名も無い瓦礫の路は
昔話をしたがっているように見えた
激しい雨のあとの
過呼吸のような陽射し
喉元を滑り落ちる汗を
呪いながら歩を進める
息すらかすれている
午後は容赦が ....
体の震えを止めてくれるあなたが
私の心を震えさせる唯一の人
ワガママをみじん切りするキッチンに誰も入れぬ結界を張る お互いに歩幅を合わせようとしてカタコト進む七月七日 横断歩道の上から手を降る君を見つけて少し早く歩く
2年ぶりに見る君は大人になっていて
若くあろうとしながらも僕は老けてしまっているかな
あんなにも愛し合っていたのに朝がくるみたいに夜がきたね
 ....
リビングにおいた
鉢植えのシクラメン
水だけやって
かれこれもう2年
元気なんです
これがまた

冬の花だと思っていたら
去年の夏
狂ったように咲いていた
意地か
誇りか
はた ....
一度でも会いたかった
一度でも会えなかった
それが君の優しさと分かっているんだけど
君の歩幅も知らぬまま ひとり歩いていく
テコテコ歩く犬
テコテコ歩く祖母
織姫と彦星を横目に
犬のうんちは持ち帰る
星野ない夜などなくて祈ることない夜もなくて 雨、雨が降る



短冊に幼い文字は連ねられもう届かない夏の日がある



欲望と祈りの区別がつかぬまま声に出さない笹の葉、さらさら

 ....
重ねすぎたら崩れてしまう
だから無口でいるの?
それとも私とだから?

黙っていても会話していると
おもいたい日常

空はどこまでが空?
だれも知らない問いを
心で想いながら
おな ....
原爆が広島と長崎に落ちて
いつのまに真夏の最中
戦争が終わり
港街には帰還兵と
占領軍の兵士があふれていた
マッカーサー元帥の命令で
英語が出来てレポートが書ける
反骨精神があり眼と目で ....
神様が作った骨の成り立ちを考えれば
猫背であることはとても自然な成り行きであるのだけど
猫背である自分をウインドウ越しにうっかり見てしまえば
あんまり素敵じゃなくて
ちょっとだけ無理をして背中 ....
 
 
人が笑っている
マユミが笑っている
マユミは母
オサムは父
オサムは死んでいる
 
首を洗って待ていろ、と
テルヒコに言われ
二十年、首を洗って待ち続けた
首だけがただ
 ....
言葉はなぜあなたにつたわるのだろう
あなたの脳内で維持されている
概念に呼応する音声あるいは文字列を

話し手と聞き手が相互にいれかわりながら
違和もさしてなく理解できる不思議

中国の ....
わたしの知っているかもしかは緑色だ。松脂がびっしりと体について光っている。つやつやした毛並み、つぶらな瞳、五メートルほど前に立っていたかもしかは「誰?」と小首をかしげてみせた。

一歩前に出れば向 ....
こんなことしてる場合じゃない
が口癖のおじさんは
日給七千円で
セメント運ぶ間にも
こんなことしてる場合じゃない
いっしょにキオスクで
ビールを買って飲むときも
こんなことしてる場合じゃ ....
故郷の水産加工場で働き始めて二年になる
腹を裂いて 卵を取り出す
完全な流れ作業
嫌な仕事 本当に
だけどこんな田舎ではまだましな方
特に何ができるでもなく
コネがあるわけでもない
男相 ....
                150701
ギャャーャーァァァア!
シチガツダ
迫力の欠けたスタートを切った
西椋選手、果たして30メートル地点では一群から遅れること5メートル
果たしてど ....
いつものお店で
ラーメンをすすりながら
悪口を並びたてているメイちゃんが
好きな人といる時
全然ちがうこと
最近まで知らなかった

下品な女子
の話をするのは楽しい
人の悪口を言うの ....
鳴いた空はとても紅かった
ぼくは入道雲を追いかけて
夕暮れを防ごうとした
追いかけても届かない哀しみは夏の色
ごうごうと空が鳴ったのは幻だったのだろうか
紅色の空はあまりにも鮮烈で
ぼ ....
身籠って 産み落として
遠のいていった 円の扇子

