ひとり暮らし
とうどうせいら

頭上一面に広がる
果てのない青空
雲も 霞も 霧もなく
手を伸ばしても届かない
高みに
もっと高みに
果てのない青空
抱えきれないほどの
太陽光の乱反射

中空に浮かぶのは
ピンで挿したようにとまった
真珠の満月
餅をついてる兎の影も
輪郭まできりりと見通せそうな

時々振り仰ぐ
そして少し不安になる
吹き抜ける風が私の頬をかさかさにする
北国のものとはまるで違う
あたしはここで何をしているの

高みに
もっと高みに
底のない青空
抱えきれないほどの
初めてのひとり暮らし





自由詩 ひとり暮らし Copyright とうどうせいら 2005-06-03 18:33:00
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