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新月 


  新月の夜 一つの石を 拾い上げる 
  波打ち際にいる者は他に誰もいない
  静かに拾い上げると遠い星の
  みたことのない惑星の記憶が めくるめく
  展開し ....
おびただしい雫という雫が
都市と都市の間で あらゆる物と物の間で
たがいに伴を呼ぶ
満月のような視座で みえないその糸に命を与えようとしている男のポエジは
蜘蛛の意図のよう
雫と雫がつながり ....
【大草原の星の王子様】



いつしか はだかになれない自負が
少年を呼び寄せたのだろうか
ひつじの絵を書いてと言われて
ツノを書いてしまった

ダメじゃんぼくの星で おじさんの思い ....
いちじくは
花を 外に 開かない
いちじくは
内側に無数の花をつけ
やわはだの秘密を 隠し持つ


ある日
たったひとつの いちじくの実に
たった一匹の 蜂が来た
 ....
【そこには無が、有った】

たまった洗濯物は無かった
たまった洗い物は無かった
たまるストレスは無かった
たまったヤルセ無サは無い
不健康な食生活は無かった
不摂生 ....
 

あなたの ちいさな裸形に わたしは慎ましく泣いた
蒙古斑の青さが 赤子のあなたを
きわだたせていた 
ゆがんだ顔だと 云った人もいたが
あんな うつくしさを わたしは それ ....
OMOTENASHIわたくし 妖怪 おもてなし と申します。
わたくしの体のほとんどの部分は 水とコラーゲンなのでございます。
人間の水分量は たったの六割だそうですね。 
よくそれで生きていら ....
【つめたい てのひら】


どんなに ちいさな赤ん坊であっても
うまれながらに ちいさな爪があるように
花であるなら 必要とする土が要り様でしように
イヌサフランときたら 
土 ....
むかしから廃れていた街だった
それでよかった 気にもとめなかった
隣にいるべき人が この景色には居たのは
あたりまえ
故郷とは そういう場所だった

潮風が吹いていると言われても な ....
いちまい

羽織って おゆきなさい

おつきさまも

羽織っているよ

いち せんちめんたるを






********************
 ....
しろく しかくい たてものの中から かわいた無数の命の声がするのを
しずめるかのような噴水

しろさ きわだつ 広島平和記念資料館を想いながら
床についてみた夢は
しろい塩で できた ....
【ロゼット風】


 両手両足は よく動く パペットマペットをつけたみたいに
 たんぽぽの根は 大地に動く
 たんぽぽの種は 空に動く
 いまは 雨で どこにもたどりつけないよう ....
【みずのように】


蛇口を くぃと ひねると 水が拡散し 飛び散る
靴裏が もえる じっとしてると 背が暑い
のびをすると 山間の風は 水の匂いがして

いままで 聞いたことの ....
海の縞模様が 砂の城に 住んでいます。
幸いなことに 泣き方をしらないのです。
今も絶え間無く砂が この街に注がれ続け
この部屋の容積も 埋められて います。


元居た場所を け ....
も   こ  き
 も  ん ぶ 

   た ろ
    う

  ち  ち  ち
   ゃ  ゃ  ゃ
  ん  ん  ん
 は  は  は

ま  も  ひ ....
【暮れかねる】

ある日 冷蔵庫の中のものが
すべて 薔薇の花になってしまった
五月が さえざえと冷蔵庫の中で咲いていた

ばら肉は どこへいったのだ
薔薇が ここにはあるだけ ....
なにも 間違えじゃあなかった
自転車とは 自分で ころぶから自転車
自転車の練習をして みごとに こけたのは わざと だよ
わざと 痛い目にあってみただけさ
新しく自転車を買って その ....
 みずのうえを あるかないか

 あるかないか さくらのはなびら

 あるかないか おがわに あめんぼ

 あるかないか かわぞこに 波紋をゆらす


 ゆらさないか あかん ....
喫茶店が次々に店を閉じたというのに
この店だけは流行っています
屋根すらない喫茶なのです
白木蓮を囲んで 簡単な椅子が置かれています
清水から作った ささやかな飲み物があるだけの店です ....
【 そのあとがある 】


