今年も届いた母からの小包

まずは
?AKB48みたいな洋服がほしい?
という娘達のリクエストに応え
母が見つくろってくれた 
チェックのワンピースやミニスカート

その下には
ハロ ....
コートのポケットに
どんぐりが三つ
入っている

きのうの夕ぐれ
近所の公園でひろった
小さなどんぐりたち

てのひらの上で
ころころ転がしてみたり
両手で温めてみたりする

 ....
ただの壁だと思っていた面に
白い花が
ちらほらと咲き始めた

家と道
内と外
隣人と自分
向こうとこちら
静けさと騒音
過ぎ去った時間とやってくる時間
何かと何かを隔てるための境目 ....
「すみません。おひとりさま1パックまでなんです。」

その日
特売の卵を2パック
かごに入れていた老人は
無情なレジ係にそう言われ
1パック取り上げられていた

解けかけた雪が
昨夜 ....
仕事柄
保育園や老人介護施設を訪れる

人生の入り口と出口
もちろん私は後者にちかいあたりを走っているのだろう
少々息を切らしながらも

保育園児に捕まるとなんどでも同じ質問をしてくるの ....
普段の私は40Wくらいの明るさで
人に会う時は60Wになる
さらに仕事中は
100Wの明るさで全開だ!

しかし100Wの電球は
消費電力が大きい過ぎて……
電球がすぐに切れてそうになり ....
 
小さく洩れるアナタの声

頬をつたうアナタの涙

そして、愛がまた溢れる


 
その肩に
いつも少年は
かなへびをのせていたので
私はそれが作り物だと思っていた
見慣れてしまうと
日常は背景になるので
誰もそれを指差したりはしなかった
私を見ても
誰も指差したりし ....
葉を落とした蔦は陰鬱な妄想
囚われた家も人も沈黙を叫ぶかのよう
十一月は開けっ放しの箪笥
風や霙しか仕舞われていない空の空

冬は心の真中から始まる 
だがものごとの始まりは不明瞭 
 ....
非常階段には
扉があって
内と外が隔てられている
内のものかといえば
そうでも非ず
外のものかというえば
そうでも非ず
非常のために作られた階段
日常では使われない
避難通路

 ....
もう二度と開かぬ口で冬菜摘む 五時間半のパートも毎日つづくと
腕も、足も、腰も痛くなって
お風呂上がりにはからだじゅうに 
星を貼って、寝ます
星は、
ツボとよばれるからだの黒点に貼るから
いくつか貼ると
わたしのか ....
過ぎ去ったものの影を追わないで

思い出の名前を口にしないで

あの日を小瓶に閉じ込めないで


銀の魚は
網の目をくぐって
すべるように消えるもの


手から手へと渡ってゆく ....
膝下五センチのスカート丈
三つ折りの白い靴下
おかっぱに切りそろえた髪
私は校則通りの平凡な中学生

ふくらはぎ下までのスカート丈
伸ばしたままの靴下
パーマがかかった茶髪
そう、あな ....
あともう少しと思うところで
火を止めるのよ
もう薪はくべなくていい
蓋をあけてはだめ
後は鍋ごとさめるのを
待つの
ゆっくりさめながら
ジャムはだんだんジャムになるから
リスの母さんは ....
冬の子どもたちが
落ち葉のマントを纏って
手をつなぎ
かごめかごめをしている

誰かが
あっちだ
と言って走り出すと
手をつないだままで
一斉に駆け出していく

遅れた子を 心配 ....
風邪をひいて一日寝ている
よくもこんなに眠れるものだ
寝ては目覚めてまた夢を見る
夢で野垂れ死にしても不思議ではない
見知らぬ旅館に隠れている
ドアが開いたかと思うと風呂上りの子どもが転がり ....
誕生日いがいは
お祝いの日じゃない
なんでもない日が
ずっと
毎日続いているけど
グッと耐えて生きていく

    🌼

私は今
自分という人間を
ふるいにかけて ....
こころの2重螺旋
ことばの2重螺旋

裏階段をのぼって
巻貝の音を聴いた
気がした
恐ろしくひょろ高い  
竹馬に乗って
海水のなくなった海の底を
歩いて行ったムーミンたち

私は歩道橋から
街を見下ろし
長い脚で
椴松や公孫樹の
街路樹を
ひょいひょいまたいで
 ....
辿り着いたこの街で
老いていくのだ
運が良ければ
最後の日まで

