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あれは
過ぎ去った季節の代わりに


それは
幾度も破り捨てた手紙の代わりに


これは
風に拐われた笑い声の代わりに




39本のガーベラを
あなたに贈ります
 ....
あなたには魅力が満ちている

この花は
告げている


星は再び巡ってくると

あなたは
告げていた



いつかまた
この道で出逢える日まで



私は花を
摘み続けていよう



星が降るまで ....
わかちあう わたしは
みんな わたしたち

花をわかち
春をわかつ

街をわかち
ふるさとをわかつ

笑い声をわかち
淋しさをわかつ

本をわかち
音楽をわかつ ....
あなたを置いてきてしまったことに気づいた。


いつも当たり前のように側にいたから、なかなかその事に気がつかなかったのだけれども…

だけどなんでだろう、一緒に居ないという事実に心持ち肩が軽くなった。 ....
そよぐ風が
悪戯に黒髪を乱して往ったのは

いつの頃だったろうか


それでも
あの鈴の音に気づかせてくれた


もう一度
逢いたいと願っても


風はとても

気まぐれで



とても




 ....
キリンのキリコさんは一年生

新学期の係ぎめ
だれよりも遠くまで見わたせるので
背の高いキリコさんは
学級委員になりました


大好きなカモシカくんは
うさぎさんと保健 ....
夕霧が陽を囲む

疲れた眼には
輪郭をもたない橙が丁度いい


刻々と沈み
刻々と色を変える
夕霧が急かすものだから
なおのこと
陽は優しく暮れる

力の抜けた肩には
滲んだ橙が丁度いい


飛行機雲 ....
暑いでもなく 寒いでもなく 
気温という言葉の存在すら忘れ 柔らかな光につつまれる春心地

昨日まで鈴なりに咲いていた桜花は 「全ては夢だ」といわんばかりに姿を消し
雀を思わせる褐色の枝々の ....
空を見上げたら
桜が大勢で笑ってた
太陽も嬉しそう

悩み事今日は忘れて
草の上に寝転がる私を
あたたかい風が
パステルカラーへ連れていく

ありがとう

私は還らない

桜 ....
桃色の絨毯を空に敷き詰めてみる。

はら
ひら
ふふふ
へへ
ほら、

風に舞って親の元から離れてゆく。

みんなに春が来たことを告げるため幹から離れてゆく。

一生懸命舞っているよ。力の限り舞ってい ....
毎日 ベタベタするのはニガテ

ランチ食べるのも 映画見るのも
買い物行くのも 小旅行だって
ひとりの方が気が楽だったりする

メールの返信だって 律儀な方じゃなくて
よく心配か ....
はじめまして
初めてこの枝で花を咲かせました
これからもこの気持ちを忘れずに
毎年、花を咲かせたいと思います
今日は父の誕生日。

父と母が出逢って
私が産まれた。
それが私の原点。

まだ生きている。
それが私の宿命。
ななつ葉/僕 

ねぇ、君は「無限の幸福」なんてものを信じられる?

今ココに確かに存在しているんだ
無限の幸福/ななつ葉  
のクローバーが。


子供たちがサッカー ....
かあさんと旅した町は
あいにくの曇り空

灰の四辺に囲まれて

虹のリボンが
ゆれてます

ねがいよかなえと
ゆれてます


愛情はピンク 健康はみどり
お金は ....
友達が上京してきました。私に会いに。

夏に会ったとき、彼女はもう1つ道を持ってて、まだ持ってなかった私はいいなぁと思って憧れの眼差しで見つめてました。

私も2つ道を持ち始めたところで春になって会い ....
? 蝶

シ/モクレンの一秒は
蝶の魂と同じ

奇妙に歪んだ美醜の契りが
爪先で蠢いて翅にかわる


うす紫がゆっくりと溶け出し
バスタブの温度を下げる

浴室で眠る蝶の夢は
完全に対称 ....
枝先からしたたりそうな、
花びらの数々

春のご挨拶は
今日も僕らに、みがかれた朝をもたらそうと
せわしなく羽ばたいている。

忘れたくないものすべて
抱きかかえてなどいけない

けれど

おもいだし ....
「ねぇ。」
「ねぇ、キミ。」
「ねぇ、ねぇキミ。」

無限廊下の、うさぎいすが鳴きました。
淋しいうさぎいすは、死ぬのです。



無限廊下に並ぶのは
無限個数のうさ ....
季節を生む長針は
花の踊りを軽やかに刻み

日常を運ぶ短針は
轟音の突風で
踊り子のフリルをゆらす


瞬間風速
一面に立ち込めるのは、この春の香り



シャッター音
静止する時間が ....
TOKYOを繋ぐ
循環で繋ぐ
数珠繋ぎ
の、
細胞を繋ぐ
個々の魂で繋ぐ


IKEBUKURO 589,837
 
SHINJYUKU 785,801

SHIBUYA 445,730

 ....
昼下がり
並列自転車のトンネルで
独りの黒猫に出会いました。



一目で野良だとわかるほど
やせ細った背中が
今にも消えてしまいそうに見えたので


カタカタ揺 ....
赤と白
寄り添ってたんだ

春の先駆け
紅白の梅

満開の赤と白

ああ
キミに会いに行こう

穏やかな日差し
柔らかい微風

こんなキレイな梅
キミに見せたいから

 ....
さ。く。ら。ち。る。ち。る。
さ。く。ら。ち。る。

文字は花びら、桜散る。

て。ん。て。ん。て。ん。て。ん。
転々と渡り暮らした町々の
別れの記憶に桜散る。


 ....
喉に流れ込み
触れては弾ける小さな花火

光に透かして
揺らぐそこを見つめると

まるで

そのときをたゆたうような
はたまた{ルビ空=くう}を泳ぐような

淋しがり屋特有の錯覚に陥る

ひとりでも平 ....
いつものように
髪を結い


いつものように
紅をひく


わたしは何も 
かわらない


置き去りの
この部屋で


恋しい
恋しい
恋しいと


嘆 ....
まだ知らない君は
向こうにいるんだね
いつか君と出会いたいな

その時まで僕の声を忘れないで
この浴槽を欲情で満たす牡丹雪

ひとひら、
口づけるたび、悲しみの温度が肌を焼く
ひとひら、
白い手に抱かれるまま、別れの雪を肌に降らす

この雪は溶けるため 
この白は忘れるため

あなた ....
 *
涙と涙の間に
栞をはさみ
今は…
そっと綴じて置こう

開かずに
閉じ込めることなく
いつか
そっと開く日を

空の色を眺めながら待っていよう

 *
春告げの風が運ぶ
柔らかな陽射しの下 ....
その風の名前は知らないけれど
黄色い砂を連れてやって来るその風の後には春が訪れることなら知っている


そこが何処に在るのかは知らないけれど
3月の空の青を背に、辺り一面に咲く菜の花の黄色なら知っ ....
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