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満ち足りているのだと
わかり易い言葉に暗号をたくさん隠して
心の内を告げるその奥で
もう 今すぐに!
わたしのいない未来を
突きつけてあげたいと
恭しくその頬に指を添える

とろけそう ....
では ここで分岐
右 or 左?

わたしは分厚いコートを着ていて
それは寒いからじゃない
かすり傷だって負いたくないから

物事は余裕を持って
でしょ
勿論!

その質問には
 ....
「迷っていたけれど
そういうふうに
生きていく事にしました」

密やかな決意を
胸の中で繰り返し
そこへ行き着いた
あなたの思いに対し

親指は言葉を探せなくて
携帯電話を閉じまし ....
幹線道路を渡ったら
もうペダルを踏まなくても
なだらかに坂を滑り
海に向かう

港町で生まれて
港町で暮らしている

潮風で錆びた自転車のホイール
刻んだ文字
いつかは消える 其れ ....
うだるような夏休みの夜
水を求めるように
冷凍庫から氷をとり
口に入れる

がりがり
噛み砕いたり

飴玉のように
ゆっくり溶かしたり

氷は40度に満たない
僕の身体にすぐ溶 ....
夕立にぬれた雫で
木々が深く息をしている



この道を歩いていたら
貴方の事を想っている

貴方に名を教えた花は
今年もまた咲いている


言葉を募らせた秋も

歩み寄 ....
浴衣に片思いを忍ばせて
ぼうっと光る
夜店の明かりに吸い込まれていく

君は決して
私を待つ人でなく
私は決して
君を待ったりしないと決めていて

今思えば

それだけで
私た ....
父は昔から
美しい曲線の虜で
現代において
正しく電波を飛ばす事に貢献している

パラボラアンテナの白を
見て大きくなった私は
電波はアンテナの大きさに
比例すると信じている

言 ....
たくさん並べた小瓶でも
何故か赤い花ばかりが残った

初夏の風はゆるく
容易く記憶の鍵を解いてしまう
なだめすかすような優しさで

麦茶を半分だけ残して
閉じた瞼に 涙を挟んで留める
 ....
すごく好い風が家中を吹き抜けて

玄関のドア飾りが
「ちりりん、ちりりりん」
ひっきりなしに、綺麗な音で鳴ります

気温も例年より低めで
少し肌寒いくらい

部屋で本を読んでいると
 ....
いつか鳥取砂丘で奪われた
気怠い熱が返ってくる感じ


デラウエアの雫が
中指からぽたりと落ちて

甘やかな記憶が
砂塵のように崩れていく
それは不思議な爽やかさで


一歩踏 ....
しなだれて奥様?
いいえオキラクシングル

疲れているのは肌だけじゃない
生活空間
主にきっちん!

やさしいドラマは居間の向こうで
甘いささやきはひそひそ声

今日も眠るかしら
 ....
日朗歩野さんの藤原有絵さんおすすめリスト(12)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
狂薫- 藤原有絵自由詩610-6-10
分岐- 藤原有絵自由詩309-4-25
沈黙の質量- 藤原有絵自由詩609-1-6
海岸通り- 藤原有絵自由詩608-10-20
氷喰症- 藤原有絵自由詩608-6-22
小径の人- 藤原有絵自由詩7*06-8-22
透明花火- 藤原有絵自由詩9*06-8-4
アンテナ技師の娘- 藤原有絵自由詩7*06-7-17
麦茶を半分だけ残して- 藤原有絵自由詩9*06-7-4
スローライフ- 藤原有絵自由詩5*06-6-29
デラウエア- 藤原有絵自由詩6*06-6-21
キッチンドリンカー- 藤原有絵自由詩2*06-6-17

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