そのことが
頭の中ではっきりしていて

どこまでも
美しい
晩秋の遊歩道
ひとはそれぞれの色を持つ
混ざるもの混ざらないもの

それぞれの色がキャンバスのうえで混じったり混ざらなかったり
様々な色調とタッチでそれぞれの場所を見つけて収まりひとつの風景をなす

そ ....
叔母さんが亡くなった
いとこが
「顔も見てやって」と
お棺のふたを開けてくれる
御顔を覗くと
少しも苦しそうでないので
ホッとして
「おばさん」て小さい声で言って

お葬式には少し慣 ....
しなしななのに なんという瑞々しさよ 冬のほうれん草 おひたしの濃緑よ みんな眠ってしまった
わたしは静かな夜を履いて
よく乾いた死骸をひろいあつめる
時間、音、大型ラジオ
そういうものたちを

きっとある
この夜の留め具になる死骸が
みればすぐに ....
表情の少ない
甥と姪が泣いている
眼を腫らしてはにかんでいる

泣くことなど想像もつかなかった
山男の義兄が
もう少し生きて欲しかったと泣いている

葬儀の場は
涙の大きなプールで
 ....
朝は鞄の金具ががちゃがちゃ鳴ってやってくる
冬眠したい放し飼いの蝶蝶

いつのまにか朝をしなくてもよくなった
ただ露をながめ
ひやりを舐める
ついきのうまで往来を洗う私だったのが
い ....
「……解ったか? 」

「 否 何も」

「 感じたか? 」

「 ああ 何かは」

「知りたいか? 」

「それを? それともそれについての知識を? 」

「与えられるのは知 ....
ペットボトルのごみの日
中身(心)はもうとうになくて
キャップ(顔)やら
包装(洋服)やらを
捨て去ったら
みな
潔い裸になった
とても清々しいごみの日には
カラスさえも
素通りする ....
夜、檸檬は乾いた
ソーダはふにゃふにゃにすきとおって
青ごしに見た君は
僕のかたちにくり抜かれている
夜が
街のかたちに染まるように

いったいどれくらいのなみだが流れたろう
街角 ....
石田とわさんのおすすめリスト(1485)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
味噌漬けと詩集- 夏美かを ...自由詩32*13-12-27
【_どんぐり_】- 泡沫恋歌自由詩22*13-12-6
垣根- そらの珊 ...自由詩20*13-12-4
卵2パック- Lucy自由詩24+*13-12-2
ブックエンド〜オールドフレンズ- 梅昆布茶自由詩30*13-12-2
【_電球_】- 泡沫恋歌自由詩23*13-12-2
愛が- 殿上 童自由詩21*13-12-2
初雪- そらの珊 ...自由詩15*13-12-1
裏表紙- ただのみ ...自由詩22*13-11-30
【非常階段】_詩サークル「群青」11月の課題「非」への提出作 ...- そらの珊 ...自由詩2013-11-30
もう二度と開かぬ口で冬菜摘む- 北大路京 ...俳句2*13-11-29
星座- たま自由詩35*13-11-28
季節- 梅昆布茶自由詩1513-11-27
さくら色の息吹- 夏美かを ...自由詩33*13-11-27
さめるまで- Lucy自由詩24*13-11-26
校庭- Lucy自由詩24*13-11-25
風邪と悪夢- ただのみ ...自由詩21*13-11-24
【_なんでもない日_】- 泡沫恋歌自由詩18*13-11-24
螺旋- 梅昆布茶自由詩1213-11-24
彗星が落ちてくる前に- Lucy自由詩16*13-11-23
散歩- Lucy自由詩11*13-11-23
colors- 梅昆布茶自由詩1213-11-21
お葬式- Lucy自由詩16*13-11-20
しなしな(自由律)- そらの珊 ...短歌9*13-11-20
夜の金具- はるな自由詩713-11-20
葬式- ……とあ ...自由詩22*13-11-19
朝の金具- はるな自由詩613-11-19
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とうめいな容れ物が収集を待っている- そらの珊 ...自由詩2613-11-17
二酸化炭素- はるな自由詩1113-11-17

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