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ここは迷いの森で
進んでいるのか
遠のいているのか
それさえもわからないような
途方もない夜に包まれているんだ

君とつないでいた手なんて
簡単にほどけた。

それでも行くしかないんだろ
両の手に余る ....
くすぶった闇の在処は見せもせず
星の数ほどの「真実」をさらけ出し合い
本当はどこにも帰れないと知っていた

茜に染まる道に転がる虫の死骸で、
初めて命の理を知ったあの頃のように
渇いた日々が続いても
 ....
枝先からしたたりそうな、
花びらの数々

春のご挨拶は
今日も僕らに、みがかれた朝をもたらそうと
せわしなく羽ばたいている。

忘れたくないものすべて
抱きかかえてなどいけない

けれど

おもいだし ....
宝箱の蓋はそっと開け放したまま。
そのままなくしても良かった。
あんまりにも鳥籠じみてて、哀れなものだから。

泣いちゃえばいいのに
君はつよがりで
歌を歌ってばかりだったね
言っちゃえ ....
翡翠のみずうみに、溺れてしまいたい。

声が涸れるほど乱暴に、優しい歌だけを歌った。
書簡を往復しながら、
何故暁光は目にしみるのかと問う。
つぶやきには誰にも答えてほしくなかった。

 ....
広い海原からたったひとしずくの真珠を拾い上げるような
そんな途方もない思いで、

今にも枯れ朽ちそうな薔薇を掻き抱き
わたしはこの道に佇む





どこへ行けばいいの?

  ....
こぼれおちるなみだはいつも
生ぬるかった。

きずつけたいわけでは、ありません。
ただわからないのです。
その透きとおった紫陽花のいろが
恐ろしい。

色づいていくことがたまらなく怖く ....
お世辞が欲しいなら磨けばいいのにね、って
それは顔の整った少年が言ったんだよ

そしたら彼女は
わたしにゃ布がありません、ってさ。

{引用=
あてどない天井の奥行きに目を奪われ
僕ら ....
今にも殺められてしまいそうな
そんな真っ白で鮮やかな月でした。

あなたは砕けた直後にこの胸のうちで氷解し
けれどわたしはそれを生涯忘れぬと誓った。
零れないのは夢物語と願望で
いつだって ....
あの淡い月光のなか、あなたの姿は砕けていった。
神聖な森の泉の中に。




もがいていた指先が今もまだ見える。





あなたはわたしを殺したかったですか?

いいえ、 ....
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