馬にのって
かなりや

馬にのっていると
とってもあたたかい
馬にのっていると
馬の鼓動がつたわってきて
わたくしのからだまで波うって
涙が
なみだが
あふれそうになるの
たてがみにふれる手もふるえ
耳にふれる手もふるえ
きのうのあの方の失礼な振る舞いなど
はるかかなた
殿方に
ぶたれた夜も
けられた日の翌朝も
することはひとつ
馬にのって
馬にのって
はるかかなた
はるかかなたを目指し
鞍にまたがり
首にまとわりつき
なみだを
かなしみを
いかりを
ぽろぽろと
こぼすのです


自由詩 馬にのって Copyright かなりや 2003-12-23 20:31:26
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