すべてのおすすめ
まどろんだまま
深く吸った息で
体中に雨が透る

窓辺においた手紙が
濡れているのは雨のせい

滲んだ青いインクの
消えかけた名前を呼んで

雨の一粒一粒が
体の中で弾ける
ソ ....
窓辺に置いた花が
枯れてしまって
悲しむわたしのもとへ
風が
山の裾野を渡り
あなたの窓を
こつんとひとつして
わたしの窓にも
こつんとひとつして
風の
通り道が出来たことを
知 ....
あの手紙を
風に託したのは
去年の秋のこと

あのとき流した
涙の理由
忘れたふりして
送った月日の重たさも
体の一部にしたけれど
それも性分なんだと
開き直れば
今、吹く風の行 ....
春は
思いがけない記憶を呼び覚ます

 フリージアの花びらが揺れていた
 恋に幼い心も揺れていた
 サヨナラの理由を
 頬伝った涙をさらう風のせいにして
 強がる笑顔で背中を見送った
 ....
指先の凍えるのも忘れ
口唇の乾くのも忘れ
午前二時は月明かり

爪先はいつしか
その方へと向かい
消えて浮かんで
また消えて
巡らす想いは
蒼白い夜の膜を
揺らしながらも
冷たさ ....
喉に閊えた言葉
 書きかけの詩を
 そのままに

それが何なのか
 くもるガラスを
 手の平で拭いた

思い出せるまで
 流れ落ちる滴が
 腕を這う

終わらない迷走
 いつ ....
五十八の石段を
数え終わる頃には
湿気を帯た冷気が
まとわりつく

空が
見え隠れする木立は
小さな欲望が
うごめきを見せるよに
さわさわ
ざわざわと
社の片隅
秘密の場所にも ....
‥アスファルトが冷たい

足の裏は今にも凍ってしまいそうで
靴の中で指先を丸まるだけ丸めて
足踏み 右へ 左へ をやめられずに

‥まるでメトロノーム

朝は  朝は  朝は
平等に ....
繋いだ手の感触を
消してしまえずに

たとえば、今
この空のあの雲
と 私の指が示しても
あの人にはもう
届かないでしょう



尾とひれのついた
魚の形の 群れが
泳いでい ....
靴の底が
磨り減っていくのも
気づかずに
空ばかりを仰いでいる

乾いた風に晒されて
いつの頃からか
哭ことをやめた

歪んだ骨の擦れる音か
褪めた血が流れる音か
ときおり哀しい ....
のんちゃんの
さんりんしゃは まっかかで
はんどるのとこに
いろんないろの
フサフサが ついていた
あか あお きいろ みどり しろ
いつつも ついてて きれいだった
あしでけって さか ....
秋のはじめのある日

川辺りを散歩していた風は
色とりどりに咲いている花を見つけました

‥なんて綺麗なんだろう
‥一緒に遊ばないか

風がそう言うと
花は恥ずかしそうに
コクリと ....
揺れる枝さき
ほころぶ花びら

きみ、想う

いつか
その日が
きますように


夜ごと
空をみつめては
十五夜をまつ

きみ、想う

いつか
月のあかりも
届きますように




※写真は萩です
いくどめの夏の陽を

やわらかな肌に射し

花と笑い

鳥と歌う



口もとから
こぼれるものが

微笑みであるように



眼から
あふれるものが

光とな ....
遥か上空は
sky blue の呼吸する鏡
青々と波立つ海を映して
その青さが生まれた先に
喜びと悲しみの交差する底
深い眠りに満ちた場所がある

太陽は沈み
夜に近づく青は
悲しみ ....
そのまっさらな唇は
薄い紅でもひいたよう
朝早くに咲いた
朝顔のようでもあり
清々しい匂いがして
上下に絶え間なく動くものだから
相槌を打つのも忘れ眺めている
鈴が歌ってるみたいに ....
ななさいのたんじょう日
なないろのクレヨンをもらったの

みずいろで
そらに風をかいたのに
ちっとも みえなくて

しろい雲は
ながされるばかりで
かいても かいても
きりがなかっ ....
おぼろ月
まぶたにうつる
きみの影

月となりきみを
蒼く白くうつしたい
終わりのない夜へと
誘うように


月夜ごと
きみの影をさがす
凍てつく氷の川に
散りゆく桜の花びら ....
七つ星の見えない
ちいさな窓
風通るアスファルト
街灯に白い息が消えていく

ネオンの隙間に
ちいさく瞬くは 願い星
どこかで誰かが
ちいさく願ったのだろう
そのちいさな手を胸にあて ....
遥か彼方の水平線は
冷たい冬の空にとけ
薄雲の光る中に
青さも白く霞む

