
ゆれている、そらの
うすくひかる すずの音に
目を閉じずに

さよなら は言えず
いちばんかんたんな発音で
ゆびのてっぺんを空に向け
開いたままで

ふいに
 ....
揚々昇り立つ煙り 山より下るは
吐く息の ちぎれるも 薄れ
野に流るる かぎろい 四季の はじまり

卯月

甘い 春の来


*

そろり そろりと やって来たのは 糖蜜の ....
好物のベーコンチーズサンドに
下がる目尻
垂れたお腹

脆いんだろうか?

珈琲を啜っては新聞を捲る
秀でた額
背広を羽織り玄関から飛びだしていった
7年目の朝

いや、硬いかも ....
マフラーをとった3日後
ニット帽を脱いだ

うららかな陽射し
左腕にコートの重み

リビングルームの窓が
ぴかぴかになる

カフェのトイレにて
こっそり脱いだババシャツ

自転 ....
いくつもの読点で、あなたを区切って
体内へと運ぶ


元のカタチを、思いだすこともできないくらいに
細切れに、咀嚼していく
小指の爪から、過日の砂が落ちて
潮の匂いがした


 ....
いまは
忘れたい
記憶

きのう見た
きみの胸の中を吹いていた
風が

きょうは
わたしの中を通り過ぎて
行った

折れてしまった膝を
触ってみたり 摩ってみたり
も ....
ひやり 
頬にひいやり
まばたきをしたら
お日さまのこぼした泪は
空にひろがって
くりいむ色の野に
しろい花が咲いた
ぽつぽつぽつ 

鳥が落ちて
風がめくれあがり
足音がかけて ....
日朗歩野さんのおすすめリスト(1042)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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_朱いお空とトンボ玉- ましろ自由詩4*08-11-3
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- 松本 涼自由詩208-6-4
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しゃもじのあとの- ひより自由詩6+*08-3-9
うつろいの花- ましろ自由詩12*08-3-6

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