夕鵙やひとり暮らしの部屋の窓 滴り落ちて返事もなくて水面の波紋がひとつ消えてゆくまま

滑らかな器にそって水は満たされやがてはそのかたちとなる

曇ったガラスになぞった文字は夜明けとともに透き通って読めない

瞳に映る ....
ひび割れしコンクリートや秋の金魚 夏の空気に寄って立つ 少女はあざみの花
かな文字で記した遺書のような視線が
日焼けした少年のまだ皺のない心のすみに
紅い糸を縫い付けることは終になかった
四季が幾つ廻ろうと心の真中が憶えている ....
想像してみて。
この柔らかな死体が
何を思って生きていたかを
たとえば
生きている理由とか
翼の意味を考えただろうか
空を飛ぶ機能が失われたそれは
時折はばたく真似事をするだけの
使い ....
ひょっとこのお面割れるや笑い茸 カップ麺が好きです
お湯をかけて待ってる時間も楽しい
自分にとってカップ麺はご馳走なんだ

カップ麺が好きだというと
貧乏くさい 手抜き 身体に悪いと
知ったかぶった顔で注意されます

 ....
夜が明けたら
指をむすぼう

悪気のない月明りが
影をつくっている

永遠 という言葉を知っている
それでじゅうぶん
一生 口にすることはなくても
たとえ 夜が明けなくても
 ....
ひとかき
ひとけり
その分だけ進む

ひとかき
ひとけり
私の力の分だけ進む

ひとかき
ひとけり
私が今出せる力の分だけ進む
それ以上でも
それ以下でもなく

しなやかで ....
両頬を打たれたほうが気も済んだ愛に飢えてる空が明るい  
信じなくていい

涙で帳のおりた夜

そんな夜は、信じなくていい



 
後ろを振り返るとだれもいない
たぶん肩をたたいたのは夕暮れ

漆黒が塗り重ねられてよるを待つ
あさの白さに塗り変わるまで

針千本飲まされてもうゆびきりはしないと思ったころ
ぼくは立派な ....
詩に関節技をかけられる
ギブアップして時代に媚びたと白状する

詩に投げ飛ばされる
天地回転 ものの見方がひっくり返る

詩に首を絞められる
反則も何もありゃしない
ついには殺されてし ....
盲目の猫の爪切る祖母の服三日前から同じセーター 雨の降る日は遅刻者が多い、と考えただけでも既にいらいらと重くなる頭を、無理に伸ばした背骨で支えて、混み合う生徒玄関で傘の滴に汚れた廊下の掃除の仕方と、遅刻の取り締まり方について、週番の生徒に指示してい .... ふとした拍子に
古い記憶が鮮明に
浮かび上がってくることがある

その時食べた食事
見ていたテレビなど
まるで昨日の日記を捲るように
音と色と匂いまで伴って
思い出される 瞬間

 ....
雨が降りそうで 今にも

ヤキソバでも
作るかな

雨が降りそうで
降らない

風が冷たい
夏なのにサムイ

君は出かける
ひとり どこかへ
風に吹かれて チャリこいで

 ....
遥かな星の光に導かれたいと思った
滴を飲み干すようにそのいのちを汲み取りたかった

それがたとえつかの間の足元を照らさなくとも
静かに己の無知をおしえてくれるなら
僕は本当の光に従いたいとお ....
せっかちな夜に飛び込んだ
角砂糖みたいにすぐに溶け
ミルクのように白い肌がねじれて

翌朝は秋の冷え込み
汚れたカップが残された
 ブランコ


息を吸って
息を吐いて
息を吸って
息を吐く
いつも意識の片隅で
緊張している
生きるために

前脚を出して
後ろ足を出して
前脚を出して
後ろ足を出す
 ....
みみたぶは
いつも冷えている
熱い鍋肌にうっかり触ってしまった
わたしの指を冷やすために
みみたぶは
きっと知っている
それがうっかりではなくて
わざと、であったかもしれないことを
知 ....
私はずっと犬が飼いたかったのだけれど
今でも犬の散歩などをみると
羨望の眼差しで見てしまうのだけれど
いつも家には猫が居た

だいたい野良猫がそのまま居ついて
或る日ふといなくなったり
 ....
(いきよう、いきよう、いきよう)と――  
この体中に張り巡らされた、血の管を  
絶え間なくも流れゆく  
命の声は何処へ往く? 

