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朝を磨こう。あなたの朝でいいよ。それはとても蒸し暑い午後三時かもしれないし、泣きたくなるほどこごえる夜の二時かもしれないよね。でもそれが、それだけがあなたの朝。あなたはめをさまし、その瞬間から終わりに ....
真っ白なノート
何も無いスケジュール
空っぽの鞄
新品の靴
キラキラしているように見える
それらが
僕の背中を押した
ここから出て行く準備は
細かなスケジュールは
僕は最 ....
レタスって
あの
苦味がすきなんです
雨降りあとの
鉄さびのような
あの
匂いもうれしいです
かさを
ぐる ぐる
回してみました
ぐる ぐる
ねこが
丸い手 ....
とり急ぎ、という言葉を初めて聞いたとき
鳥も急ぐのだと思った
正確に言うと
へえ、鳥も急ぐんだ、と思った
それはユウコの初めての言葉だった
今思えばあの頃
鳥は皆、急いでいたよ ....
雪が敷き詰められた森で
夜通し踊る月の子
モミの精霊が
森の入口に
夢の入口を造る
光の渦の中で
夢を見る
故郷の夢を
流星が枝に落ちて
雪が踊り子に舞う
粉雪のド ....
遥かなる文明の端っこに腰掛けているのです
なんだか大切な靴も失くしてしまいそうで
雨も止んだようなのにぽつねんと一人で腰掛けているのです
忙しい新聞記事を時々は読みたいとおもいます
3 ....
空を見る
果てしなくはかなく
憧れに焦がれる
海を見ると
俺は海だ
地上を目指した最初の一匹のDNA
seasideで見上げる
眼が焼ける
眼が焼けるぞ!
使い方のわからない
キッチンのスパイス
去年の日付の賞味期限
クミンやカルダモンを
ゴミ箱に放り込んで
鍋の中には
ニンジンと玉ねぎ、じゃがいも
簡単に共感して
勝手に見切りを ....
ちょっと耐えて
触れずにいた、かさぶたが
ぺりっと めくれ
新たな肌が日に照らされた
ほんとうは
回復しよう、しよう、としている
皮ふも 心も
まるごと
川の流れにゆだねた ....
等間隔に立ち並ぶビルディング 一斉に変わるシグナル
巨大なターミナルから3.6秒のテレポーテーション
緑の溢れるプロムナード 清潔な空気の濾過装置
AIシステム搭載された最新型のメガロポリス ....
こんな春
まとまった
雨が降った
そう 無人
静かに墓石を掘り起こしに
目やにが
重ね合わさって
混ざりあって
黄色い洗面器に
雨だれ すくって
....
午後が落ちている
歩くのに疲れて
坂道を歩く
人だと思う
エンジンの音
やまない雨の音
降り積もる
昔みたいに
曜日のない暦
夏の数日
確かに生きた
覚えたての呼吸で
....
今日もひとりでいたわたしが死んでゆく
春になろうとしていることを目で捉え
そして触ろうとしたあなたの髪を
さらり、簡単すぎるほど軽くすり抜ける
ねえ、どうしてこんなにたったわたしの ....
口だけじゃんと言われても、何度も、何度でも
1
祈りを忘れてしまう夜がいくつもあります
誰かが亡くなったことを耳にしない日はないというのに
ハンバーガーを食べながら
我が ....
誰でもいつかは
宇宙の銀河へと
帰る日がやってくる
自分のことなのに
その日がいつかなんて
誰も知らない
今日は生きているが
明日 生きている保証は
何処にも、ない
太陽 ....
夜に穴を掘るように走る
バイクの音が主役になるから
親密な青い空が震えた
テールランプと並んだ螢は
どっちも似たような光だけど
半袖と腕の隙間を作った
その部屋で遊ぶ短い命は
逃れながら ....
窓のカギが開けられると
蜂が入って来た
村一番の美人である
グドルーンは
普段はスライディングタックルを
決めて男を倒してから
アド(広告)ばかり出していたのだが
今日は違った
蜂が入 ....
美しい男にはトゲがある
それ相応のトゲがある
女は普通に暮らしていた
普通に化粧して
普通の長さに髪を伸ばして
普通に髪を洗って
普通に髪を乾かした
美しい男にはトゲがある
女 ....
点と点を結ぶための線が
輪郭をはみ出していくような
新しい星を描いた夜は
手裏剣よりも遠くへ飛びたい
金平糖みたいな甘い星が
好きと嫌いとどうでも良いという
わがままなエゴリズムを作って
....
知らない街を夢の中で歩いていた
背後から声をかけられた
ような気がした
立ち止まって振り返ると
自分の知らない誰かが知らない誰かと
偶然再会した様子だった
何だつまらない
自分の ....
キース・リチャードのキー・トゥー・ザ・ハイウェイを聴かせてくれ
憂歌団のキー・トゥー・ザ・ハイウェイを聴かせてくれ
デレク・アンド・ドミノスのキー・トゥー・ ....
全ての喪失は流れていき
乾き切った胸奥に
氷食地形の
研磨された岩石の如く
哀しみの蒼い窪みだけ
鋭く冷たく穿たれる
(愛は
私の中にある
思いを伝達しようとする
すべての努力を ....
ひとりぼっち、の人は
ひとりぼっちの景色を
知っていて
遠くを静かにみつめている
たまに夜半の丘に立っては
叫んだり泣いたりしている
眠れば星雲の渦にまかれて
わからない ば ....
魔法使いが現れて
ランプの精が現れて
願いを叶えるなんて言われたら
何をお願いするだろう
僕の心の穴ひとつ
埋めてもらうなんて
ちっぽけ過ぎるだろうか
でも
ちっぽけな方が良い気もする ....
人生の負け犬も
人生の勝ち犬も
最期は一緒だよ
ダスターシュートに落とされて
焼却炉まで運ばれて
燃やされるのさ
果たして俺はどっちだよ
負け犬か
勝ち犬か
人生の負け犬 ....
お客様が来て壊れた扇風機の話をする
いつから動かない、とか
動かないから涼しくない、とか
壊れるようなことはしていない、とか
その間にもお客様は松月堂のケーキを食べ
美味しい珈琲ですね、 ....
{引用=(*昨年書いて現フォに投稿せず忘れていたもの。アーカイブ目的で投稿。石村)
}
しつこい梅雨が明け
夏がはじまつた
はず であるのだが
ひさびさに傘を持たずに
散歩なん ....
見上げた冬の夜空に図星が一つ輝いている。
あの星だけが、僕の小さな悪事を見抜いている。
宙へと向かい腕を伸ばす甥っ子の小さな手が
何かを握っている。
目の前の光景は
会いに来た亡き父の
右手の人差し指を握っているのだ。
「おじいちゃん。」
その一言を伝える代わりに ....
私は現実世界に生きています。
それは変わる事のない事実です。
ただただ、毎日仕事に行き
そして、帰ったら死んだ様に眠るのです。
そんな私は幻想世界で生きていたい。
幻想世界なら好きな時に ....
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