縹色に染めた夜空を次元のフィルターに通して
オパールが形を整えてゆく 円から欠け円へ満ちる

側面と円柱と竹のよう

東へ西へ梯子に ....
コップのなかに嫉妬が黴のように胚胎する
繰り返し繰り返された僕のなかの苦しみが熱い
折り込まれた唇が放火する
どんな夏も愛さなかった水が沸騰する

土手の夕凪に
あの影は やはり現れない
 ....
みずから の
からだを つかいきった ら
今日は、からだぜんぶで 床を かんじてみよう か

床の飴色は頬に ひんやり 
水飴にもなれないまま 
わたしの良からぬ電気を逃がすように アース ....
双子だった祖母方のまたいとこはすこし胸が大きい
潤んだ神秘的な瞳は深くて
同い年なのに
大人に見える
意味深な暗号のように念仏がくりかえされるなか
むかし いっしょに あそんだはず ....
木漏れ日が飽和していた。梅雨の晴れ間の日差しを歩いていた。
髪の毛やスーツは熱をおびてゆくのに、からだの芯というか、心臓というか、食道あたりというか、からだのどこかが冷えているような気がして息切れし ....
Equality / 壊れた文房具

後ろへ後ろへ回される答案用紙
それを見て私達の時代もきっと未来に先送り?なんて顔してる君に消しゴムを当てて振り返らせる
「ねぇ 二人で答えあわせしない?」 ....
AVの延滞料で救えた命がある ――卵がない!
     よりによって

妻が亡くなってから 
最初の息子の誕生日
わたしは初めてオムライスを作った
息子の大好物
記憶の中の見よう見まねで
決していい出来ではなかった ....
    蒼くて暗い水槽で
    浮かぶ海月のそのさまは
    まるでたましいのようなこと
    ふうわりとぷかぷかと
    あてどもなくぶらぶらと
    行きつく先もわ ....
 
 
理由のいらない椅子が並ぶ
未明に墜落した紙飛行機の残骸と
食べかけのルーマニア菓子
砂浜の砂の数は
既に数え尽くしてしまった
栞の代わりに挟んだ魚が
静かに発酵して
すべての ....
Lucyさんのおすすめリスト(6459)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
イノセントのありかた- ホロウ・ ...自由詩5+*15-7-7
震え- 文字綴り ...自由詩115-7-7
ワガママをみじん切りするキッチンに誰も入れぬ結界を張る- 北大路京 ...短歌615-7-7
お互いに歩幅を合わせようとしてカタコト進む七月七日- 北大路京 ...短歌415-7-7
横断歩道の上から手を降る君を見つけて少し早く歩く__#poe ...- 北大路京 ...自由詩415-7-7
シクラメン- umineko自由詩5*15-7-7
一度でも会いたかった__#poem24- 北大路京 ...自由詩415-7-7
テコテコ歩く犬__#poem24- 北大路京 ...自由詩415-7-7
きっとたくさんの七夕があるだろうけれど- 水鳴ハヤ ...短歌215-7-6
散歩する影- 朧月自由詩315-7-6
或る米軍少佐の終戦回顧録- りゅうの ...自由詩6*15-7-6
猫背考- そらの珊 ...自由詩1915-7-4
薔薇- たもつ自由詩2015-7-4
言葉- 梅昆布茶自由詩2015-7-2
かもしか、君が好きだよ。- チアーヌ自由詩1315-7-2
知恵- もり自由詩2*15-7-2
『遡上の果て』__卵から始まるはな詩⑥- ただのみ ...自由詩17+*15-7-1
だらけの至福- あおば自由詩6*15-7-1
ひどい- アンテ自由詩2*15-7-1
真夏の記憶- レタス自由詩315-6-30
縹色の霊- 朝焼彩茜 ...自由詩14*15-6-30
水面- 伊藤 大 ...自由詩215-6-30
みずから- るるりら自由詩19*15-6-30
血縁- 自由詩21*15-6-30
和解- 吉岡ペペ ...自由詩215-6-29
Equality_/_壊れた文房具- 自由詩1*15-6-29
AVの延滞料で救えた命がある- 北大路京 ...自由詩915-6-28
『年中行事』__卵から始まるはな詩⑤- ただのみ ...自由詩14*15-6-27
蒼のなか- 石田とわ自由詩11*15-6-26
理由- たもつ自由詩1615-6-25

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