すべてのおすすめ
かけおりた坂道のおわりには
ボーダー柄の、夏が
波のような顔をして
手をふっていた


それから、 と言ったあとの
あのひとの声が
ノイズにのまれて、ちらちらと
散ってしまったので
 ....
みんな投げやりだってこと
私たちは
体感したいのだ

本能には抗えないってこと
おなじ
罪人になりたいんだ

しかたないよねって

あなたの言うままに
ハンドルを切る
国道は
 ....
夏を告げる鐘が鳴ると
少年たちの中で 天国が走り出す
夏休み
街から人はいなくなった
窓という窓
木陰という木陰
ベンチというベンチ
そのいたるところから
少しの匂いと
体温を残して

静寂、というには
まだわずかばかりの音 ....
どうしようもないくらいの
空の返還が
わたしに帰ってきた
わたしの唇は青いことでいっぱいになる

空に着歴がある
それは長い長い数列
雲は遠くの蒸気と会話したりするけど
やがて話が尽き ....
  
  君の歌が聴こえる朝には
  泣きたくなってしまうんだ
  少しだけ風の冷たい、
  土曜日の始まり
  齧りかけのトーストと
  マーマレードのかすかな苦味
  それから君がア ....
濁った瞳孔の中で赤い金魚を飼っていた君
祭りの時出店の親爺に貰ったらしい
餌の代わりに角膜を貪る赤い金魚
くすぐったいと君が笑った
深呼吸の意味を教えて下さい
と、遥か空に問うのです。



朝鳥が木々を揺らして
飛び立つ足元から 追いかけてくる
化学物質を溶かし空 空間を
切り裂き 切り裂き飛んで行く


 ....
六月の
曖昧な空の下
白くたたずむ部屋
横たわる私の身体から
刻一刻と
鼓動がこぼれ落ちる

けだるい指で
クロニクルのページを繰る
季節は私には
いつも晩くやってくる

忘却 ....
僕はきっと 大嫌い 等あなたには直接言わない

あなたが僕に「死んでしまえ」と言うが

僕はあなたにそんな事は 言ったりしない

どんなにあなたを憎んでても


あなたは僕に理由を訊 ....
頭上一面に広がる
果てのない青空
雲も 霞も 霧もなく
手を伸ばしても届かない
高みに
もっと高みに
果てのない青空
抱えきれないほどの
太陽光の乱反射

中空に浮かぶのは
ピン ....
薄らと厚味の増してきた肩口に雨の気配が纏わる
夜半
電車は疾うににとまっているのだろう
線路すら見えない窓に不可視の圧力などかかりはしないけれど
朝に見る抜け殻になった電車たちの舎を思う
今 ....
把みきれない現実に
心が過剰で収拾がつけられない
はみ出してゆく言葉たちが
僕を取り囲む時空に傷をつけてゆく
瞳はいつも怯えたように見開かれてしまう
何故対峙してしまうのだろう
何故融合で ....
オーバータイム
オーバーキル
オーバーヒート
オーバーフロー
オーバーラン
オーバーロード
何もかもが過剰だ
ワーカホリック
アルコホリック
過剰は中毒だ
中毒は美徳だ
もっとも ....
狂ったように生きる
無理なく笑って困ったように反らして目伏せて
気づいてるって気づいてたい
君より先に生きてるって信じてたい

この心は右手よりも大きくなってしまった
左手よりも先に大きく ....
生きている
訳でもなく

死んでいる
訳でもない

一日の2/3は、
そんな状態



そういえば
今日の空は何色だった?



昼過ぎに
初めて外へ出た

憂鬱 ....
{引用=
人知れず咲く
水中花に

寄り添う
田螺の仮眠

せせらぎの
子守唄


寝息は
小さな泡となり

花弁を
くすぐった


ボクのこと
気づかないふりを ....
ニット帽深くかぶる女の子が好き
何も見たくないと両方の眉にかぶせて

黒縁眼鏡の似合う女の子が好き
レンズのむこうから青空を見上げてる

気にしない本当は
気にしてないことばかりの
 ....
{引用=
2階からボクが覗いている
こちらを見ている

あれは
確かにボクだ

ボクは思っているに
違いない

君は異常だ

平然と嘘を重ねている
平静を装っている


 ....
そのはじまりからすでに
鋭く亡びに縁取られているのが夏で
青空と陽射しがどれほどあかるくても
そのあかるささえ不穏なのが夏で

蝉が鳴き騒いでも
祭の喧噪が渦巻いても
濃密な静寂が深々と ....
そこいら中に溢れる言葉が
私の角を削り取っていくよ
奔流に晒された丸い石ころ
転がる石はロックじゃない

