乾いてる軒下暮らし梅雨の日もそれが定めとうな垂れて

ほんとうに美しい玉葱の芯どうしてもほら泣いてしまいます

玉葱の玉を採ったら葱だらけでもそれは夢{ルビ二兎=にと}を追うひと

玉葱の ....
おいしいうそをついて
世界はおわらない
寝がえりをうったら
あの子が泣いてた
ゼリーみたいな涙してさ
火星移住計画って聞いた事があるかい
嘘か本当か この星を捨てて
火星へ転がりこもうって考えている人達がいるそうだよ
彼らにとって 愛する という事は
味が無くなるまでひたすら噛み続けた後に
 ....
ポプラが空を掴む
悲しみにざわめきながら
母の袖を引く幼子のように

風の指先がかき分ける
激しく 優しく
トランスする巨人たち

幾千万の囁き
言の葉は巻貝を廻る
古の涙から ....
少し横顔を見せただけで
思わせぶりに去っていく夏

雨が 家々のトタン屋根から
ライラックの葉の一枚一枚から
信号機の黒ずんだカバーから
夏を洗っていく

雨が 夜更け ....
昼下がりの墓所の真ん中でひっそり佇むように
月の輝く風が木々を縫う森で森林浴をしてみないか
僕と彼らは互いを知らないけど
この星は全てに繋がりがある事を知っているんだよ

闇の中 闇の中と
 ....
れんちゃんは犬なのに
お手もできない

ある日
このぼくにできることを数えてみた
あれと、
これと、
それに、
三日数えても尽きなかった
それで
ふと、気づいて
そうだ
ぼくに ....
連れてってというものたちは
刺をもつ

過ぎ行く時間のすそに
そっと
刺をさす

──エクサンチウム ストルマリウム
野山で遊んだ私たちは
君をくっつき虫と呼んで投げ合った
いつか ....
中庭の芝生の上に
プリーツスカートを
花のように拡げ
背筋を伸ばし、
聖書の言葉を引用する彼女は
修道女みたいで
美しく聡明なその先輩を
私は崇拝していた
(彼女は廃部が既に決定し ....
 今夜の月は何か変だ

と 思ったその時
小さく ひびが入り
――欠片が落ちた
何かが動いている

 えっ ひよこ?

一生懸命
殻をつついて
転がりながら
可愛いらしい姿が
 ....
妻の誕生日に
新車を買って帰ることにした
プレゼント用ですか
と聞かれたので
綺麗に包装してもらった

走り出して
一つ目の信号にも行かないうちに
タイヤの辺りから
包装 ....
それぞれの指に
それぞれの記憶があるんだろうな

今は十本が必要な私のために
今日も言葉を紡いでいる

ゆび ゆび ゆび
まるで星のように
つながってつくりだす物語
君の喉を覗いて、
君がまた僕に言えないで居る言葉を引っ張り出してあげよう。

例えば寂しいであったり
例えば泣きたいであったり

あるいは連れ出してであったり
あるいは構って欲しいで ....
  蜘蛛の足が
  多すぎるからと言って
  面白半分に引きちぎる子供

  休みの日が
  長すぎるからと言って
  魚を釣り上げたあと
  血まみれの口から
  針を引き抜く釣り人 ....
自販機に嫌われたコインばかり集める ムスカリの子供たちよ。
君たちを見ていると私は思わず微笑んでしまうのだ。
可愛らしくみんなで寄り集まってさ。
おしくらまんじゅうでもしていたら楽しいな。

ムスカリの子供たちよ。
この ....
雨粒が個体のように転がって撥水製の傘の斜面を

雨の街そこが始発の駅ならば待っているのはみんな雨人

家がない ただそれだけで蔑まれ
              ナメクジの這う赤いポストを
 ....
「あいつどこ行ったんだろ」
「ずっとオニやってたもんな」
「怒って帰っちゃったんじゃないの」
「あいつヘンジンだからな」
「もうそろそろ帰ろうか」
「帰ろ」「帰ろ」
「それじゃ」「また ....
風の愛撫に
はらり ほろり
八重桜が泣いた