昨日?  
今日?  
明日?  
いや、今だ― ....
【そこには無が、有った】

たまった洗濯物は無かった
たまった洗い物は無かった
たまるストレスは無かった
たまったヤルセ無サは無い
不健康な食生活は無かった
不摂生 ....
黒光りのレコード盤が  
プラスティックケースの中で  
いつまでも、廻ってる  

ゆーるりるりるーゆーるりるー…  

傍らに立てかけられた  
紙のブルージャケットの  
ソニー ....
意味や価値より

自分を大切にしていたころ

長すぎる午後に拾い上げた

石は碧を宿したまま

冷たく掌でひろがり

静寂の質量を教えてくれた



いま閉鎖された細胞 ....
流木に背中凭せて考える去年の九月で地球はいくつ

僕が寝ているときは僕の靴もつかれて寝ている

差し出した君の右手にどんぐりこぼれる秋のどか

馬鹿も休み休み言ったけどやっぱりぶたれた・・ ....
あなたの言うことは
どんな時でも正論で
つけいる隙なんかありゃしない

あなたのシャツにはいつだって
きっちりアイロンがかけられていて
一筋の小皺でさえ見当たらない

あなたの書く文字 ....
まだ未熟な羽をもつ
小鳥が
高く 
遠くに
羽ばたくことを求め
嵐の日に
強風に乗って飛び立つ事を
選んだように
君は
わざわざ試練の時に
身を捥ぎ離すようにして
 ....
ケーキを焼いて
中学生の娘の誕生日を祝う

ろうそくの灯に照らされて
もうひとりの女の子が浮かび上がる
娘と同じ誕生日を持つ子
遠い国に拉致されて
連れ去られたまま
いまだ帰ってこられ ....
石田とわさんのおすすめリスト(1485)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夕鵙やひとり暮らしの部屋の窓- 北大路京 ...俳句313-11-1
水滴- 梅昆布茶短歌1013-11-1
ひび割れしコンクリートや秋の金魚- 北大路京 ...俳句213-10-31
初恋- ただのみ ...自由詩20*13-10-30
鶏供養- そらの珊 ...自由詩2413-10-29
ひょっとこのお面割れるや笑い茸- 北大路京 ...俳句413-10-29
【_カップ麺讃歌_】- 泡沫恋歌自由詩18*13-10-29
- はるな自由詩413-10-29
ひとかき_ひとけり- 夏美かを ...自由詩34*13-10-28
両頬を打たれたほうが気も済んだ愛に飢えてる空が明るい- 北大路京 ...短歌413-10-28
信じなくていい- 殿上 童自由詩25*13-10-28
蛇行- 梅昆布茶短歌1313-10-26
現代詩バーリトゥードフォーラム- ただのみ ...自由詩31*13-10-26
盲目の猫の爪切る祖母の服三日前から同じセーター- 北大路京 ...短歌713-10-25
朝のできごと- Lucy自由詩20*13-10-25
【_残像_】- 泡沫恋歌自由詩13*13-10-25
ヤキソバ- Lucy自由詩10*13-10-24
断章- 梅昆布茶自由詩2013-10-23
フレンチロースト- ただのみ ...自由詩18*13-10-23
北の亡者/Again_2013神無月- たま自由詩33*13-10-23
みみたぶ- そらの珊 ...自由詩1713-10-23
猫のあたま- 灰泥軽茶自由詩2013-10-22
Stage__- 服部 剛自由詩1013-10-22
群青_参加作品_テーマ主題【_無_】【そこには無が、有った】- るるりら携帯写真+ ...10*13-10-22
ちぐさにて__- 服部 剛自由詩11*13-10-21
碧の石- ただのみ ...自由詩18*13-10-20
浮浪雲- 梅昆布茶短歌1013-10-19
Edge- 夏美かを ...自由詩26*13-10-19
少年- Lucy自由詩16*13-10-19
十月五日(土)天気_雨- そらの珊 ...自由詩1513-10-19

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50