貴方に言いたかったことは
いつだってのどの奥に蟠る
何時から貴方と私の距離は
 ....
scene.1

満月の夜はおかしくなってしまうんだと君が云う

そんな貴方に本当はおかしくなってしまいそうなのだけれど

凡庸さに耐えられないから雲を呼んでみる

小さく口笛を吹いて ....
貴方が描いた旧いをんなの画を
殺すように爪でなぞる
どうぞそのまま
浮かび上がってきたりしません様に
貴方の無念等識ったことではないの

貴方の語る美しい女の姿も
どす黒く塗り潰す
単 ....
甘栗むいちゃいました
三点倒立で甘栗むいちゃいました
航空ショーで甘栗むいちゃいました
筋肉ミュージカルで甘栗むいちゃいました
死海で浮かびながら甘栗むいちゃいました
女性専用車両で甘栗むい ....
窓辺を漂っていたスウィートピーたちは
薄れて消えてしまったよ
白いのもピンクのも薄紫のも
いつか行こうなんて云っていた
銀の門のある空中果樹園も
いつのまにかどこへやら消え失せてしまったよ
 ....
今頃は、さらさらした風が吹いてきて
いつも 左肩から
あなたを感じる匂いが します。




昨日 通ったことのない
知らない道でデジャヴした
山吹色の花咲く庭の
崩れかけた壁の上 ....
僕らは 一列に並んで
少しずつ 進んでゆく
かぎりなく長く思える柱廊を
誰も 一言も発さないまま

僕らは 白い衣を着て
白い布で覆われた銀の皿を両手に捧げ
少しずつ 進んでゆく

 ....
夜は死ぬ
その中に秘密を宿らせたまま
ふたたび夜が生まれ変るまでの
小さなひととき
人は夜がその死に際して降らせた
ばらばらの
暗い破片を
胸に突きさしたまま歩く
何かおかしい
どう ....
蝶々蝶々蝶々蝶々
あの街へまっすぐに続くこの道から
次々と黒揚羽が湧き立ってくる

蝶々蝶々蝶々蝶々
抜けるような今日の空から
次々と大水青が舞い降りてくる

午後二時
陽が自らの重 ....
-ねがい

春は ことの始まりを思わせ
夏は 汗をかき 試練の時に似て
秋は 信じられない早さで過ぎ去り
冬は 長く暗くどこか寂しく これでお終い

そして それは繰り返えされる

 ....
有邑空玖さんの自由詩おすすめリスト(342)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
空の底- 望月 ゆ ...自由詩49*05-7-3
左折- umineko自由詩9*05-7-1
条件反射- 塔野夏子自由詩9*05-6-29
夏休み- たもつ自由詩1805-6-29
空の形- tonpekep自由詩45*05-6-25
遠く響く朝- 嘉野千尋自由詩12*05-6-18
赤い金魚- 自由詩705-6-17
ブルー・ハーツ- 千月 話 ...自由詩11*05-6-8
午後の舟- 塔野夏子自由詩12*05-6-7
意識の葬列- 蝶番 灯自由詩105-6-4
ひとり暮らし- とうどう ...自由詩9*05-6-3
雨垂れ- コマキ自由詩1*05-6-2
scratches- 塔野夏子自由詩8*05-5-31
過剰中毒- 紫音自由詩1*05-5-31
2つの灯り- antenna103自由詩105-5-31
COLOUR#GLAY- 043BLUE自由詩305-5-31
水中花- 043BLUE自由詩205-5-30
ズレルレンズ- antenna103自由詩205-5-29
精神病棟_北棟- 043BLUE自由詩3*05-5-28
夏について- 塔野夏子自由詩26*05-5-23
低体温症候群- コマキ自由詩4*05-5-20
REN-AI_(小景)- コマキ自由詩205-5-19
埋葬- コマキ自由詩1*05-5-19
甘栗むいちゃいました- マスイジ ...自由詩58*05-5-18
灰の月- 塔野夏子自由詩11*05-5-17
ベルリン- 千月 話 ...自由詩11*05-5-16
行_列- 塔野夏子自由詩6*05-5-15
夜の鍵- 岡部淳太 ...自由詩6*05-5-13
夏__午後2時- 黒田康之自由詩405-5-13
「源」- 自由詩3*05-5-9

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12