すらり と知らん顔
真新しい翅を輝かせ
トンボは行ってしまう

墓地への細道
静かな午後

まだずっと若かったころ
感性は魚のよう ....
さようならを告げると
あなたは残念そうに空を畳んで
分かったよ、
と言う

分かったよ、
また明日


あれからずっと
明日が来ない
祝日は丸い氷でウイスキー飲む父の絵は直線ばかり 君に問おうか。
今夜食べたいものを。
明日目覚めた時に聞きたい音を。
明後日休日に観たい景色を。

どうということもなく、
なんということもなく、

ただ君のことを識る為だけに

 ....
朝、
虹がでていたので
一応手をのばしましたが
一色すらつかめませんでした。
なので、
わたしは詩人をやめて
花になりました。

昼、
わたしは
アスファルトには咲いてやらない。
 ....
も   こ  き
 も  ん ぶ 

   た ろ
    う

  ち  ち  ち
   ゃ  ゃ  ゃ
  ん  ん  ん
 は  は  は

ま  も  ひ ....
遠くしじまを想う 夜がもたらすやすらぎ
優しい眠りの精のおとずれを待つ ラフマニノフの楽の音にのせて

しめやかにさすらう こころのままに
繊細なしろい指を想う 懐かしい夜のかおり

 ....
そして十九時
街は壊れた

あなたは
やっと
わたしを見つける

 
18:59自慰を終えて手を洗い顔を磨いて街を見上げる
ここは窖三時の方角に細長く湿った痣が座り
痣の向う側から湧水のように女ばかりが産れて来る

18:59雨は降り爛れた時間を量り売る
 ....
人は
はぎとった他者に
記し
記してきた

鳥は記さない
慈しみあう
つがいの声は
白い森に響き
溶けて消えていくだけ

{ルビ草子樺=そうしかんば}は
カバノキ科シラカバ属  ....
泥を沈めた水田が
澄んで
さかさまに写す
熊笹
イタドリ

ヒメジョオン
ミズナラ
ブナ
岳樺
胡桃
落葉松

ヤチダモ

山はまだ若い緑で
ふんわりと盛り上がって ....
冷蔵庫から
冷えた頭蓋骨をとりだすとき
ふしぎにこころは温かかった

聞いたおぼえのある歌、
見たおぼえのある映画、
読んだおぼえのある物語、
それらがいっせいに再生され
頭蓋骨を割っ ....
石田とわさんのおすすめリスト(1485)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
玉葱なひと- たま短歌25*13-6-29
おいしいうそ- はるな自由詩713-6-29
火の星- Neutral自由詩4*13-6-28
風と踊るもの- ただのみ ...自由詩19*13-6-26
夏の横顔- Lucy自由詩22*13-6-25
月が嘘をついた日- Neutral自由詩6*13-6-23
ぼくにできること- たま自由詩25*13-6-21
さみしんぼう- そらの珊 ...自由詩1413-6-21
わたしが子羊だった時(詩人サークル「群青」6月の課題「慈」よ ...- Lucy自由詩21*13-6-18
宇宙ひよこ- ただのみ ...自由詩27*13-6-18
新車- たもつ自由詩1013-6-18
指物語- 朧月自由詩213-6-17
正面から- 三月雨自由詩3*13-6-17
生きろなんて、言えない- まーつん自由詩22*13-6-17
自販機に嫌われたコインばかり集める- 北大路京 ...自由詩813-6-17
願望〜ムスカリ旅情- ヒヤシン ...自由詩2*13-6-15
雨模様- そらの珊 ...短歌7*13-6-15
また明日- nonya自由詩23*13-6-15
墓地にて- ただのみ ...自由詩28*13-6-13
さようならを告げる- はるな自由詩213-6-13
祝日は丸い氷でウイスキー飲む父の絵は直線ばかり- 北大路京 ...短歌413-6-13
君に- 三月雨自由詩2*13-6-13
朝昼(夕方)夜- 左屋百色自由詩18*13-6-12
【慈】みつあみ- るるりら自由詩10*13-6-12
ラフマニノフの夜- 梅昆布茶自由詩1013-6-12
そして19時- はるな自由詩413-6-11
18:59自慰を終えて- はるな自由詩313-6-11
【草子樺】_詩人サークル群青_6月の課題『慈』から- そらの珊 ...自由詩20*13-6-11
夏の稜線- Lucy自由詩18*13-6-10
冷えた頭蓋骨- はるな自由詩413-6-9

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