寄せる波の音を聞きながら
どこかに
懐かしさを覚え
元始の記憶なのか
あるいは
胎児の記憶なのか

い ....
青さを残した空に
月は白く
急いだ僕の足を止める
あの時と同じに
記憶の糸を手繰り寄せ
忘れ去られた約束を
取り戻せるなら
引き替えに‥

差し出せるものなど
残ってはいない
約 ....
手を伸ばせば
影さえ解けいるような
薄づく雲間の光
それがあなたなら
背中に羽をつけるから
やわらかなそこへと
引き寄せて

たとえば
重く低い雲であっても
その先の遥か彼方に
 ....
不完全な月が影を映す

街灯の明かりに薄く
車のライトに揺れる影は
不完全なあの月に反応し
僕が望む影を映し出す

冷めた風に怯えもせず
彼方の闇に臆することもなく
僕の影は強くある ....
三日月の晩に 僕は生まれた
細い月の端っこにつかまって
地上に喜び溢れる人の足音を聞いた

半月の晩に 僕は大人になった
半分の僕は もう半分の僕を探した
地上では 止まない嘘に傘をさす人 ....
果てない空の下
ちいさな僕の中

いっぱいになり溢れるもの
ひとつも溢すまいと
気づけば中は渇いてた

両手に包んだもの
大切に無くすまいと
気づけば指の隙間から零れてた

残っ ....
「好き?」と聞けば
「好きだよ」と返る

「一緒にいて楽しい?」と聞けば
「当たり前だろ」って笑顔をくれる


「ギュッて抱きしめてくれないのは何故?」
聞きだせずに 今日も 背中を見 ....
あなたのが降りてくる
誰かのが降りてくる
想いは星の数ほど
言葉が詩となり 歌となり
見えるものとなり
見えないものとなり
苦しい 切ない 嬉しい が
この胸に 響くたび
この心に 痛 ....
青い空が眩しい午後は
雨の夜が恋しい

雨の夜はひとり
長い長い夢が始まる

夢の中は真っ暗で
見えない手を探る

探した手は
いつも冷たい

冷たい手に怯え
暗闇に影が差す ....
おなかが空いたら

君の笑顔を食べて

満腹なはずなのに

どうしてだか口が淋しい
 
昼を忘れた月の夜
洗い髪を風にさらし
裸の足に土を踏む

一片の迷いは消え
まっさらな心と
何をも背負わぬ体を
その下におき
魂と肉体は返るのです

人でもなく
女でもなく ....
まどろむ海月さんのLEOさんおすすめリスト(30)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
雨に目覚める- LEO自由詩15*06-8-12
風の道- LEO自由詩8*06-3-23
風が吹くとき- LEO自由詩8*06-3-8
青い春- LEO自由詩9*06-2-28
今日のおわりに- LEO自由詩8*06-2-12
- LEO自由詩8+*06-2-6
折り鶴- LEO自由詩7*05-12-23
朝のメトロノーム- LEO自由詩5*05-12-16
空をいく魚の群れに- LEO自由詩11*05-12-4
空を仰いで- LEO自由詩5*05-11-11
思い出『シロツメクサのさんりんしゃ』- LEO自由詩10*05-10-5
風と秋桜- LEO携帯写真+ ...11*05-9-22
片想い- LEO携帯写真+ ...7*05-9-11
夏の果実- LEO自由詩4*05-9-2
青の証明- LEO自由詩1*05-8-28
眠り歌- LEO自由詩3*05-8-11
なないろのクレヨン- LEO自由詩10*05-2-17
朧月- LEO自由詩2*05-1-26
まっすぐな夜- LEO自由詩2*05-1-8
いつか帰る場所- LEO自由詩5*04-12-30
The_Moom〜月のしずく〜- LEO自由詩2*04-12-27
彼方に馳せる- LEO自由詩2*04-12-25
満月の夜を数えて- LEO自由詩3*04-12-24
月夜回想- LEO自由詩4*04-12-19
ちいさな僕の中- LEO自由詩2*04-12-16
- LEO自由詩4*04-12-11
星降る夜- LEO自由詩2*04-12-11
恋しい雨- LEO自由詩2*04-12-3
おなかが空いた- LEO自由詩9*04-11-29
満月の夜に- LEO自由詩1*04-11-27

Home
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する