「ソ」の次は 音叉の「ラ」の音が 来るよ
    さあ チューニングしようぜ

空を超えよう
    人間 ....
少女は ある年の四月からというもの バラードの中のヤマネだった
両親と同じ名ではなく ヤマネだった
冬眠のように まどろんで
春眠のような いつくしみで育てられ
ひかりが はねようが  ....
さかのぼる 水晶のような 水滴が
高速バスは雨の中を走ると フロントガラスの水滴が
同じスピードで のぼってゆく
静かな行列が たゆまなく のぼってゆく
そんな様子を何時間 見続けてい ....
わたしは、山人氏の「生活」という作品を とりあげさせていただきます。
 まずは 作品を 添付させていただきます。



【生活】


端麗に折りたたまれた見事な生活をそれぞれが晒し ....
まほろばが うたいはじめるのです
フライパンの中は カタクチイワシの まほろばなのです
心が自然と フライパンに降りてゆき
放物線をえがいて 炒られて対流する香ばしい香りに
うたいはじ ....
【白山羊さんからのお手紙は お歌でした】

うそみたいに お日さんが 輝いて
こんな風に ひかりが満ちると
にこやかな音楽の先生のタクトの間の
まるくて すくない言葉を合図に
あな ....
わしは実は ふたごだったと聞かされた日
そして わしのふたごの兄貴だった人は生後まもなく死んだのだと聞かされた日
ねぇちゃんと グリコを分けて食べるように わたされた
ねぇちゃんに 言うた
「 ....
 
   夏は他の季節よりも、死にちかいと
  たれかがおっしゃったのは天の声のようにも想え
  または蝉の声のようにも想え
  または緑陰をくれる梢の優しさのようにも想え
  私は夏を見極 ....
石田とわさんのるるりらさんおすすめリスト(27)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
つきのない日に- るるりら携帯写真+ ...9*15-3-12
がうでぃな_さざなみ- るるりら自由詩17*15-1-29
大草原の星の王子様- るるりら自由詩1515-1-9
いちず- るるりら自由詩22*13-11-2
群青_参加作品_テーマ主題【_無_】【そこには無が、有った】- るるりら携帯写真+ ...10*13-10-22
自立する_貴女に- るるりら自由詩20*13-10-9
おもてなし妖怪2013- るるりら自由詩24*13-10-3
つめたい_てのひら- るるりら携帯写真+ ...913-10-1
ジンジャー_&エール- るるりら携帯写真+ ...7*13-9-29
Tシャツでは_すこし寒い- るるりら自由詩12*13-9-25
- るるりら自由詩26*13-8-5
【風】夏風オムニバス- るるりら自由詩14*13-7-19
みずのように- るるりら自由詩21*13-7-10
砂の中の海- るるりら自由詩25*13-7-6
【慈】みつあみ- るるりら自由詩10*13-6-12
暮れかねる- るるりら携帯写真+ ...10*13-6-1
【始】転んだ日__- るるりら自由詩22*13-5-4
あるかないか- るるりら自由詩21*13-4-3
朗読喫茶- るるりら自由詩18*13-3-22
【さくらの_ゆくえ_その一_開花編_】三編のオムニバス- るるりら自由詩8*13-3-18
幻影のバラード- るるりら自由詩16*13-3-6
塩を_少々- るるりら自由詩29*13-3-5
【HHM参加作品】端麗に折りたたまれた見事な生活- るるりら散文(批評 ...8*13-1-22
末広がり- るるりら自由詩18*12-12-29
白山羊さんからのお手紙は_お歌でした- るるりら自由詩22*12-9-19
グリコのおまけ- るるりら自由詩25*12-5-7
永遠を見極める眼球_2009- るるりら自由詩10*09-7-5

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